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レトロ電子工作

電子工作はじめました!
基本的な所からゆっくりゆっくり進めていきます

LCDオシロ 操作説明書 取説 ① 基本操作

2020年02月15日 17時12分27秒 | 電子工作
今回製作した 「オシロスコープ」のような測定機は、
 しょせん 「道具」なので、”うまく使えてなんぼ!”の世界。

 時間が経つと、使い方すら忘れてしまって・・・ あれ?
 どうだったけ? と なりかねない。
 そして、取説らしい取説の1つも付いていない不親切なおもちゃでしたので
 備忘録 代わりに 操作説明書の1つも 書いておこうか?と思います。

 他の方のブログ「PICでなんか作るばい」  (FC2ブログ)

  URL: http://tylercsf.blog123.fc2.com/blog-category-16.html

 にかなり詳しく載っていたので 
 これを見れば 不要かな?とも思ったのですが、他人のブログは
 いつ削除されるかも しれないので、やはり 自分なりの言葉で
 残しておく事にします。
  
1.入力電圧(縦軸=Y軸)の設定
 まずは、測りたい信号の最大電圧に対して、画面の四角 一枡の縦軸=電圧の設定を決めないといけません。
 操作パネルの左側にスライドスイッチが3つありますが、その内の上 2つで決めます。 (⇒赤い矢印) 

 ① 一番上のスライドスイッチ(倍率)が x1=1倍の所に、
 ② 中央のスイッチ(基準電圧)が 1V の所にあるので、
 1Vx1倍=1V/DIV つまり、1マスの縦が1Vの表示になります。
 (これが基本で 一番 分かりやすい設定です)
 画面上の縦に6マスあるので、最大で6Vまでの波形が表示できます。

ただ、先日 ブログに書いた 信号発生器 XR2206 が出力するサイン波は
 ピークの電圧が 6V以上 出ているので 上の写真の通り、
 波形のトップがはみ出てしまって 表示されていません。

 こんな時は、① の倍率を x2=2倍の所に変えると、

 1Vx2倍=2V/DIV となって、最大12Vまでの波形が表示できるようになります。 (2ボルト・パー・ディブ と読みます) 
 入力電圧の設定は、こんな風に使います。

もっと ちゃんとしたデジタル・オシロスコープの場合、
 この設定は(大抵は)1つのロータリ式のスイッチになっていて、
 
 このツマミ ↑ を回す事で 自由に縦軸の電圧を変えることができます。

 ちなみに、このオシロで、
 ・ 微細な電圧の波形を観察したい場合は、
   ① (倍率)が x1、  ② (基準電圧)が 0.1V の所で
     0.1V/DIVで測り (最大0.6V まで)、

 ・ AC電源のような高電圧の波形を観察したい場合は、
   ① (倍率)が x5、  ② (基準電圧)が 1V の所で
     5V/DIV で(最大30V まで)測ることができます。

 ただし、最大でも50V以下の信号しか接続してはいけません。
 (それ以上の、例えばAC100Vを直接つなぐと壊れます。 要注意!)
 

2.時間(横軸=X軸)の設定
 次に、測りたい信号の横軸=単位時間の設定を行います。
 それには、
 (1)まず、右側の 「SEC/DIV」ボタン(赤矢印)を押し、
 (2)次に、「+」「ー」ボタン(橙色枠)で時間を変えて行きます。
 
 上のLCD画面上の赤い枠で囲われた部分に単位時間が表示されていて、ここの値が+/ーで 変わります。 (この例では、1ms/DIV)

 例えば、上の画像だと サイン波形が3~4個ほど表示されていて、波形のピークからピーク間が 2マス半ぐらいですので、約2.5mS 周期だとわかります。 ちょっと、混み合っていて波形が見づらいな?と思ったら、「+」ボタンを1回押して、0.5mS/DIVにする事で、↓ 見やすくなります。

