社長と同行二人 H29.6.25
「後継者社長へ、間違った経費削減をしていませんか?」
皆様こんにちは、お元気ですか?
いかがお過ごしでしょうか?
今日は「後継者社長へ、間違った経費削減をしていませんか?」
について私の経験や、読書、大学院での教授とのディスカッション、コンサルでの会話などから、考えを述べさせていただきます。
私はコンサルに入ると、決算書の経費明細に必ず目を通します。
なぜならば、経費削減は、赤字会社が真っ先に取り組むべき改善計画であるからなのです。
会社が勝ち得た利益をどのように使っているかを詳細に確認することが私の仕事の一部ですから。
多くの赤字会社は利益を経費と言う名前で雲散霧消させています。せっかく稼いだ利益をあんまり意識もしないで支出してしまうようなことになっていませんか?
しかし利益を上げるために、経費削減のみに注力すると会社の成長力を削いでしまう可能性がありますので十分注意してください。
私の経験からP/L中心の経営者は売上のみに注目して、経費削減と言うと全ての経費を一律10~20%カットと言い始めます。
これは非常に危険です。その経費の役割や意味を考えずに一律カットしてしまうのです。
私は経費を3つに分類しております。
一つ目は必要経費、所謂人件費を中心とした必ず必要となる経費です。
二つ目は冗費です。接待交際費、会議費など会社の潤滑油となる経費です。
三つ目は戦略経費です。研究開発費、広告費、研修費、などです。
ごらんになって分かるように、この戦略経費は将来の飯の種を見つけるため、またはそれを創り出す為の経費なんです。
P/L至上主義の社長はこの戦略経費まで一律にカットし始めるので注意が必要です。特にこんな社長は、一番経費がかかる人材を、利益の上がることが見込めない単純作業に従事させて、電気をこまめに切らせたり、封筒の裏側を使わせるために封筒切をさせたりする場合があるので要注意です。
二つ目の冗費も全額カットは会社のコミュニケーションをなくし、セクショナリズムに陥る可能性があるので十分注意して使うべきです。
良いコミュニケーションが会社の雰囲気を良くしていき、結果的に会社を成長させる元となるのです。
社長たるものは、経営における経費は、将来の肥やしとあることを十分に理解して使用すべきと考えます。
三つ目の戦略経費、これこそ社長の将来に渡るビジョンを具体的に示す費用ではないでしょうか?
3年後、5年後に自社はどのような業界に商品を開発して、どんな市場に打って出る、そのための研究、人材、宣伝広告等に知恵を絞り、それぞれに予算を与えていく。
これこそが社長の真の仕事になるのではないです?
私はそう考えます。
現在、債務超過やら、毎日の資金繰りに追われている社長には辛い事かも知れませんが、是非社長のビジョン、夢を実現するために戦略経費を一度考えられてはいかがでしょうか!
また皆様のご意見もお待ちしております。
今日もお読み頂きありがとうございました。
また来週もよろしくお願い致します。