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[ウコギ科] 食生活について語ろう

2020年05月30日 | 美容ダイエット

◎ウコギ科Araliaceae うこぎか

  高麗人参は、朝鮮人参、おたね人参ともいいウコギ科に属します。調べていくうちにウコギ科の植物は体に有用な成分を多く含んでいるような気がしてきました。そこでもっと詳細にウコギ科には、どんな植物があってどのように身体にとってどのように作用しているのかなど調べてみることといたしました。ウコギ科でよく知られるのには、朝鮮人参、田七人参、うこぎ、タラ、うど、タカノツメ、コシアブラ、ハリギリ、トチバニンジン、ハリブキ、ヤツデ、カクレミノ、キズタなどがあります。

血流を改善し血圧降下・調節や呼吸促進、インシュリン作用の増強、赤血球数・ヘモグロビン増加などの作用が認められている植物が多くあります。

ウコギ科は双子葉植物で多くは木本Tree, Woody plantですが、地域、種類により草本Herb,Herbaceous plant、及びつる性植物 Creeper plantからなります。世界の朝鮮、中国、サハリンの温帯から熱帯地域に分布し約60属1000種、日本には北海道、本州、四国、九州に分布し14属約20種が自生しているとされています。精油成分は特有の香りをもつものが多くあります。

食用としては、うこぎ、ウド、コシアブラ、タラノキ、タカノツメ、ハリギリなど若芽を揚げ物、煮物に香気と苦味があり利用しています。

煎じたりエキスの生理作用から用いられるチョウセンニンジン(おたね人参・高麗人参)、田七人参があります。

葉は掌状単葉または掌状複葉で、羽状をしています。花は小型で花ひとつひとつは小さいのですが、頭頂部に集まって傘のように広がって咲く大きな散形などの花序を作ります。形状がよくヤツデ、カクレミノ、キヅタ、シェフレラなど庭木・観葉植物として利用されているものもあります。

近年ウコギ科植物の樹皮は、滋養、強壮によいとして研究が進められています。最近のDNA比較解析から新分類方法によりセリ科からチドメグサ属Hydrocotyleとトラキメネ属Trachymeneが、ウコギ科に移っています。
 主な属
ウコギ属Eleutherococcus (Acanthopanax) - エゾウコギ、ウコギ、コシアブラ 
カクレミノ属Dendropanax - カクレミノ (隠蓑)
カミヤツデ属Tetrapanax - カミヤツデ 
キヅタ属Hedera - キヅタ(庭木・観葉植物)
タカノツメ属Evodiopanax - タカノツメ 
タラノキ属Aralia - タラノキ、ウド 
トチバニンジン属Panax - アメリカニンジン、オタネニンジン、サンシチニンジン、トチバニンジン(チクセツニンジン) 
ハリギリ属Kalopanax - ハリギリ 
ハリブキ属Oplopanax - ハリブキ 
フカノキ属(シェフレラ属)Schefflera - フカノキ(観葉植物)、ヤドリフカノキ(シェフレラ:観葉植物)
ヤツデ属Fatsia - ヤツデ 
などになります。

 セリ科には、香辛料、ハーブとして利用されているものが数多くあります。精油成分にピラジン、ピネンを含み血栓を作りにくくし血液凝固を防ぎ血行をよくし、肝機能を強化するのに働きます。


 生薬は、飲んだ人やその他の要因によって、薬効に相反する反応がみられることがあるといわれています。

食用として利用する
五加/五加木 うこぎ
  ウコギ科、日本、中国原産。高さ2~3mの落葉低木で主に北海道に野山に自生しています。古代中国の医薬書神農本草経(しんのうほんそうきょう)に上薬として記載され、当初薬用として日本に持ち込まれ、平安時代の著書「延喜式」にその記述があります。
よく枝分かれして株を作り7~10枚を束生(そくせい)し、長い葉柄があり縁が鋸歯状の小葉は5枚となって掌状複葉(しょうじょうふくよう)となり雌雄異株で6~8月頃に葉の脇より長さ5~10cmの花柄を出し、その先端に黄緑色の小花を球形状にたくさん付けます。9~10月に果実は球形で、熟すと黒くなり、その種子が半月型に5個できます。棘があり庭木や垣根にもされています。
山菜として晩春の4~6月にでる新芽、若葉を食用としています。苦味があり茹でて水に一晩晒してからお浸し、ごま和え、辛し和え、混ぜご飯に、新芽の柔らかく最初のものは、天ぷらにもされます。
民間薬としアイヌ人に利用されたウコギ茶としたり、新芽の出る前に掘り出した根、樹皮に芳香があり五加皮(ごかひ)といわれ中国では五加皮酒(ウーヂャピーチュ、うこぎひしゅ)とし滋養強壮に古くから薬用酒としていました。

高麗人参と同じウコギ科で血行を促進し、神経痛、関節炎に用いますが、エストロゲン用作用を示し乳がん、子宮ガンで、また高血圧症では、避けたほうがよいとされています。主な成分として苦味成分トリテルペノイド系配糖体を含みます。

