本日ご紹介の一枚はこちら!
FROG(沖井礼二)の1stアルバム“EXAMPLE”です。
<試聴リンク>
(iTunesが必要)
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?id=286240894&s=143462
(Flash player が必要)
http://www.tsutaya.co.jp/item/music/view_m.zhtml?pdid=20363677
<感想など>
元Cymbalsの沖井礼二氏のソロプロジェクト“FROG”の1stアルバムがついに発売との事を聞いて購入(約5ヶ月前の事)。
数年前に沖井氏のサイトが消滅後、活動してるのかしてないのかサッパリわからない状態にヤキモキしていた私にとっては突然の嬉しいプレゼントになりました。
アルバムを一枚通して聴いた感想としては、沖井節ここにあり!と言った感じ。
バンド活動をしている時から好きだったアーティストがソロ活動に切り替わった途端、今までやってきた音楽からガラリと変わってしまい、以前の音楽性が好きだったファンがガッカリしてしまう…なんていう事がままあるけれど、このアルバムに関して言えば心配御無用。
なので沖井礼二氏ファン、Cymbalsファンの方にはオススメできる一枚。
それにしても、一聴しただけで誰が作ったかわかるという個性はスゴイ。
さて、全部の感想を書くと長くなってしまうので、ざっと何曲かの感想を。
1.Night of the Long Knives
こちらは元々、過去に沖井氏のサイトで公開されていた曲。
ただ、その時のバージョンとは大幅に変わっています。
まず元のバージョンでは沖井氏がボーカルを取っていましたが、こちらのバージョンでは完璧にインスト曲に。
また、元の曲よりもテンポもあがりスリリングな感じに。
雰囲気は多少残ってるけれど、ほとんど原型を留めていません。
沖井氏のボーカル好きの私としては、こちらの曲は、歌有りとこちらのバージョンの2パターンで収録して欲しかったなぁとも思ったり。
5.時代遅れの男
こちらは先行シングルとしてiTunesやレコード店などでも販売されていた曲。
シングルカットされているだけあってキャッチーながらも、どこか哀愁を感じさせる。
私はアルバムを買う前にiTunesで先行シングルを購入してたので何度も聴いていたけれど、詩が全編英語の為に、私では詩の内容まではわかりませんでした。
タイトルからすると「流行遅れになってしまっているけれど、俺は俺でそんな事を気にしないで自分のスタイルを貫いていくぜー!」みたいな歌詞かと勝手に想像していたけれど、実際にアルバムを購入して歌詞の訳を読んでみると、想像していたものとは全然違う内容でビックリ。
歌詞の一部を抜粋。
素晴らしい事を思いついた男がいた/どこにでもいそうな平凡な男だったが/彼の物理学的発明は世界を変え、歴史を塗り替えた/人々は彼の天才を賞賛し、夢中になったが/戦争が勃発し、その天才は兵器となった/一転彼は非難され、やがて忘れられていった/彼はどこに行ってしまったのだろう/
(中略)
君の隣に座っているのは時代遅れの男/かつては一世を風靡した/そして次は君の番/
FROGのアルバム全体の歌詞を読んでみると、沖井氏の歌詞は非常に独特で面白い。
これは英詩から日本訳と変換されたものを読んでるからかもしれないが、なんというか洋楽の詩を読んでいるような感覚になる。
内容も日本のポップスでは多くなりがちな恋愛の歌や、応援歌と言ったものに偏らず、両生類がおかれている現状の歌だったり、亡くなった友への歌であったりとバリエーション豊かであり、また、詩の喩えもありきたりなものではなくサイエンティフィックなものが多かったりと面白いです。
iTunesなどの配信だとこの辺が楽しめないのが残念。
話が「時代遅れの男」からアルバム全体への話にスライドし始めたので、ここで軌道修正。
こちらのヴォーカルは沖井氏ではなく、高津哲也氏。
氏はこのアルバムを聴いて初めて知ったのですが、沖井氏のサウンドとマッチしていて好きですね。同アルバムの“Hungry Girl”でもヴォーカルとギターを担当していますのでそちらもオススメ!
4.BRAINS
こちらの曲は何て表現したらいいんでしょ。
んー…エレクトリックなボサノヴァ?
