ドラマ「家政婦のミタ」「女王の教室」など多くのヒット作を輩出している脚本家・遊川和彦のオリジナル脚本。
1986年3月1日の出会いから30年を3月の出来事だけで描いていく恋愛ドラマである。
運命的な出会いから惹かれ合いながらも、親友サクラ(杉咲花)が病死したことから、想いを告げるきっかけをなくしてしまった弥生(波留)とサンタ(成田凌)は、それぞれ別の道を歩んで行く。お互いの結婚式などで節目節目で再会しながらも、別の場所で時は経つ。
時を経るごとに、波留と成田凌は身体的な加齢を表現している。自分の思いどおりに進まない人生の中で、最終的に向き合うことになる避けて通れないこと。そこに改めて向き合うこととなる。
成田凌の枯れぐあいが秀逸。世間に刃向かう役も、枯れた役も何でもできる年齢である。伸びしろは大いにある。