 この ↑ 1マスの横幅が、(今は)0.5mSに変わった。
 サイン波の1周期が 2.7mSぐらいかな?と より正確に読み取ることができるようになります。
 ちなみに、「時間軸」設定のモードになっている時は 左右矢印(←→)の所が 黒反転 します。 (上の写真の赤枠部分)
  
ちゃんとしたデジタル・オシロの場合、
 この設定も(大抵は)1つのロータリ式のスイッチになっていて、

 大抵は「TIME/DIV」といった 名称 ↑ になっているはずです、

 ちなみに、このオシロで、
  ・ 最速 測定単位時間は、2μS で  ”2Us” と表示され、
  ・ 最長 測定単位時間は、10分 で  ”10 m” と表示されます。
  10分などという長時間設定は まず使う事は無いと思いますが、
  「-」ボタン押しで 
   →「1mS」→「2mS」→「5mS」→「10mS」→「20mS」
 といった進み方で 時間設定が変更されます。



3.GND(基準0V)ポジションの設定
 これも 波形を見やすくするための重要な操作で、最初に行うべき設定です。 この設定を始める前に 何点か準備が必要です。

 (1) 入力電圧設定を「GND」にする
  LCD画面上に波形を表示するのではなく、0Vのラインを見たいので
 (波形表示が逆に邪魔になる)
  左側のスライドスイッチを GNDの位置にします。
 

 (2) 測定モードを「AUTO」にする
  トリガがかからないと LCD画面上に波形が表示されない場合があるので、常に0Vのラインが表示されるように Autoモードにします。
  それには、
   ① 「MODE」ボタンを1度 押してから、
   ② 「+」ボタンを何度か押して、モード表示を「AUT」にします

 すると、GND(=0V)のラインが LCD上に現れ、その左側に小さな三角形が確認できると思います。 この位置をこれから変更していきます。
 (ここまでが、設定前の準備)

 (3) 0V電圧の位置を変える
  ①「V.POS」ボタンを1回押し、(上下矢印が黒反転する)
  ②「+」「ー」ボタンで 上下に 0Vラインを上げ下げする。  
 (小さな▼よりも 1ドット下にラインが表示されるようですので、このクセを考慮して 設定する)
 どこの位置に0Vラインを持っていったら良いかは、測定したい信号の種類によります。(人の「好み」にもよる場合もあります)
 
(A) アナログ信号の場合  ↑
 繰り返しているサイン波とか、音声のウェーブ波とか、マイナス電圧もありうるアナログ信号の場合、上の画像のように LCDの中央に 0Vラインを置くことが多いです。 これならマイナス電圧でも表示される。
 また、(後に詳しく説明しますが)ACカップリングして波形を表示させる時も、この位置に持ってきておきます。

(B) デジタル信号の場合
 測定したい信号の最高電圧が分からない時とか、プラスの電圧しかあり得ない波形の場合、下の画像のようにLCDの一番下に0Vラインを置きます。 これならLCDの表示を上部まで最大限 有効に使えます。
ここまでは ずっとこの位置


(C) 5V以内のデジタル信号の場合
 測定したい信号が TTLレベル(電源電圧5V)に限られる場合、(また、この測定機では無いが 複数の信号を同時に表示させたい場合も)
 0Vラインを もう1マス 上に設定する事 ↓ があります。

 こうすると、画面の一番上が ちょうど5V となります。(1V/DIVの時)

 この設定だと何が良いか?というと、

 こんな ↑ 方形波を表示させた時、GNDのラインが(画面の一番下の直線と重なる事が無く)ちゃんと表示されるので見やすくなります。 (あくまで、私 個人の好みですが・・・)


4.測定モードの設定
 どのオシロスコープであっても、最低でも 次の3つの測定モードを持っています。 1. Auto(オート)モード、 2.Nomal(ノーマル)モード
 そして、3. Single Triger(シングル・トリガ)モード の 3種。

 ① MODボタンを押してから、
 ② 「+」「ー」ボタンを押す事で 切り替わります。
 
 画面の右下に、
  1.Autoモード  なら    ”AUT”
  2.Normalモード なら ”NOR”
  3.Singleモード  なら  ”SIG”
 と 表示されます、