と、色々と疎い自分にはジャンルをわからないけれど、このアルバムの中でも1,2を争う程好きな曲。
初めて聴いた時は「ほほー」と思ったくらいで特に好きでも無く、嫌いでも無くと言った感じだったのですが、何回かアルバムを通して聴いているうちにこの曲の虜に…。
さて、こちらの曲には歌が入っているものの、「(アーティストの意向により歌詞および対訳は省略させて頂きます。)」ということで、英語がわからない自分には、何を歌ってるかは皆目検討もつかないのが残念。んー、気になる。
歌詞の内容はわからないけれど、櫛引彩香さんと沖井氏のクール&ミステリアスなヴォーカルとサウンドがたまらない一曲。
…なのにiTunes Storeだと人気がイマイチ。もっと評価されてもいいのにー。
11.Gangsters
さてもう少しご紹介したかったけれど、このペースで行くとかなーり長くなってしまうので、この辺でラストに。
このアルバムを語る上で欠かせない一曲です。
疾走感溢れる曲は、“Flow”,“DIVER”そして“Gangsters”とあるけれど、自分が一番好きなのはなんと言ってもこちらの“Gangsters”
ベース、ドラム、ギター、ピアノ全てがカッコイイ!
特に疾走感のある曲にピアノという組み合わせは、個人的に反則級の大好物。
そして“EXSAMPLE”で最も多くヴォーカルを取っている青野りえさんが、“Gangsters”でもヴォーカルを務めているのですが、こちらもまた良い!
そして、これは“Gangsters”に限らずだけれど、沖井さんのコーラスはたまらんですね。
なんというか上手く表現できないんだけれど、空気を多く含んだ感じの声でメインのボーカルを決して邪魔せず、かつ存在感もあるというか…
特に
I miss you so,wish you were here/Wish you would be playing a joke/But same as young and foolish old days/Now we are still the Gangsters/
のフレーズのところがお気に入り。
メインボーカルを追いかけるようなコーラス、そして、最後のGangstersで被るところなんて最高!
そしてサウンドもカッコイイけれど、歌詞もまたグッと来ます。
素晴らしいので全部読んで頂きたいのですが、それだとさすがに色々と問題があるのでほんの出だしだけ。
ある朝早く、電話がかかってきた/なんてことのない普通の朝/前夜のパーティのせいで二日酔いだったけど/ある朝早く、電話がかかってきた/その報せをきいて/俺は黒い靴を取り出して来るべき日に備えた/
仲間たちは黒いスーツを着て集まった/どいつもこいつも神妙な顔が似合わない/滑稽なギャング団にしか見えない/それを見て笑ってくれたら、と思う/
私だけかもしれませんが、あまりにもどっぷりと悲しい歌詞だと逆に醒めてしまうのですが、“Gangsters”の歌詞は過度に湿っぽくなく、それどころかユーモアさえ感じさせるので、感情移入がしやすく胸が締め付けられます。
そしてラストは歌詞では無く、スキャットでの繰り返し。
歌詞の内容が無いために、聴く人の想像力がかきたてられるわけですが、自分なんかはもうここでホロリと来ちゃいますね。
上の“BRAINS”のところで「1,2を争う程好きな曲」と書いたけれど、やっぱりよく考えると“Gangsters”が一番好きですね。
まぁ、とにかくこちらの曲は自信を持ってオススメできる一曲ですので、是非とも一度聴いてみてください。
<総括>
最後にアルバム全体に関して。
まず、音質についてなんですが、こちらの“EXAMPLE”は非常に上の音域が出ているように感じました。
ドンシャリという言葉を使うならば、シャリの部分が非常に強いというか。
私の場合は気持ち良く感じるのですが、もしかしたら耳に痛く感じる方もいるかもしれないですね。まぁ、その辺は個人差でしょうか。
次に歌詞に関して。
上でも少し触れましたが、ほぼ全編英詩なので、英語が苦手な方(私を含む)は普通に聴くだけでは歌詞の内容はわからないと思います。
なので、個人的にはiTunesで買うよりも、CDの方をオススメしたいですね。
…と長々とFROGの1stAlbum“EXAMPLE”の感想を書いてみたわけですが…
なんというかこのアルバムの良さの10%も表現できなくて申し訳ない気分でいっぱいです。
ま、まぁ、このブログでは文章はオマケみたいなものなので、是非一度試聴リンクの方で聴いてみてくださいということで、この辺で締めたいと思いますw
では、また!
