goo blog サービス終了のお知らせ 

ほぼ毎日のぼやき・つぶやき

タイトルそのまんま。下らないことを徒然と。

読書の波 村山由佳『星々の舟』

2006-03-19 02:44:35 | 読書日記
最近、中々スピードに乗れなかった読書。
そういう時は潔く、その本をしばらく寝かせます。
そしたら急に読める時が来ると信じて。
『ワイルド・スワン』がそうだったから。

それで、スピードに乗れない時は色んな本に手を出してみる。
もう1回読み返したいのに手を伸ばしてみる。
スティーヴン・キングの『死のロングウォーク』を読み返したりしていて。

でも先日、出掛けた先で、本を持って行くの忘れてて、
待ち合わせまでお茶したいなー、何か読むものがほしいなーって思って、
本屋へ寄る。

そこで、『星々の舟』が文庫本になってるの発見して、
ずっと読んでみたいなあと思ってたので買いまして。
でも村山由佳の小説は初めてです。

爆笑問題の番組に直木賞とって出てたの見てて、
太田が結構褒めてたから興味もって、
『おいしいコーヒーのいれ方』とか人気なの?
本屋でちょっと見てみたら、何か少女マンガみたいでダメだった。

『星々の舟』も正直、少女マンガみたいでダメだったな。
何で直木賞なんだろう? と思ったりもしたけど、
長男の話と父親の話は少し好きだった。

特に父親の話は、、、父親って、最後の章の主人公なんだけど、
それまで別の人たちの話の中での父親は嫌いだった。
で、最後の章で好きになった訳ではないけれど、
最後の話は何か泣けて来た。
人間って何て愚かなんだろうって、凄く汚いなって思った。
何となくしか、その汚い部分の話、知らなかったから、
あの慰安婦たちの怒りがぴんと来なかったんだけど、
想像する力がなかったんだよねえ、単純に。
あんな怖い世界があるって知らなかったから。
人間の性欲が、多分、戦争でぎりぎりの精神状態にあったってのも
あるんだろうけど、あんな汚くて怖くてねえ?

たった11歳だっけ? 13歳だっけ?
生理始まったばっかりくらいの子を大人が犯して、
性欲と戦争のストレスなんかのはけ口にして、
犯されながら子供が死んで行くってのがもう、吐きそうだった。
そういうのと同じ人間なんだ、同じ日本人なんだって、
自分もそういう汚いところ持ってるんだろうかって。
爆弾で死ぬ方がどれだけラクか。
こんなこと、言っちゃいけないんだろうけど。
犯してた人たちも戦争の被害者って言えるんだろうけど、
人間はもっと理性を働かせるべき。

血を見る争いをするから、こんな悲劇が生まれるんでしょ。
理性を働かせて、頭を使って、
肉体的にも精神的にも誰も傷つけないように。
いい加減にして欲しい、世界の争いごと。

模倣犯

2006-01-04 19:40:58 | 読書日記
ずっと読んでみたかった作品がようやく文庫化されました!
アマゾンで偶然見かけて「やった!」
でも5冊らしい。「長、、、お金かかるな」
でもでも読んでみたかったので、当時発売されてた3冊をお買い上げ。

読み始める。
もーーーーう、面白い!!!
早速面白いじゃないか!

お豆腐屋のおじいちゃんいいね。
宮部みゆきの書く、下町の感じ、いいねえ。
私の育った環境や、今接してるお年寄りの人たちには
この感じ、ないんだよな。
これが下町らしさ?
本当に「あいよっ」って感じ。
だけど、本当は、この有馬豆腐店がある街が
果たして下町なのかどうか、分かってないんだけどね。

読み進めて言って、
そう、知ってたのだけど、
この作品、映画もだけど、
肝心のピースって、本当に登場が遅いんだよね。
上下巻で発売されたときって、下巻だか、
上巻の最後で登場したのかなあ?
とにかく遅い。
本当に読み進めて行って、やっと
「きたーーーーーーーー!!!」って感じ。
「出たーーーーーーーー!!!」って。
そして怖かった。

映画でもスマップの中居君がやってたんだけど、
本当に出てこないんだよね。
本を読まない、単なる中居君ファンはさぞかしやきもきしたでしょう。
ブーブー文句言ったファンとか居たんだろうな。
森田監督だっけ? グッジョブ!

