えび燿子のひとりごと

日々のなにげない事柄を、いろんな角度でクローズアップして、ボソボソと「ひとりごと」を言っています。  

「空也上人がいた」 読みました。

2011年04月10日 00時35分52秒 | 日記
山田さんは、今年77歳。
私に言わせると、まだ77歳なのに…。
最近の山田さんの言葉には、「老い」に関することが多い。
もしかしたら、何かご病気を持っておられるのではないかと思うような、死に向かう覚悟がみえるような感じがして、とても心配になってしまいます。
でも、違いますよね。余計な心配だと思いますが。

でも、そう言いながらも、この本を読み終えて、とても穏やかな気持ちになっている自分がいます。
何故でしょう?
私も、来年は60歳、老い先は見えています。
が、辛い老後の心配ではなく、今からなにかやってみたいという気持ちが穏やかに出てきているのです。そう穏やかにですよ。

すーーと読み終えました。
読みながらも、ついドラマにしています。
吉崎老人は山崎努さん?重光さんは南野陽子さん?中津青年は加瀬亮さん?などとね。
南野さんは、顎のほくろからかも。

以前にも書いたことがありますが、仏像とか観音様が好きです。
誰かが言っていましたが、好きな仏像や観音様からは守ってもらえるだそうで、意識してはいなかったけれど、そういえば、それってありえるかもとも最近感じています。
京都にまた行きたくなりました。
大好きな弥勒さんは勿論、空也上人さんにもお会いしたい。
下から、その目を見たい。

また、弥勒さんに会うと泣いてしまうんだろうなぁ~。
何故かわからないけれど、私も泣いてしまうのです。
この小説の吉崎老人とは違って「自責の念」ではないと思うけれど。
ごくちいさなあまり意識していないくらいの「自責の念」があるのかもしれないですね。


私のそばにも空也上人がいるような気がしてきました。
山田さんこそ、私にとっては空也上人かな。






吉田茂さんの言葉は、今活きる。

2011年04月08日 09時20分17秒 | 日記
君達は自衛隊在職中、決して国民から感謝されたり、
歓迎されることなく自衛隊を終わるかもしれない。
きっと非難とか叱咤ばかりの一生かもしれない。御苦労だと思う。

しかし、自衛隊が国民から歓迎されちやほやされる事態とは、
外国から攻撃されて国家存亡の時とか、災害派遣の時とか、
国民が困窮し国家が混乱に直面している時だけなのだ。

言葉を換えれば、君達が日陰者である時のほうが、国民や日本は幸せなのだ。
どうか、耐えてもらいたい


吉田茂 (昭和32年2月、防衛大学第1回卒業式にて)



全く、その通りですね。
今も、自衛隊隊員が、災害救援活動を黙々と続けています。
疲労の度合いは半端ではないと思います。
遺体と向き合ったりなど、精神的にも過酷な労働です。
彼らのサポートも考えて欲しい。


吉田茂さんの凄さがよくわかりました。
孫の麻生太郎さんには受け継がれてないみたいなのが残念です。






「空也上人がいた」  山田太一

2011年04月05日 23時49分52秒 | 日記
山田太一さんの19年ぶりの書き下ろし力作小説。
特養ホームで老婆を死なせてしまった27歳のヘルパー草介は、女性ケアマネの重光さんの紹介で、81歳の老人の在宅介護を引き受ける。
介護する側の疲労、介護される側のいたわり。
ヘルパーと老人とケアマネの風変わりな恋がはじまる。
彼らはどこまで歩いていくのか。
そして、心の痛みを抱える人々と一緒に歩いてくれる空也上人とは?重くて爽やかな衝撃作。




いよいよ発売でーーーす。

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楽しみ~♪ワクワク


空也上人がいた (朝日新聞出版特別書き下ろし作品) [単行本]



【山田太一さんの言葉】

もう願いごともいくらも果せない齢になり、
あと一つだけ小説を書いておきたかった。
二十代の青年が語る七十代にならなければ
書けなかった物語である。
         山田太一