FROG(沖井礼二)の1stアルバム“EXAMPLE”です。
<試聴リンク>
(iTunesが必要)
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?id=286240894&s=143462
(Flash player が必要)
http://www.tsutaya.co.jp/item/music/view_m.zhtml?pdid=20363677
<感想など>
元Cymbalsの沖井礼二氏のソロプロジェクト“FROG”の1stアルバムがついに発売との事を聞いて購入(約5ヶ月前の事)。
数年前に沖井氏のサイトが消滅後、活動してるのかしてないのかサッパリわからない状態にヤキモキしていた私にとっては突然の嬉しいプレゼントになりました。
アルバムを一枚通して聴いた感想としては、沖井節ここにあり!と言った感じ。
バンド活動をしている時から好きだったアーティストがソロ活動に切り替わった途端、今までやってきた音楽からガラリと変わってしまい、以前の音楽性が好きだったファンがガッカリしてしまう…なんていう事がままあるけれど、このアルバムに関して言えば心配御無用。
なので沖井礼二氏ファン、Cymbalsファンの方にはオススメできる一枚。
それにしても、一聴しただけで誰が作ったかわかるという個性はスゴイ。
さて、全部の感想を書くと長くなってしまうので、ざっと何曲かの感想を。
1.Night of the Long Knives
こちらは元々、過去に沖井氏のサイトで公開されていた曲。
ただ、その時のバージョンとは大幅に変わっています。
まず元のバージョンでは沖井氏がボーカルを取っていましたが、こちらのバージョンでは完璧にインスト曲に。
また、元の曲よりもテンポもあがりスリリングな感じに。
雰囲気は多少残ってるけれど、ほとんど原型を留めていません。
沖井氏のボーカル好きの私としては、こちらの曲は、歌有りとこちらのバージョンの2パターンで収録して欲しかったなぁとも思ったり。
5.時代遅れの男
こちらは先行シングルとしてiTunesやレコード店などでも販売されていた曲。
シングルカットされているだけあってキャッチーながらも、どこか哀愁を感じさせる。
私はアルバムを買う前にiTunesで先行シングルを購入してたので何度も聴いていたけれど、詩が全編英語の為に、私では詩の内容まではわかりませんでした。
タイトルからすると「流行遅れになってしまっているけれど、俺は俺でそんな事を気にしないで自分のスタイルを貫いていくぜー!」みたいな歌詞かと勝手に想像していたけれど、実際にアルバムを購入して歌詞の訳を読んでみると、想像していたものとは全然違う内容でビックリ。
歌詞の一部を抜粋。
素晴らしい事を思いついた男がいた/どこにでもいそうな平凡な男だったが/彼の物理学的発明は世界を変え、歴史を塗り替えた/人々は彼の天才を賞賛し、夢中になったが/戦争が勃発し、その天才は兵器となった/一転彼は非難され、やがて忘れられていった/彼はどこに行ってしまったのだろう/
(中略)
君の隣に座っているのは時代遅れの男/かつては一世を風靡した/そして次は君の番/
FROGのアルバム全体の歌詞を読んでみると、沖井氏の歌詞は非常に独特で面白い。
これは英詩から日本訳と変換されたものを読んでるからかもしれないが、なんというか洋楽の詩を読んでいるような感覚になる。
内容も日本のポップスでは多くなりがちな恋愛の歌や、応援歌と言ったものに偏らず、両生類がおかれている現状の歌だったり、亡くなった友への歌であったりとバリエーション豊かであり、また、詩の喩えもありきたりなものではなくサイエンティフィックなものが多かったりと面白いです。
iTunesなどの配信だとこの辺が楽しめないのが残念。
話が「時代遅れの男」からアルバム全体への話にスライドし始めたので、ここで軌道修正。
こちらのヴォーカルは沖井氏ではなく、高津哲也氏。
氏はこのアルバムを聴いて初めて知ったのですが、沖井氏のサウンドとマッチしていて好きですね。同アルバムの“Hungry Girl”でもヴォーカルとギターを担当していますのでそちらもオススメ!
4.BRAINS
こちらの曲は何て表現したらいいんでしょ。
んー…エレクトリックなボサノヴァ?
