例年のようにミニトマトを作ってほしいと妻が言ったので、日当たりが悪くなった南側の庭は止めて、北西隅のせまい処で作っている。 そこでのミニトマト作りは何年か前に、南側の一坪菜園は連作障害が出始めているからと、場所を北西の椿の横に変えて植えたのが最初だった。 場所も北西の隅で、家の陰になる時間が長くて日照時間が不足すると思いながら、期待しないで作ってみたのだった。
ところが、案に相違してその”へき地”でのトマトづくりがうまくいった。 ミニトマトだったから良かったのかもしれないが6月末から8月にかけておふたりさんが食べるには充分の収穫が得られた。 そして2年目からは苗を買う時も間違いなく”接ぎ木苗”を買うようにしてきた。 このほうが値段は高いが失敗が無い。 農作物の栽培というのは簡単なようでなかなか度胸が要る。 作ってみて「どうもうまくないな」と思った頃には播種や植え付けの時期は過ぎている。 やり直しはきかない。 翌年まで待たなければならないというわけである。 だから、いつ、どこで、なにを作るかを決めるにはかなりの覚悟と決断が要る。 私たちお二人さんは近所の畑を借りてかなり手広くやっていたころからたびたび失敗した。 ことほどさように、作物の栽培は植えておけばいい、播いておけばいいと思うほど易くはないのである。
そこで今年の話になる。 もう南の一坪菜園では果菜類は作れないので、当たり前のように北西の隅の椿の横ということになった。 昔の僻地も今では楽園である。 物事はなんでもその値打ちや価値は相対的なものなのだと思う。 南国の楽園も隣で戦争や紛争が起きれば地獄に変わる。戦争が止めばまた楽園である。 僻地から一等地に変わった我が家のトマト畑、今年はどんな成果を見せてくれるか見ものである。 なんにしても、”おふたりさん”の場合は生業ではなく趣味の園芸というありようなので、比較的気分は楽である。
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