1.Autoモードは、
  トリガがかかっていようが、いまいが 画面の波形表示が 定期的に更新(再表示)されます。 だから 信号が入っていなくても(0Vから変わらなくても)ラインが表示されるので、先ほど「0Vライン設定」の際には、このAutoモードを使ったのです。
 どんな波形なのか? 最大 何ボルトなのか?が分からない時、最初にこのモードで測定して、波形の形を見るのに使います。 波形が表示されないな?という時は、とりあえず AUTOモード!
 欠点としては、波形の周波数と自動トリガをかける周期とがズレので、波形が止まって表示されずに、左右どちらかに流れてしまう事が多い点です。
 ⇒ 表示を止めたい場合は、HOLDを使います。

2.Normalモードは、
  トリガの電圧がはっきり分かっていて、そこに正しくトリガが設定されている時に使うモードです。 一定周期の(例えば 安定したサイン波など)波形の繰り返しの場合、表示波形を ピタッと止まったように表示できるので 見やすくなります。 (HOLDしなくとも良い場合が多い)

3.Single(トリガ)モードは、
  トリガが入った時点の波形を表示し、自動でHOLD状態になるモードです。 あまり 使われる事は無いかもしれませんが、例えば 5Vを超えるノイズが たまに入るような回路で、その時の波形をとらえたい場合、
(もしくは、そのノイズが入ったかどうかを確認したい場合などでも使う)
 この シングル・トリガのモードを使います。

 具体例として、例えば
  5.5Vにトリガ電圧を設定しておき、(スロープは「立ち上がり」に設定し)信号をずっと長時間測定したままにしておきます。
 ちょうど 獲物に対する「ワナ」を仕掛けるように・・・
 この設定電圧を超えるノイズが入った時点で、その波形が表示されるので そんな規格外の信号が入って来ているかどうかの確認ができます。


5.トリガ電圧の設定
 NormalモードやSingleモードの際の トリガの電圧位置を 以下の方法で設定します。 (Autoモードの際は この設定は無意味です)

 ① LEVELボタンを押してから、
 ② 「+」「ー」ボタンを押して 左にある三角▼の位置を
   上下に移動させ 設定します。

 上の例では、約 4Vの位置にトリガを設定しています(黄色いライン)


6.(トリガの)スロープ 設定
 トリガの電圧に対して、立ち上がりの時にかけるか? 立下りの時にかけるか?の 選択です。 (5.トリガ電圧設定と共に設定する)
 SLOPEボタンを押すごとに、↑ か ↓ か が切り替わります。 
 (特に難しい事は無いと思います)


7.(波形の)ホールド 機能
 波形の表示が流れてしまったり、刻々 変化して見づらい時は、「OK」ボタンを押す事で ホールド(波形の更新を止める)ことができます。
 LCD画面上に HOLD と表示されている時が 止まっている状態です。
 もう一度「OK」ボタンを押すと、解除され(RUN状態)最新の波形表示に戻ります。


8.(入力信号の)カップリング 設定
 パネルの左下にあるスライド・スイッチで 「AC」か「DC」かを切り替えられます。 (Freqはまた 後で説明) これを 入力信号のカップリング設定と言います。
 これまで ずっと カップリング設定は「DC」の状態で測定していました。


 これを「AC」 カップリングに切り替えると、
 (絶対電圧に関係なく)0Vラインを中心にした 上下の波形表示になります。 上下振幅の中心(平均電圧)が 0Vラインの位置に自動で設定されます。 

 この波形 ↑ は、一番最初に載せた画像の波形と同じもの(ピークが6V越え)なのですが、0Vラインを中心に上下に綺麗に分かれて表示されていて、最も見やすい状態になっています。(画面上に飛び出してもいない)
 アナログ波形を確認したい時に適したモードになります。
必ず 0Vラインを画面の中心にしておかないと意味が無いのが分かりますね?