と、色々と疎い自分にはジャンルをわからないけれど、このアルバムの中でも1,2を争う程好きな曲。
初めて聴いた時は「ほほー」と思ったくらいで特に好きでも無く、嫌いでも無くと言った感じだったのですが、何回かアルバムを通して聴いているうちにこの曲の虜に…。
さて、こちらの曲には歌が入っているものの、「(アーティストの意向により歌詞および対訳は省略させて頂きます。)」ということで、英語がわからない自分には、何を歌ってるかは皆目検討もつかないのが残念。んー、気になる。
歌詞の内容はわからないけれど、櫛引彩香さんと沖井氏のクール&ミステリアスなヴォーカルとサウンドがたまらない一曲。
…なのにiTunes Storeだと人気がイマイチ。もっと評価されてもいいのにー。
11.Gangsters
さてもう少しご紹介したかったけれど、このペースで行くとかなーり長くなってしまうので、この辺でラストに。
このアルバムを語る上で欠かせない一曲です。
疾走感溢れる曲は、“Flow”,“DIVER”そして“Gangsters”とあるけれど、自分が一番好きなのはなんと言ってもこちらの“Gangsters”
ベース、ドラム、ギター、ピアノ全てがカッコイイ!
特に疾走感のある曲にピアノという組み合わせは、個人的に反則級の大好物。
そして“EXSAMPLE”で最も多くヴォーカルを取っている青野りえさんが、“Gangsters”でもヴォーカルを務めているのですが、こちらもまた良い!
そして、これは“Gangsters”に限らずだけれど、沖井さんのコーラスはたまらんですね。
なんというか上手く表現できないんだけれど、空気を多く含んだ感じの声でメインのボーカルを決して邪魔せず、かつ存在感もあるというか…
特に
I miss you so,wish you were here/Wish you would be playing a joke/But same as young and foolish old days/Now we are still the Gangsters/
のフレーズのところがお気に入り。
メインボーカルを追いかけるようなコーラス、そして、最後のGangstersで被るところなんて最高!
そしてサウンドもカッコイイけれど、歌詞もまたグッと来ます。
素晴らしいので全部読んで頂きたいのですが、それだとさすがに色々と問題があるのでほんの出だしだけ。
ある朝早く、電話がかかってきた/なんてことのない普通の朝/前夜のパーティのせいで二日酔いだったけど/ある朝早く、電話がかかってきた/その報せをきいて/俺は黒い靴を取り出して来るべき日に備えた/
仲間たちは黒いスーツを着て集まった/どいつもこいつも神妙な顔が似合わない/滑稽なギャング団にしか見えない/それを見て笑ってくれたら、と思う/
私だけかもしれませんが、あまりにもどっぷりと悲しい歌詞だと逆に醒めてしまうのですが、“Gangsters”の歌詞は過度に湿っぽくなく、それどころかユーモアさえ感じさせるので、感情移入がしやすく胸が締め付けられます。
そしてラストは歌詞では無く、スキャットでの繰り返し。
歌詞の内容が無いために、聴く人の想像力がかきたてられるわけですが、自分なんかはもうここでホロリと来ちゃいますね。
上の“BRAINS”のところで「1,2を争う程好きな曲」と書いたけれど、やっぱりよく考えると“Gangsters”が一番好きですね。
まぁ、とにかくこちらの曲は自信を持ってオススメできる一曲ですので、是非とも一度聴いてみてください。
<総括>
最後にアルバム全体に関して。
まず、音質についてなんですが、こちらの“EXAMPLE”は非常に上の音域が出ているように感じました。
ドンシャリという言葉を使うならば、シャリの部分が非常に強いというか。
私の場合は気持ち良く感じるのですが、もしかしたら耳に痛く感じる方もいるかもしれないですね。まぁ、その辺は個人差でしょうか。
次に歌詞に関して。
上でも少し触れましたが、ほぼ全編英詩なので、英語が苦手な方(私を含む)は普通に聴くだけでは歌詞の内容はわからないと思います。
なので、個人的にはiTunesで買うよりも、CDの方をオススメしたいですね。
…と長々とFROGの1stAlbum“EXAMPLE”の感想を書いてみたわけですが…
なんというかこのアルバムの良さの10%も表現できなくて申し訳ない気分でいっぱいです。
ま、まぁ、このブログでは文章はオマケみたいなものなので、是非一度試聴リンクの方で聴いてみてくださいということで、この辺で締めたいと思いますw
では、また!