・茶色い食べ物・飲み物Brown food and drink ちゃいろいたべものとのみもの
私たちの食卓・オヤツには、さまざまの色彩の食物が並びます。チョコレート・ココア、どら焼き、クッキー、キャラメル、茶色の饅頭、ポテトチップス、フライ、から揚げ、ハンバーグ、餃子、カレールー、焼肉、焼き魚、さつま揚げ、油揚げ、納豆、たれ、味噌、ほうじ茶、紅茶、ウーロン茶、コーヒー、シナモン、アーモンド、三温糖、パン、玄米、ご飯のおこげ シイタケ、竹の子等々です。
茶色い食べ物・飲み物は、どのようにしてできるのか、どのように作用しているのか調べました。
褐変現象Browningは、食品が褐色に変色することで、主にメイラード反応(アミノカルボニル反応)によってアミノ酸と還元糖(グルコース、フラクトース、ガラクトースなど)が反応し褐色の物質(メラノイジン)ができることによります。
味噌、醤油(アミノ酸と糖、酸化、酵素)、カラメル化現象(糖類の加熱で芳香:パン、パウンドケーキ)、フラボノイド、ポリフェノールによって褐変が起こりやすくなります。
酵素による褐変がじゃがいも、りんご、野菜、果物のポリフェノールオキシダーゼ酸化酵素で生成され、食塩水、水に浸すなどでそれぞれに防止できます。
phによる褐変は、淡色野菜のカリフラワー(クロロゲン酸)、レンコン(タンニン)、ごぼう(クロロゲン酸)のフラボノイドは酸性にすること、酢を加えることによって褐変をある程度は防ぐ、アルカリで黄色に変色します。
緑黄食野菜の葉物〈ほうれん草〉クロロフィルは、酸性で褐変、アルカリで鮮緑色になります。乳製品(風味の変化:タンパク質、アミノ酸と乳糖)、茶(タンニンと鉄)、肉(酸化)、油(酸化:酸敗臭)に起こりこれが食品の価値を上げたり、下げたりもしているのです。
ということで、チョコレート・ココアの作成過程での反応は、どのようなものかと、調べました。
チョコレート・ココアは、成熟した種子カカオ豆Cacao beanを原料としています。自然発酵させた後再度乾燥、焙煎(ばいせん)し殻、胚芽を除いて粉末状にしたものがカカオマスとしてチョコレート、ココアの原料となります。
カカオ豆の発酵は、バナナの皮を敷いた木箱に、ラグビーボール大で長さ20cmほどのカカオポッド1個に20~40粒入ってた白いカカオパルプ(実)ごと黒色のカカオ豆を広げて自然発酵を促すのが一般的でカカオ豆の発酵には乳酸菌がかかわっています。2日おきに手で攪拌しながら、約1週間程度で発酵を終了し豆の中身が茶色のものは成功、失敗すると紫のようです。チョコレートの褐色の主色素はアントシアニンが熱により重合したものです。
ローストして殻などを除き加熱ペースト状(ココアペースト・冷却しプレーンチョコレート)にし搾り出した脂肪をカカオバター(50%)といい、それを絞り残ったものがココア(50%)の原料となります。茶、コーヒーより少ないながらテオブロミン()Theobromine( カフェイン類似のアルカロイド)、カフェイン、タンニンを含み少量でリラックス、興奮作用があります。
赤ワインより多く含まれるポリフェノールがピロリ菌、ガンの抑制、抗酸化作用、動脈硬化を予防します。神経伝達物質のギャバを含んで安眠によいでしょう。ソブリナス菌Streptococcus sobrinus(ミュータンスレンサ球菌:虫歯菌)の発生を カカオマスが抑制するといいます。
カカオ豆は、発酵によって、旨味を引き出し、高温に加熱処理によるメイラー ド反応(アミノ酸と還元糖との反応)やポリフェノールの重合による褐変となります。
それぞれの食品は、単独での反応は、高温加熱のカラメル位のもので、多くは複数からみあっての反応と複雑なようです。
どら焼き、クッキー、キャラメル、茶色の饅頭(黒糖・鉄分)、ポテトチップス(メイラード反応)、フライ、から揚げ、ハンバーグ、餃子、カレールー(クルクミン)、焼肉、焼き魚、さつま揚げ、油揚げ、大豆(イソフラボン)、納豆(イソフラボン)、たれ、味噌(メラノイジン)、ほうじ茶、紅茶、ウーロン茶、コーヒー、シナモン、アーモンド、黒砂糖(黒:フェニルグルコシドPhenyl glucoside)、パン、玄米、ご飯のおこげ、竹の子(フラボノイド)として調べました。
食品は複雑な組成よりなるため、加熱時に共存成分が触媒的に働き、メイラード反応の他にカラメル化も同時並行的に必ず起こります。特に高温に加熱処理したカカオ豆、コーヒー豆、焼き肉、製パンなどの場合はカラメル化反応の占める割合は大きいといわれます。
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