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Freq(周波数)測定等、まだまだ機能がたくさんありますが、

  長くなったので、分けて書くことにします。

  基本操作は、これですべて押さえたはずです。



信号発生器 XR2206

2020年01月20日 06時54分58秒 | 電子工作
今回 製作した LCDオシロスコープKit の
 動作確認をもう少し詳細に行うには、何かしらの信号発生源が欲しくなります
 
 どうせなら 味気の無い四角い波形では無く、綺麗なサイン波形を
 表示できるか試してみたくなります。

そんな時に便利なのが、信号発生器です。
 カタカナ名で言う所の ファンクション・ジェネレータ でしょうか?
 
 Amazonにて 中国製の安価な物が売られていたので、
 その内の1つ XR2206 という ICを使った 信号発生器を購入してみました。
 なんでも 500円台で 入手できた人もいるくらい安い代物で、
 私は 送料込みで 1299円で 買う事が出来ました。
 かなり安いというか、コストパフォーマンスが高いので驚きます。

 これも自分で組み立てるキットですが、誰でも簡単に作れそうなので
 製作記事は省略します。

 (本来は 茶色の保護紙 ↑ を剥がすのが正式?なのでしょうが…)

 これも DC9VのACアダプタを電源として使います。
 (LCDオシロと同じものが使える) → 別途 購入。

ケースの右側に3つの端子台があり、
 一番上が GND、真ん中は 「SQU」= 方形波の出力、そして
 一番下が「Sin / Tri」と書かれており、
 サイン波 (または 三角波) の出力です。

 つまり、通常は 上下の両端を出力として使います。
 
 よって、GNDには黒の線、一番下は赤の線 を付けて、
 ここを出力として使います。(中央には 茶色の線を付けておきました)

出力波形の周波数は、
 ケース中央にある 5個のショートピンで 大まかにレンジを選び、
 右側のVR「Coarse」(=雑調整)と、中央の「Fine」=微調整 のVRを回して
 変更できます。 (右回しで 高い周波数になる)

 ちなみに 「Amp」と書かれたVRは 出力電圧を変える事が出来ます。
 (右に回す程 高い電圧になる)
 また、
 「Tri」と「Sin」と書かれたショートピンは、
 「Tri」に挿せば 三角波に 、「Sin」に挿せば サイン波 になります。
 (今回は、下に挿してサイン波が出るようにしておきましょう)

 こんな設定 ↑  ショートピンの選択は 「100-3KHz」で
 ボリュームは 3つすべて中央にする・・・ だと、
 約 400Hz のサイン波が出力されます。
 出力電圧は、サインの波の下が 2.2Vぐらい、一番高い電圧で 6.6Vぐらい(平均で4.4V付近)が出ているので、そのまま TTLレベルのICにはつながないでください。 ICを壊す可能性があります。

さて、この サイン波形を、
 今回 作った 「LCDオシロスコープ」で測定して見ると・・・
↓ こんな感じ
 
 比較的 綺麗にサイン波の形が見えていますし、
 周波数も  1波形が 2.5mS ぐらいですので (1Ms/DIV)
 ほぼ 400Hzであり、正しく測れているように見えます。
 (縦軸(出力電圧)は 2V/DIVなので、これも ほぼ合っている)


ちなにみ 端子台の中央からは、↓ 方形波(矩形波ともいう)が (常に)

が出ています。 周波数は同じ 約400Hzで、出力電圧は 低い所で 0.8V、 高い所で9V近く(ほぼ電源電圧)あります。 この方形波の出力電圧は Ampボリュームを回しても 変わりません。

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ついでに、この信号発生器で今後 使えそうな設定を
 以下に挙げておきます。
① ショートピンを「1-10Hz」レンジにし、VRは(2つとも)最大右回し

これで 約18Hzになります。

方形波の出力でみると、約54mSぐらいの信号が出せます。 

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② 「1-10Hz」レンジにしたままで、VRは(2つとも)左回し(最小)