そうそう、読み進めて行くと
何年か前にテレビで見た映画の模倣犯、
どんなだったっけー? って思い出せなくて。
映画では津田寛治だったね、ヒロミ。
あれ、似合ってた。
カズは藤井隆だったのだけど、
原作読むと私は荒川良々が浮かんで仕方なかったな。

映画じゃ短すぎるんだよね。残念だった。
あとエンディングは訳わかんなかった。
だからもう一度見てみたいな。
そして出来れば連続ドラマでじっくり見てみたい!
カズは荒川良々でお願いします。絶対。

この模倣犯、泣けて仕方なかったな。
もうカズがどうなるかは、どうなったかってのが
先に書いてしまってあるので、行く末は分かってる訳。
分かってるから、「こんないい人が、、、、
何で何で何で!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
って泣けて仕方なかった。
それで、どうにか、そっちの行く末には行かないでくれ。
ね、宮部さん、実はびっくりなどんでん返し、
準備してあるんでしょ?
こんないい人、惨い最後をプレゼントしたりしないでしょ?
って願ってた。読みながら願ってた。

願いは届かなかったのだけど。

結末はちょっと期待が大きすぎた。
だけど、ああいう結末だから、余計怖いのかなって思った。
だって、読んでない人がもし、
ここを見てたらぜったい飛ばして欲しいのだけど、


あれだけの残酷な事件を起こした犯人の正体って、
私から見れば、ただの自惚れの強いバカだったのだから。
少しの同情の余地のない、自惚れの強いバカだったのだから。

確かに普通の家庭よりは複雑だけど。
どんなひどい目に遭ったのか知らないけど、
同情の余地はない。
もっと不幸な境遇に生まれた人はいるのだから。
戦火にうまれる人だっているのだから。
生まれながらにどこかに障害を持ってる人って、
不幸と言ってはいけないけど、
恵まれてない人ってたくさんいるのだから。

ただ、宮部みゆきって、なんて凄い人なんだろうって思った!
凄い。頭の中、覗いて見たい。
何て頭いいんだろう!!! 羨ましい!

ブリジット・ジョーンズの日記

2005-10-30 02:26:21 | 読書日記
今さらって感じもするけど、ずっと読んで見たかったので。

そもそも日記の起源ってどうなんだろ???
いつから人間は日記を書くようになったのかなあ。
文字が生まれてからずっとか、
あとは文字や言葉がない時代から
人間は絵や記号みたいなの、壁画に残してるしなあ。

他人の日記を読んで何が楽しいんだろう?
私自身、他人の日記って大好きなんですけど。

まあそれはさておき、
私も昔からぽつりぽつりと書いてる日記。
日記の書き方って本当に人それぞれ。
そこもまた面白いのかもね。
私の日記なんて、日々の記録になってないし。

ブリジットはだめだめな女の人だけど、
結構まめに日記をつけてる。
1日の行動がよく書けてる。面白い。

日本語で読んだのだけど、アルコールとかタバコの摂取量のあとに
(みじめ)って書いてあるのが面白かった。
生きるってみじめなこと、多いよねえ。
だけど、自分の摂取した量について(みじめ)なんて!!!

でも私も、自分の、痩せたいくせに食べる量、
(みじめ)って言わざるをえないかも、、、本当は。

それにしても、ブリジット。
本当に30代の女か?
しかも出版社勤務の。

まあでも、すごくストレス発散できる、
面白い本でした。
こんなふうにパワフルに元気に生きたいなあと思った。
いいよね、こんな正直な生き方って。

また読もうっと!

『キウィ おこぼれ留学記』 小林聡美

2005-10-16 23:39:06 | 読書日記
久しぶりに読了。
いや、一応ちょこちょこ読書はしてるのだが、
なかなか読み終わらない。
読みかけが数冊。。。

で、これはやはりさっくり読み終わって、
しかも相変わらず私の好きな小林聡美さんで、、、
やっぱりいいね、この人!

何かなー、元気なんだよなー。

あと、まあ私なんかより圧倒的に華やかな世界で、
華やかなキャリアで、夫はあの三谷幸喜だし、
きっとお友達なんかキョンキョンとかさあ、
深津絵里とかでさあ、
いろんな人に慕われてる感じでさあ、
明らかに本人だけでもしっかり稼いで自立してるし、
なんだけど、あんまりこう、
驕った感じというのかなあ、見られなくって、
凄く庶民の感じを残して元気なところが大好きかな。

庶民っていうか、、、
絶対私なんかより華やかな生活してるんだけど、
すごく「普通」っぽさが見えかくれするところが好き。
何かそういう文章が好き。
憧れる!

