猫田たま男くんのまともな仕事をよこせ!ブログ

「日本版エグゼンプションは死を招く」改め、労働のトピックスなどを紹介(08年5月リニューアル!)

派遣法改正に対する批判を切る(その1)

2008年06月07日 | 意見
野党各党の改正案も出揃った労働者派遣法。
しかし、巷には現在の労働者派遣法を維持すべきとの意見(それもかなりヒステリックなもの)もあります。
さっさと改正すべきとする派の私としては、聞こえてくる批判に対する反論を今回から4回(予定)に分けて、冷静に展開しようと思います。
第1回目は「派遣労働者にも登録型派遣に対するニーズがある!」というもの。
私はこの主張は、一言で言うと論点のすり替えだと考えます。
たしかに労働者の中には、フルタイムでなくパートタイムで働くことのニーズはあります。しかし、派遣会社に間に入ってもらうニーズも必然性もありません。
しかも、トラブルが起きれば派遣先の肩ばかりもって、派遣労働者に無理を強いるような派遣会社なんてあるだけ無駄って、多くの派遣労働者が考えているのではないでしょうか?
それに、そもそも「ニーズ」って何でしょう? 
現在、登録型の派遣で働いている人が「登録型派遣を原則禁止したほうがいいと思いますか?」と聞かれれば、仕事を失うのではないかと思い、多くの方が「ノー!」と答えるでしょう。
でも、こんな聞き方は調査方法として決して適切なものではないはずです。
また、派遣の求人に応募する人がいる、実際に働いている人がいるってことをもってニーズがあるって言っているのであれば「蟹工船」にもニーズがあるってことになりかねません。
百歩譲って仮にニーズがあったとしても、雇用政策として好ましいかどうかを判断して存続を考えることが必要です。
派遣先の都合で働く場を失う登録型派遣が、極めて不安定な立場であることは間違いありません。
明確な改善策がない限り「原則禁止とすべき」は当然の主張なのです。

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