これで 約1.6Hz。 これがこの発生器の一番遅いパルスになります。
(ちなみに、この発生器が出せる最速パルスは 1.8MHzぐらい)


方形波の出力でみると、約625mSぐらい、Lowだけで325mSぐらいの信号が出せます。  テスト用の元パルスとして使いやすい10Hz = 100mS付近がこのレンジで出せます。
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   こういう 信号発生器 が1つあると、
   何かと便利で 重宝します。

   安価なものですので、皆さんも ぜひ1つ
   そろえておきましょう。 



LCDオシロKitの製作… TEST信号

2020年01月19日 06時54分22秒 | 電子工作
ここまでで、
 LCDオシロスコープ・キットの製作も完成! となるのですが
 ちゃんと動作しているかどうかを確認しないと [完成] とは言えません。

 それには、
 外部の信号をつなぐためのケーブル
(オシロスコープの場合、通常は プローブという)が必要になります。
  それを作りましょう。

元からキット内についてきた部品は、
 RCAプラグにしろ、みの虫クリップにしろ
 あまりに質が悪かったので 使わずに、新たに部品を調達しました。
 ハードOFFで見つけた(おそらく)プレステか何かの ↓ ビデオ・ケーブル

 金メッキされていて しっかりした品質のRCAプラグ。 これを1本だけ切り離して ↓
 これまた 金メッキされた ↓「みの虫クリップ」をつないでケーブル完成!

最初から 金メッキの ちゃんとした RCAプラグ ↓ を購入し、

使った方が間違いがありません。 60円と安価ですし。

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このキットの動作を確認するには、何か信号を測ってみないといけないのですが、「信号源」をどうしましょう… と考えていると、

回路図の中に 「Test Signal」 なる信号を見つけました。 
 (J5コネクタの ↓ 2番目  4番ピン=PB4ポート)
 しかも、この信号が12番ピンの「External Triger Input」なる所に
 つなげるように 写真には載っています。 

これって、つながないといけないのでしょうか? ここの説明が、一切 書かれていません。 とりあえず、今は つながずに「テスト信号」だけ確認してみることにします。

 この部分の部品(コネクタ等)は、元から入っていなかったので 手持ちの部品で使えそうな物を物色して・・・
20ピンのL型 メスのコネクタ ↓ を見つけました。
 
みなさんは、オス型でもストレートでも何でも構いませんので、使いやすそうなものを探してください。

 先の改造でVRを無理やり取り付けたので、ストレートのピンヘッダだとコネクタが挿せないかもしれません。 そこで手前(下)に飛び出て 不格好にはなってしまいますが L型コネクタなら楽に抜き差しできそうです。

 このコネクタの 2番ピンが 「Test Signal」出力。
 手持ちの別のオシロスコープで信号を確認して見ると・・・

 2mSごとに反転する方形波(約500.8Hz)、電圧でいうと 0V → 5.6Vの波形が綺麗に出ていました。 この 自分で出している「テスト信号」で 動作確認が手軽にできます。

 
どうやら 正常に動作しているみたいです。

 めでたし、メデタシ・・・




p.s.
 いつでも このテスト信号につなげられられるように
 ピンを立てておく事にします。 (ついでにGNDも)


LCDオシロKitの製作… 液晶の明るさ調整VR

2020年01月18日 07時22分49秒 | 電子工作
電源に DC9V~12Vまで使える・・・
との事なので、試しに12V を使ってみると 液晶画面がかなり濃く
何が書かれているのか ↓ 判別できません。
ACアダプタで 7V 出力という少し変わった電圧のものが手元にあったので
これで試してみると ↓ こんどは 画面が薄すぎて文字が見えません。
←文字は表示されている
D3のダイオードで 0.8Vの電圧降下、三端子レギュレータ 7805で約2V近く 降下するので 元の電圧が7Vでは、5V電源が 実測4.5V しか出ていないのが、この薄さの原因です。 (D3のダイオードを取り外してショートで使えば DC7V電源でも動作しそうです)