主に煎じたりエキスをする
高麗人参 こうらいにんじん
  ウコギ科、中国北部原産でオタネニンジン(御種人参)、朝鮮人参とも言われています。8世紀の奈良時代にはすでに日本に伝わっていたと考えられ17世紀までは、ウコギ科の高麗人参を単に「にんじん」と呼んでいました。中国から17世紀に形がよく似たセリ科の野菜で根菜の人参(日本で一般に人参と呼んでいる)で胡蘿蔔(こらふく:大根に似ていることから)が渡来してきたことから、胡蘿蔔は菜人参、せり人参と呼んでいたのですが、野菜として広く利用され普及の度合いからか、安価と思われる、せり人参が、逆転して広まり単に人参というようになったようです。
その後、区別の必要から、高価なウコギ科のニンジンを朝鮮人参と呼ばれるに至り戦前まで使われていました。朝鮮ニンジンの方が野菜のニンジンより早くに導入されていたのです。
高麗人参の名前の由来として日本では戦前では朝鮮人参と呼ばれ戦後になり日本の人参取扱業者は輸入先の韓国に配慮し朝鮮の語句を使うのを避け、薬用人参としたのです。しかし「薬用」の名称が日本の薬事法に抵触すると行政指導を受けたことから、さらに高麗人参としたいきさつがあるようです。

高麗とは、1392年に高麗(935-1392年)の滅亡し李氏朝鮮(1392-1897年)が建国されています。 高麗人参と朝鮮人参とは同じと考えてよいでしょう。高麗時代に入ると野性の山人参、山参の需要が多くなり栽培に取り組みはじめ李氏朝鮮王朝時代に入り、産地の開城(けそん:現北朝鮮)商人により日本との人参貿易が活発となり日本では「朝鮮人参」という名前が定着したと思われます。
御種人参の名は、江戸幕府の八代将軍徳川吉宗(1684-1751年)が対馬藩に命じて試植がはじめられています。その後各地の大名に種を分け栽培を奨励したことに由来すると伝えられています。日本では主に長野県や福島県、島根県、北海道などで栽培が行われています。

人参の名前の由来は枝分かれした根の形が二又に別れ人の姿を思わせることからといいます。さらに本来、天然に自生する山蔘を意味するもので山で成長したものを山蔘、野蔘で、人の手によって栽培された田や畑で収穫したものを圃蔘(ぽさむ)、家蔘(かさむ)と呼んでいました。

畑から採った新鮮な根を水参、表面の皮を除いてて乾燥したものを白参(ぺくさむ:人参)、水参(すさむ)を蒸して長期保存できるように乾燥させたものが茶褐色のものが紅参(こうじん)と呼ばれます。参は、三で縁起がよく完全でよい滋養、強壮の生理作用のあるという意味から「参」の字に変化していったものとも思えます。


  ウコギ科植物の多くは滋養、強壮、強精、食欲不振、疲労回復、下痢症に用いられているものが多く日本でも江戸時代より薬草として栽培しています。
多年草、自生のものは、湿気の多い山間で冬の間の低温と成長期の降雨量の多い地域、朝鮮半島、東南アジア、北米大陸北東部に多く見られます。葉が繁り、花が咲き、そして7月下旬から8月初旬にナンテンの様な真っ赤な実をつけます。
いまでは栽培種が殆どで4~6年かけて育て全長60cm程で生育期間が6年ぐらい経っているものが良質とされます。顆粒、エキスとしたものが多く出まわりお茶として利用されています。
有効成分としてサポニン(抗酸化作用)、ジンセノシド(サポニン配糖体)が知られています。
血圧が高い人は飲用すべきではないとの意見があり更に血圧を上げる可能性が大きいといわれています。エキス、顆粒、乾燥根1200mg(0.5g~2g)でジンセノサイド25mg/1日を目安量としています。


  せり科人参には、香気成分としてピラジン、α-ピネン、リナロール、酢酸ベンジル、ゲラニオール、酢酸ゲラニル、2-sec-ブチル-3-メトキシピラジンなどが見出され人参の種子、葉茎、根より精油採取されています。1~2年生草で葉は長い柄をもち、羽状の複葉で細かく切れ込みがあります。2年目の夏にとう立ちして高さ70cmほどになり、花茎はさらに生長すると1~1.5mにも及びます。

その茎頂に集まって多数の白い五弁の小花を複数形花序につけ、その花の集合体の形状が開いた傘の様に広がって咲かせます。果実は2つに割れる2分果からなり、長さ3~4mmくらいの長楕円形で多くの短いトゲのような毛があります。成長のための最適温度が16~21℃で12℃になると根には色素ができにくくなり、7度になると白くなるようです。
セリ科でサポニンを含む植物は、柴胡(さいこ)が知られています。全草、根を掘り起こし、乾燥させ煎じて生薬として用いています。サポニン、フィトステロールなどを含み肝機能を調整し、肝炎、黄疸など解熱、解毒、鎮痛、消炎作用があり、食欲不振、胃炎、風邪に用いられています。

植物の分類例に当てはめてみると
界(かい):植物界Plantae
門(もん):種子植物門・被子植物 Magnoliophyta 
綱(こう):双子(そうし)植物網 Magnoliopsida・離弁花類(花びらが離れている)Archichlamydeae
目(もく):セリ目 Apiales
科(か)セリ科Apiaceae ・ウコギ科Araliaceae
属(ぞく):各科に属があり、種以下の部門の確認がされているものと、無いものとがあります。
種(しゅ):-
変種(へんしゅ):-
種類(しゅるい):-
としています。

  セリ目のなかにセリ科とウコギ科がふくまれています。ウコギ科、セリ科ともに特有の香りを持っている成分があることがわかります。セリ科からウコギ科へ移された植物があることをみると、共通点があるのではないかと思いながら調べました。自生、栽培地の気候、風土によって成分的に異なるものもありますが共に血流を良くする成分を含んでいました。ひとつひとつ調べていくと共通点のある植物の特徴を知ることができます。

 

 

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