みーばぁ整体室より: 体の謎とバトルの日々

みーばぁ整体室の現場では、病気や痛みや体の謎を解きつつ施術が進みます。謎が解けると施術も上手くいく。それが楽しいの。

Aちゃんの想い出2/脳損傷とシステム障害

2013-07-06 | 子どもの整体

Aちゃんは2歳の時、高熱で脳炎を起こし、脳を損傷したのですが、

脳損傷により、様々な身体システム、知的システムが作動しなくなりました。


A.M.ちゃんのシステム(機能)障害は、たとえば、

立てない、ハイハイできない(いざりで動く)

強い振動音で倒れる、左手が機能しない。

泣き声は出るが、発声は出来ない。 言葉を理解できない・・などetc.

 

中でも、珍しいシステム障害があって、興味を持ちました。

それは、Aちゃんの動きに、右回り法則があるということでした。

右回り法則とは、左方向へは動かず、右へ右へ動く体癖です。

 

たとえば、オモチャをAちゃんの左側に置いてみます。

Aちゃんはオモチャを見て、動き(いざり)を開始します。

オモチャは左側にあるのだから、左へ進めばいいものを、

Aちゃんは右へ右へと進み、右回転して左側のオモチャに到達するのです。

・・何故 だ?・・・ふしぎだ。

 

Aちゃんが Miz 整体室に来始めて、半年後の6月、

Aちゃんは、立って歩くことが出来るようになりました。~~ちょっとですけど。(ハイハイはできません)

でも、大きな音がすると、立ったままバタンと倒れます。

~~いわゆる、てんかん発作でしょう。

立っているといつ倒れるか分からないので、

かえって立てない方が、危険がなくて良かったんじゃないかと、考えさせられました。

 

11月には、右回りしか出来なかったAちゃんが、

左回りもするようになりました。

また、両手でオモチャに手をだし、オモチャをいじり始めました。

両手が協力的に動く兆しが見えてきたのです。

(関連するの体の変化としては、Aちゃんの冷たかった後頭部(特に左側)がほんのり温かくなっていました。組織の修復が進んだのでしょう)

 

11月の後半には、もう一つのうれしい兆しが・・。

Aちゃんが、「ハッハッハ」と笑い声に似た声を出したのです。

それまでAちゃんは、泣き声を上げることは出来ました。 

Aちゃんの泣き声は、吸気発声でした。息を吸いながらの発声。

「ハッハッハ」は、呼気発声です。

呼気発声ができれば、いつの日か言葉も・・・と希望が芽生えました。


その年の暮、Aちゃんは施設に入ることが決まり、

以来、Miz 整体室を訪れることはなくなりました。

天使のように無垢なAちゃんのほほ笑みを、今も思い出すことがあります。


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今、再生医療が夢の治療法として、注目を集めています。

再生医療が目指すのは、組織の再生→→システム障害の再生 というプロセスですが、

Miz が行なっている整体の仕事が目指すのは、システム障害の回復→→組織の再編成、というプロセスです。これは再生医療の逆バージョンに当たるでしょうか。

もし、Aちゃんの損傷した脳に再生医療が適応されたとしたら、

Aちゃんは左回りもするようになるのでしょうか?

呼気発声が出来て、言葉を話し、バタンと倒れなくなるのでしょうか?

・・・・・・、

う~ん、・・いずれ、再生医療の時代が訪れるとしても、

今は、Miz は、自分の路線を進みます。

 


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