DC9VのACアダプタ固定で使えば問題ないのですが、それでも
少々 濃すぎて見えづらい。↓
そこで、「液晶の明るさを調整」するためのボリュームを
取り付けることにしました。

「液晶の明るさ」を決めている部分の現在の回路は ↓ こんな感じ
 R27の5.6KΩ と R29の10KΩの分圧し (固定の) 電圧を 液晶の3番ピン VOに与えて明るさを変えられるようです。 ここにVR(ボリューム)を付ければいいだけ!
 現行品のLCDオシロ・キット[06204KPL]の回路図を見ると、初めからVRになっていました ↓ 。 要するに、設計ミス?不具合に気が付き 新しい基板では改善したのでしょう。 

 現行の回路 そのままに 10KΩの 半固定抵抗 ↓ 部品を入手。 
 これを取り付ける前に、現在 付いている抵抗を取り除かないといけません。
元からハンダ付けされている ↓ 1608サイズの「面実装」の抵抗 。

よくよく見ると 432 と書かれており(これは4.3KΩ)回路図と抵抗値が違います。 ・・・ ここを うっかりボリュームにしなかったために、試行錯誤で抵抗値を変えた…苦労の跡が見受けられます。

 さて、面実装部品を取り外すにはどうしたらいいでしょうか?
(ハンダ作業の上級コースの練習だと思って、やってみましょう)
この場合、
 ①  たとえお金が掛かっても ハンダコテを 2本 用意します。
 ② 両手に1本づつ コテを持ち、
 ③ 面実装 抵抗の 両方の端子を同時に熱して ハンダを溶かします。
この方法で綺麗に取り外すことができます。

ここに 現行回路の通りに、VRを取りつけます。

(セロハンテープでショートしないよう絶縁… 少し浮かせて)
 LCDのコネクタの ↑ 2番、3番ピンに VRの足をハンダ付け。これで固定!

うまく明るさが調整できることが確認出来たら、
最後に エポキシ系の接着剤 ↓ でVRを固定します。
ちょっと 見た目は悪いですが、ドライバで回すストレスが掛かる部分ですので、しっかりと固定しないと 後々 外れてしまう危険性があります。

 秋月にて新しいバージョンのLCDオシロキットを購入した場合、
 こんな面倒な手間は 初めから不要です。
 みなさんは、新しいのを買いましょう。

 と、云うか 完全に 回路の設計の手抜き? ですよね??



LCDオシロKitの製作… まず、電源より始めよ!

2020年01月17日 05時46分14秒 | 電子工作
ここしばらくは、
電子工作キットを「失敗せずに組み立てる」コツ を 綴っていきます。

 ◆① いきなり全部の部品を取り付けない!
 電子工作キットの製作に失敗する人をみていると、全部の部品をハンダ付けしてから、「運を天に任せて」電源を入れ、部品を焼け焦がしてしまうケースがあります。
 いきなり全部の部品を取り付けてしまうと、どこで間違えたのか?さえわかりません。 今回のKitの様に簡単なものなら それでも構いませんが、部品点数が多くなればなるほど、一つ一つ確認しながら進めて行く方が 結果として早く完成できます。

 ただし、
 ◆② 早い内に 電源を入れてみる!!
ます、電源を用意しておきましょう。 DC9V~12Vであれば何でも良いとのことなので、同じ秋月電子の 9VのACアダプタ (¥650円程度) ↓ GF12-US0913 を買って置きました、


