これは4月12日に多摩川沿いで撮ったコバンソウ。
写真・解説 高橋勝男/絵 松見勝哉「文庫版 野草の名前 和名の由来と見分け方」の
解説がおもしろい。以下,引用する。
「小判は江戸時代に流通した金貨。この金貨1枚は1両に相当。小判には慶長小判(江戸初期)と
元禄小判(江戸中期)が知られている。元禄時代になると幕府の財政が苦しくなり,小判になる
金の量を減らしている。小判の形は同じでも,元禄小判の方が価値が低い。小判につけた模様が
粗く入っているのが元禄小判で,横線模様が細かいのが慶長小判である。
この小判に,どことなく似ているのが,欧州原産のコバンソウ。明治時代初期に鑑賞用として
日本に渡来した。当初は庭で栽培されていたが,飽きてすてられ,野生化した。
小判が地中から見つかると大騒ぎになるが,コバンソウが見つかっても,誰も騒がない。」
半分以上小判の説明になっているし,「コバンソウが見つかっても誰も騒がない」でフフフ。
というのも,ぼくはこれを見つけたときには小判ではないのに「おおっー,コバンソウだあ。」と叫んだ
からだ。