エンライト株式会社|林朋子のESノート 

=職場改善とメンタルヘルス向上を支援する、ESコンサルティング=
 エンライト株式会社のオフィシャルブログです

パワハラ!と言った者勝ちのような風潮に思うこと

2018年10月23日 | パワハラ・セクハラ
パワハラという言葉が世間に浸透してきて、パワハラ問題がクローズアップされることが多くなってきています。

人格否定や、度を越した叱責、明らかに達成困難なノルマを一方的に課す等の言動はパワハラ認定されやすいです。

企業の長期的な存続や人材育成の視点からも、組織の中でこのようなやり方が通用しなくなってきていること自体は良いことだと考えますが、パワハラの前提が、セクハラ同様に「相手の主観で、相手が不快だと思えばパワハラになる」という誤った考え方が広がりつつあることに危機感を覚えます。

TVや雑誌等をみていても「相手が傷ついたと言っている=パワハラである」というようなニュアンスで伝えているものもあり、ビックリします。

セクハラは相手の主観が強いですが、パワハラは相手の主観で決まるものではありません。

例えば、繰り返される社内ルール違反や、お金を頂く社会人としてのビジネスマナーが不適切というケース等は叱責を受けて当然です。
これを叱責されたからといって「パワハラだ」と上司に抗議している事例に時々遭遇します。もちろん人格否定や、必要以上の長時間に及ぶような叱責ではありません。

自分の非を棚に上げて、注意を受けた部下から「上司からの注意で精神的に傷ついたので、パワハラだ!!!」と言われて、上司が困っているという事例のご相談を受ける度に、パワハラへの誤った認識が広まっているなぁ、、と感じます。

管理職として言うべきことが言えない管理職が、どんどん増加すれば、組織の体を成していない職場が増え、そんな職場に嫌気を感じて優秀な人材から流出していってしまいます。
パワハラだ!と言った者勝ちではなく、厚労省の指針に照らし合わせた正しい考え方で判断していけるように啓発していくことは大切だなぁと思います。