社長と同行二人 H29.9.30
「後継者社長へ、お金とビジョンの優先順位!」
皆様こんにちは、お元気ですか?
今日は「後継者社長へ、お金とビジョンの優先順位!」
について私の経験や、セミナー、本、大学院での教授とのディスカッション、コンサルでの会話などから、考えを述べさせていただきます。
先日の、ある会社のA社長が決算書を持参の上、来社されました
お話によると、数年前までは財務的に苦しい内容でしたが、現在はかなり改善され、自己資本比率や流動比率も上がって来たとの事。
拝見すると、一部には問題点がありましたが、全般的に見ると業界の標準を上回っている状況なので安心しました。
A社長の言われるには、今までは社員に給与、賞与も我慢してもらいここまで来たので、これからは社員に還元したいとの事でした。
その心意気は素晴らしいものと感じました。
しかし、私はA社長に「確かに業績は好転しております。しかし貴社の将来性が見えておりません。財務状況が好転したら直ぐに社員の給与を上げるということは賛成できません。
ここで貴社の将来、ビジョンを描いて、それを実現するための費用を換算してから社員の給与、賞与を上げたらいかがでしょうか?
給与を上げることは毎月の資金繰りに大きく影響いたします。頑張ってくれた社員には決算賞与と言う形で報いたらいかがでしょうか?」
と進言しました。
私が考えるには、会社は、まず「お金」いわゆる財務状況が改善されてからビジョン、理念作成でも遅くないと思います。
私は前職の社長時代にある会の、経営指針作成合宿に参加しました。
そこでは、大半の時間が理念の重要性を説かれることに割かれておりました。
同じグループの参加者の大半は、「理念が重要で、利益は後から付いてくる。
利益を求める経営は間違いである。理念が一番、これさえあれば社員も一生懸命仕事をする」と言っておられました。
私はこの考えに大きく反論しました。
「利益なき経営は悪である。利益を追求する過程で、自社の理念、ビジョンも見えてくる。売上、利益目標無き指針は絵に描いた餅である」と参加者と議論を戦わせました。しかし、その溝は埋まりませんでした。従ってその会から退会しました。
今でもその考えは変わりません。現在はコンサルタントとして活動しておりますが、前職の時には、多くの倒産の悲劇を見ております。ある会社の社長は倒産で一家離散、今は佐川急便の事務の仕事をしております。
ある会社の社長は、自殺されて自らの生命保険金を会社に投入されております。
そんな社長を複数存じて下ります。
そんな状況を何人も見ておりますので、やはり「お金」財務が会社にとって一番大切ではないかと考えます。
私は中小企業の社長に倒産の憂き目だけには合わせたくない一心で、この仕事に励んでいるのです。
一に「お金」二に「ビジョン」三に「人材育成」、私はこの順番で会社を改善してきました。
当然、それぞれラップはしておりました、明確な線引きはありませんが、、、
まずは財務の改善から考えられてはいかがでしょうか?
「売上は最大に、経費は最小に」と稲盛先生はおしゃっています。
まずは売上、利益を拡大して、経費を削減することが社長の最大の仕事と考えます。
また皆様のご意見もお待ちしております。
今日もお読み頂きありがとうございました。
また来週もよろしくお願い致します。