で、普通の生活のエッセイも大好きなんだけど、
留学のおはなしも面白かった。
何か、年上の女性がこうやって元気に行動してるのって
凄く元気を貰える!


気になった登場人物はサンドロ。
買い物が好きってところがちょっとツボだった。
無愛想な感じなのに、外でマダム小林さんを見かけて
「サトミー!」って呼び掛けたところとか、かわいかった。
そして、マダムの買い物したものに興味津々なところ。
かわいいね!
あと、ディズニーのボールペンの小細工?に
いたく感動するところとか、、、
とっても気になる人でした。

きっと面白い人は面白い、興味深い人物を
引き付ける力があるのかな。

昨日、ストレスからか、
まだ読みかけの本が沢山あるというのに、
沢山本を買い足してしまいました。

昨日買ったもの。
『未亡人の一年 上・下』 ジョン・アーヴィング
『みみずくの夜メール』
『みみずくの散歩』
『みみずくの宙返り』   五木寛之
『キウィおこぼれ留学記』 小林聡美
『ブリジット・ジョーンズの日記』 ヘレン・フィールディングス

本当は部屋をきれいにしたくって、
雅姫さんの本も買いたかったのだけど、
お金なかったので諦めた。
ああ、お金欲しいな。
ブリジットのように収入以上の買い物はやめなければ、、、ああ。

『花の降る午後』 宮本輝

2005-08-21 18:35:32 | 読書日記
読み終わりましたー、昨日の深夜。
すらすらすらーっと読めた。
でも、、、あんまり好きじゃあなかったな。
セックスシーンが多すぎるのがイヤだった。
それがあと、、、そうだなあ、5分の1くらいにしてあったら
多分、結構好きになれたんじゃないかな。

宮本輝の書く神戸の感じとか、ちょっと裕福な中年?
というと失礼か、30代後半とか40代とか、
私より随分年上の女性の感じとか、
私にはあり得ない、待ち合わせの場所がホテルであるところとか、
『王様のレストラン』を思わせるフランス料理店を舞台としたところとか、
私の大好きな要素はいっぱいあるのだけれども、、、。

宮本輝の書く男女の恋愛の台詞とか描写とか、
特に夜とかの(昼間や朝の場合も勿論ある)
ベッドシーンの感じとかが大嫌いなんだよ!!!
台詞が恥ずかしいし。
そういうの、そこまで詳しく、いや詳しくじゃないな、
長々と、だな、長々と書いてくれなくても十分面白いんですけど。
長々文字数使っている割には別にエロい訳じゃないし。
官能的って感じはしないんだよな。
だったらもっと短く簡潔な言葉でほのめかしてくれた方が、
エロい、色っぽい、大人だーって感じが漂うと思うんだよな。
でもまあ、あんまり他人の恋愛とかセックスとか興味ないや。
そういうの以外の日常を読みたいな。

エロいのを求めるんだったら宮本輝じゃなくていい訳だし。
宮本輝の魅力ってエロじゃないって思うし。
少なくとも私が好きだって思ってる部分はね。

あと、この作品の事件の部分、アヴィニョンを巡る攻防戦を
詳しく読みたかった。
何か、私の読み方が雑なせいや、
頭がおいついてないせいもあるのかもしれんけど、
そのアヴィニョンを巡る攻防戦の部分とか人間模様の部分の
描かれ方が凄く雑に感じた。
豊かに書いてある気はするんだけど、文と文のつなぎとか、
行動と行動の間の部分、なんかいつもより雑に書いてある気がした。
で、典子と高見のシーンはやけに丁寧に描いてあってさあ。
またかよ、って二人のシーンになる度にちょっとうんざり。
何かあの分厚い文庫本の半分は二人のシーンだったんじゃないか、みたいな。

私としては、典子とリード・ブラウンのやりとりとか
黄健明(だっけ?)とのやりとりとか、
アヴィニョンのスタッフとのやりとりとか、
義母とのやりとりが面白くて、人付き合いって面白いなって思えて。
そういう部分をたっぷりと読みたかった。

だから私は『彗星物語』とか『草原の椅子』とか『青が散る』なんかが
好きだなあって言う感想。
だけど、読んでみない事には、読み終わって全体の半分は
セックスの描写だったなあなんて分からないもんね。
だから、読み終わらないことには好き・嫌い分からないんだね。
つまり好きな作品に出会う為には嫌いな本もいっぱい目にする事に
なるわけですねー。