・黒鯛Japanese black seabream くろだい
タイ科、体長45cm 本州より台湾にかけ太平洋の内湾の泥砂地の比較的浅いところに生息する。産卵は春から初夏にかけてで幼魚は、河口に集まっている。
生後直後は精巣と卵巣の両方を持つが先に精巣の方が発達し生後2年まではすべてが雄で、その後に卵巣が発達し2~3年までは大半が両性としている。3年で一部が雄になり、4年目には雌雄が決定してくるが雌が圧倒的に多い。
夜行性の雑食性で体型は、タイ科の中で最も真鯛に似ているといわれ、体色は背部が銀黒色、腹部が灰色がかる。地方によって呼び名が多くあり関西では、チヌ(茅渟)、関東で10cmをチンチン、20cmをカイズ、それ以上を黒鯛といい出世魚でもある。
タイ科の魚は、一般に冬がおいしいといわれるが黒鯛は、へダイと共に5月~10月を旬とし洗い、刺身、塩焼き、酒蒸し、ちり鍋、椀だねにする。100g中でエネルギー150kcal、タンパク質20.4g、脂質6.7g、炭水化物0.3gを含む。