クリスマスも近づいてきました。
「その日までエルエルは、愛情込めて育てていきたいと思うのですよ・・・」
とエルエルが言っているのを聞いた夢を見たプー太郎ちゃんなのです。
クリスマスも近づいてきました。
「その日までエルエルは、愛情込めて育てていきたいと思うのですよ・・・」
とエルエルが言っているのを聞いた夢を見たプー太郎ちゃんなのです。
しし座流星群の流れ星が見えます。風呂上がりのエルエルは夜空を眺めています。
「流れ星の光が消える前に願い事を3回言えると願い事がかなうらしいよ」とプー太郎ちゃんが言いました。
「そうなんだ~。じゃあ私ちょっと挑戦してみるね。」とエルエルが答えました。
「プー太郎ちゃんと、いつまでも一緒にいられますように」
「プー太郎ちゃんと、いつまでも一緒にいられますように」
「プー太郎ちゃんと、いつまでも一緒にいられま・・・」
寒気が迫っているようです。エルエルは熊コートを着て寒さに備えています。
熊コートと聞いて家政婦さんたちは噂話を始めました。
「そういえば・・・プー太郎様の姿が見えませんの・・・」
お外に出ようとして気が付きました。今日は雨です。
お外に行くのはあきらめて窓からお外を見るエルエルです。
なぜか、雨粒が落ちるところを見ると落ち着きます。
あら!?雨粒が何かを叩いているようです。「トントン・トントン」という音が聞こえます。
何だか不思議と心地よい音です。
雨音を聞きながらエルエルは目を閉じていろんなことを考えます。これまでのこと・・・。これからのこと・・・。
今日もゆっくりとエルエルの部屋では時間が過ぎていきます。
・・・
でも、きゅう太郎ちゃんは知っています。「トントン・トントン」という音の正体を。
窓の外では締め出されたプー太郎ちゃんが一生懸命ノックしていることを。
エルエルが気がつくのはずっとあとのことでした。
Dress 1
今日はエルエルの結婚式です。エルエルはお嫁に行ってしまうのです。
プー太郎ちゃんはとても寂しそうです。窓の外を眺めて気分を落ち着かせようとしています。
「今日でお別れなんだ・・・」プー太郎ちゃんが背中を向けてぽつりと言いました。
「ボク、エルエルとお別れしたくlないよ。」
「プー太郎ちゃん、悲しまないで。本当のこというとお別れじゃないんだよ。」
「私たちずっと一緒なんだよ、ある意味・・・」、エルエルが言いました。
・・・
昔々のことです。お正月やお祝い事が近くになるとニワトリ🐓が家にやってきました。
幼少のエルエルはニワトリにエサをやって可愛がっていました。
でも、お祝い事が終わるとなぜかいつもいなくなっていたのです。
私は祖母に聞きました。「ニワトリさんはどこにいってしまったの?」
そうすると祖母は答えました。「いなくなったわけじゃないよ。いつもいっしょにいてくれるようになったんだよ」
「???」それは少し難しい言葉でした。
でも、なぜかお祝い事には美味しい美味しい鶏肉の煮物料理が並ぶことになるのでした。
・・・
なんていう夢を見るプー太郎ちゃんだったのです。
襖の向こうではプー太郎ちゃんが熱弁をふるっています。
「ぼくプー太郎は、かわいい美少年なのであります。」
「さよこは言いました「プー太郎ちゃんには愛らしいという言葉こそがふさわしい」と」
「そしてボクは言いたいのです。美味しく食べたいのであって、美味しく食べられたいのではない!と」
そんなプー太郎ちゃんを見ながら、エルエルはなぜかジャガイモのオーブン焼きを食べたいと思ったのでした
11月になりました。肌寒いです。家の中は冷え切っています。
もう扇風機の電源を入れることはありません。
「あ~ぁ、今年のお仕事もこれで終わりかな・・・。」
そんなことを言っているかもしれない扇風機のことを、わたぬきさんは寡黙に見守っているのでした。