今の時季、スーパに行くと梅酒を作ってみたくなる。
必ず青梅やホワイトリカー、氷砂糖などが目立つところに陳列されているからだ。
一緒にらっきょうや甘酢も売っているが、こちらにボクのアンテナは刺激されない。
ネットで梅酒の作り方も調べて、さほど難しくないことも分かった。
どうやら天敵はカビらしい。
今日もスーパーに行き、梅酒セットに興味を惹かれながらも、結局買わずに帰った。
梅酒は母親が作っていた。
時々、飲んでいた。
まだ大酒を飲んでいない頃だから、あれくらいが丁度良かった。
梅街、いや「海街ダイアリー」という映画は梅酒が飲みたくなる映画だった。
美人姉妹が作る梅酒は、それだけできっと美味いに決まっている。
そういえば、去年もこの季節に梅酒を作ってみたいと思った。
もちろん作らなかった。
問題はボクがそんなに梅酒を飲まないだろうと分かっているからだ。
きっといつまでも残って持て余すと分かっているからだ。
結局のところ、ボクは梅酒を自分で作ってみたいのであって、飲みたいのではないのだ。
でも、まだしばらくはスーパーに行くたびにボクの心は青い梅に心を惹かれ続けるのだろう。
そして結局、買わずに帰るのだろう。
いや、そんなにボクの心は強かっただろうか。
青い梅の誘惑。
もしかしたら・・・