東京で感染者が過去最高を記録。
2,848人。
多分、今日にも3千人を超えるのだろう。
メディアは五輪のメダルの数を嬉々として伝えながら、同時に感染者数を深刻な顔で伝える。
だがこの時点でも、ウエイトは明らかに五輪に置かれている。
事前に編集したVTRを差し込みながら丁寧に五輪を伝え、おざなりにコロナを伝える。
分裂する自己。
まるで二重人格者のように。
朝からワイドショーは五輪一色。
何千人感染すればこのバランスは崩れるのだろうか。
一方で感染増の一因は五輪にありと指摘する。
冷静に考えればこの数字は五輪開催の前に感染したものと分かりそうなものだが、「五輪=感染増」という図式が頭に刷り込まれている人々は安直に五輪のせいにしてしまう。
刷り込んだのはメディア。
五輪があたかもウイルスを運び込み増殖させる温床であるかの如き印象を国民に与えた。
幕末の攘夷のように外国人を忌み嫌い、五輪開催を免罪符にして好き勝手に行動する。
自粛に疲れちゃった、と上目遣いの甘えた声で。
五輪ならいくら叩いても良い、責任を押し付けても良いと国民に思わせたメディアの責任は重い。
五輪関係者の感染をことさらに強調するが、実はその多くが日本人である事実は伝えない。
感染に怯えるのはむしろ海外からの選手たちの方。
なのに逆の印象を植えつけたのもメディア。
にもかかわらず、脳天気に五輪一色。
国民に感動を確実に与える五輪の力をもっと上手く使っていれば、国民に五輪は絶望ではなく、大いなる希望だと信じさせることができていれば、国民はもっと自粛を守り感染を抑え込めていたと思わぬでもない。
メディアにはそれだけの力があったのだ。
多分。
それにしても菅義偉総理は相も変わらず言い方がなっていない。
進歩なし。
成長なし。
もっと上手い言い方、誰か教えてやってくれ。