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夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

『あなたへ』

2012年09月03日 11時09分19秒 | Weblog
 降旗康男監督と俳優・高倉健という、信頼を寄せる者同士がつくり上げた、これぞ邦画という作品。
 人生という長い旅路で出会う、日常を生きる人たちとのふれあいと、心の変化を感じ取る。

 15年連れ添った妻・洋子に先立たれた、刑務所の指導技官の倉島のもとに、亡き妻が残した絵手紙が2通届く。1通は、“故郷の海を訪れ、散骨してほしい”ということ。そして、もう1通は洋子の故郷、長崎県平戸市の郵便局への局留め郵便だった
 その郵便の受け取り期限まであと10日。倉島は、洋子の故郷へと、車を走らせる

 妻は、自分にどんな想いでいたのだろう。妻にとって、自分は何だったのだろう。妻との日常を思い出しながら、倉島は平戸へと向かっていく。そして、その途中で出会う様々な人たちから、様々な生き方に触れる。
 
 最後に、妻が倉島に残していたメッセージとは。本当の想いとは…。

 言うまでもなく、高倉健とビートたけしのシーンには注目を。淡々としているようで、実は熱い心が通う、一つ一つの言葉。なんとも言えない二人の距離感が、絶妙なのだ。

 妻への想いを抱えて平戸へ旅立つ刑務所の指導技師に、高倉健。倉島の妻・洋子は田中裕子が演じている。この田中裕子の演技と歌も、見逃せない、聞き逃せないところだ。旅の途中で出会う人には、ビートたけし、草なぎ剛、佐藤浩市。平戸で、妻・洋子の散骨にかかわってくれる人たちには、余貴美子、綾瀬はるか、三浦貴大、大滝秀治。

 高倉健81歳。未来をどう生きるかを、日本人に伝える。日本の美しい自然と、人々の優しさと共に…。