もう一度、電源部分の回路図 ↓ を載せておきますが、

 J2のDCジャック、D3のダイオード、C10,C11の電解コンデンサ、U3の三端子レギュレータを実装すれば、5V電源回路部分は動作するはずです。
 ここまで部品実装し、とっとと電源を入れてみましょう。
もちろん、確認のためにテスタも用意しておいて、GND-5V間の電圧を確認します。 この時、JP1のショート・ピンは まだ取り付けずにおきます。
←正確に5.0V出ている
 JP1をつながなければ、仮に電源回路の部品実装に間違いがあって、電圧が5V以上出ていても 他の電子部品を壊す事は無いでしょう。 JP1 をショートして初めて、この5VがCPU等へつながる… ショートしなければ まだ つながっていないからです。
 少なくとも 1回は ちゃんと5Vが出ているのをテスタで確認してから JP1をつなぎましょう。 そして、新たな部品を何個か取り付けるたびに、こまめに電源を入れては 電源電圧5Vを確認しておけば、どこの部品でおかしくなったかは すぐに発見できます。

 ◆③ こまめに GND-5V間のショート(抵抗)チェック
ある程度、部品を取り付けるたびに テスタのΩレンジで GNDと5V間の抵抗(インピーダンス)を測るようにします。 電子工作で一番 取り返しのつかない失敗は、GND-5V間がショートしているのに気が付かずに電源をつないでしまう事です。 5V電源がショートして、部品全部を壊してしまうことがあります。
 DC9Vの電源を外し、回路に電気が流れていない状態で 今度はテスタの「抵抗測定」レンジにて GND -5V間を ↓ 測ります。
←14.94KΩ
 部品を取り付けていくたびに このインピーダンスは下がっていくでしょうが、いきなり急激にさがることはありません。 もし、急に下がったとしたら その時に取り付けた部品が間違っているか、壊れている… または 取り付け場所をミスしたかもしれません。 また、0(ゼロ)Ωに近いようなら どこかで電源ラインがショートしているのが分かります。 100Ω以下のような抵抗の「低さ」の時は電源をつないではいけません。
 面倒くさいかもしれませんが、この方法なら かなりの確率で 間違った瞬間を知ることができます。

 ◆④ パイロット・ランプを取り付けよう!
 急いで製作しようとすれば するほど 「うっかりミス」を犯しがちです。 このように 回路の動作確認を行いながら 部品を実装していく場合、やりがちなミスとして、電源をつないだまま 部品をハンダ付けしようとしてしまうことがあります。(必ず、電源を外した状態で 次の部品を付ける事!)
 そんな「ポカミス」を防ぐ 1つの方法として、電源ランプ(LED)を付けるのも有効です。 基板上でLEDランプが光っていれば、電源がONであることはすぐに気が付きますし、電源を入れた時のランプの明るさで電源電圧の異常に気が付く事もあります。
 幸いこのキットの基板上には パイロット・ランプの回路パターンが用意されています。(部品は入っていなかったが) 1KΩの抵抗(R15=J4の位置)と何でも良いのでLED(D6)を取り付けてみました。↓

 製作がすべて完了すれば LCD(液晶)のバックライトが点灯するので、パイロット・ランプなど付けなくても 電源が入っているか/否かは 一目でわかるのですが、それまでの「保険」です。
 これ以外のキットの製作であっても、電源ONで点灯するランプを早い段階で取り付けておく習慣をつけると、案外とポッカリ・ミスを防ぐ事ができることが多いものです。 頭の片隅にでも 覚えておきましょう。

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  徐々に 背の低い部品→背の高い部品へと付けて行き、最後にLCD(液晶)を取り付けます。 というのも、この基板・・・ LCDを取り付けると その下のハンダ付けが修正できなくなってしまう構造だからです。
 片側(下)が20ピンのピンヘッダで、反対の上側が 2ピンのヘッダ2個をハンダ付けした後に、LCDを差し込み ハンダで取り付けます。

 怖いのは、LCDが上下さかさまに挿しても、挿せてしまう点です。 CN1と書かれた方が下ですので、くれぐれも間違えないように!!!
 間違えてハンダと取り外そうにも、20ピン以上ものピンを取り外すのは 至難のワザです。 そして、このLCDの下は もう ハンダ付けすることが出来ないものと覚悟して、付け忘れの部品がないかを何度も確認してください。

 さて、
 ここまで電源ショートもさせずに 出来れば 完成したようなものです

 が、・・・ そうでもないので もう少し 続きます。