goo blog サービス終了のお知らせ 

夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

『幸せへのキセキ』

2012年06月24日 15時31分56秒 | Weblog
 突撃レポートなどで著名な英国人ジャーナリスト、ベンシャミン・ミーは、妻を亡くし、息子のディランと娘のダンカンを一人で育てている。しかし、14歳の息子が反抗期で、手をやいていた。

 ディランの学校に呼び出されたベンシャミンは、息子が描いた絵を見せられ、その心に闇があることを感じとる。環境を変えなければ…そう考えたベンジャミンは、田舎町のある家を気にいる。だが、不動産屋が売り渋っていた訳ありのその物件は、動物園だった
 
 ディランから反対されるも、ダンカンが気に入っていることもあり、動物園付きの家に引っ越すが、たちまち、動物園経営の難しさに直面する。

 実話に基づいた物語。夫婦愛、親子愛、スタッフとの愛、そして動物との愛。それらが、押しつけがましくなく、ユニークに描かれている。
 
 中でも、反抗期の息子・ディランと主人公のベンジャミンが話合い、理解しあう場面は、しめっぽくなりがちなところでありながら、男同士の友情っぽくもあり、ホッとすることだろう。動物たちも名演技を見せる。
 
 マット・デイモンが、人間くさい役を真っ正面から演じていることにも注目だ。動物園の女性スタッフの一人をスカーレット・ヨハンソンが熱演している。アメリカ映画でありながら、余韻が残り、スケールの大きさも感じる秀作である。

『崖っぷちの男』(試写会)

2012年06月20日 00時23分25秒 | Weblog
 ニューヨークの高層ホテル、2105号室。そこにチェックインした男は、何かを思い切るように窓を開けると、窓枠を乗り越え、わずか30センチの縁に降りた

 男の名はニック・キャシディ。彼は、30億円のダイヤモンド横領犯として投獄された、ニューヨーク市警の元警官だった。“崖っぷちの男”が、自殺をすると思い、集まる見物人やワイドショーのキャスター。そして、警察。“自殺”を防ごうとする警察に、ニックは交渉人に女刑事のマーサーを要求する。ニックには、ある計画があったのだ。

 彼が“崖っぷちの男”となった理由は、そしてその目的は?


 無実を証明しようと、2年間我慢し続けた主人公が、あっと言わせる計画を立てる。その方法が用意周到で、しかも大胆。最後の最後まで目が離せない展開だ。冒頭から伏線が張られまくり。そうだったのか、というラスト。

 邦画ではつくれないし、ありえない内容のサスペンスだが、そこがまたオススメなところ。

 主演の脱獄犯には、『アバター』のサム・ワーシントン、監督はアスガー・レス。製作は『トランスフォーマー』『RED』のスタッフ。小気味良く展開していく中で、どうオチのついているか、お見逃しなく。

(7月7日、公開)

『シグナル 月曜日のルカ』

2012年06月16日 21時43分10秒 | Weblog
 『ニューシネマパラダイス』を思い出す。田舎の町の映画館と名画。映写機でフィルムが回る音。

 『シグナル 月曜日のルカ』は、恋愛映画なのだと思う。傷ついた日々から、ある人と出会って過去を振り返り、再生していく。そういう話。

 しかし、この田舎の古い映画館には、いわゆる“映画好き”がハマる要因がある。「映写技師なんて、本当はもういらない」というセリフも、フィルム映画の
衰退と時代の変遷がうかがえる、悲しいが現実的な言葉として印象に残る。映画館に貼ってある、『隠し砦の三悪人』(黒澤明監督)のポスターなども懐かしい。

 宮瀬恵介は、大学の夏休みを利用して、地元の古い映画館・銀映館で映写助手のアルバイトを始める。採用の条件は、“3つの約束”を守ること。そこにいたのは杉本ルカという若い女性だった。

 彼女は、3年前のある事件がきっかけで、映画館から一歩も外に出られなくなり、銀映館で暮らしていた。ルカは、月曜日に気分が優れなくなる、と支配人の南川は言うが、それも過去の事件が原因だった。だが、映写技術を教わりながら、不思議な雰囲気を持つルカに、恵介は惹かれていく。
 
 そして、ある男がルカを探しに銀映館に来た。その男は、ルカの過去に関わりがあった。
 
 謎めいたヒロイン、杉本ルカには本作が映画デビューとなる三根梓が起用された。ルカを優しい目で見つめる恵介には、AAAの西島隆弘。ルカの過去にかかわるレイジには、高良健吾。

 高良健吾は、繊細だが粘着気質の若者を演じている。さすがの演技力で、独特の空気感を放つ。ヒロインを演じている三根梓は、映画賞の新人賞レースに絡んでくるだろう。

 監督は、『時をかける少女』の谷口正晃。

『テルマエ・ロマエ』

2012年06月10日 10時28分56秒 | Weblog
 古代ローマ人と平たい顔族(日本人)がお風呂づくりのために、2000年の時を越えた人類の奮闘と団結を見せる。

 今の浴場設計技術を、古代ローマに役立たせることができるのか。ユーモアに富んだ痛快コメディ。

 楽しく笑って観れる映画なので、家族でも、友達でも、恋人でも誰とでも鑑賞できるのがこの映画のいいところか。

 いやしかし、上戸彩はけっこう艶っぽい雰囲気があることを知った。この映画を観た男性は、どう感じたのだろう。古代ローマにいたときの服装から、上戸彩の腕が出ていたりしたことに目がいった。それと、阿部寛の均整のとれた体。正直、ストーリーよりも、目を引いた。特に歴史に詳しくなるとか、そんなことはありませんので。

 古代ローマ人のキャストには、阿部寛、市村正親、北村一輝、宍戸開という、お馴染みの顔の濃い人たち。そして、平たい顔族の上戸彩や笹野高史など。
 監督は、「のだめカンタービレ」の武内英樹。原作は、同名の大ベストセラーコミック。