夕霧は姿形こそ父親である光源氏に瓜二つですが、性格は母親の葵の上に似ているようです。
真面目で融通が利かない典型的なA型・・・ はっきり言って男としては小粒だろうなぁ。
でも彼が主人公の物語は楽しい。
真面目で融通が利かない<まめ人>が恋をしますから、風流もへったくれもございません。
父親である光源氏は恋の達人ですから、息子のがむしゃら振りに当惑して<周囲に角が立たない恋愛>を
手ほどきをしようとするのですが、聞く耳持たずなのでございました。
夕霧が主人公となる物語は初々しい青年時代と、左大臣になってからの壮年時代の二つです。
今日は青年時代の恋についてお話しをいたしましょう。
~~~~~~
葵の上は光源氏の最初の正室です。 残念ながら夕霧の出産後すぐに亡くなってしまいました。
夕霧は葵の上の母親、物語の中では大宮(おおみや)と呼ばれるお祖母ちゃまに育てられます。
大宮は夕霧の他にもうひとり、女孫を育てていらっしゃいました。
それは後の夕霧の初恋の人であり、筒井筒(つついつつ)の愛を成就した、雲居の雁(くもいのかり)でした。
光源氏の息子と頭中将の娘の縁組みは、はたから見れば申し分のないものだったと思いますが、
双方の親はそれぞれに高望みをしていたため、スムーズにことは運びません。
頭中将は雲井の雁を、東宮(皇太子)の女御として参内させたかったのですね。
それが夕霧と恋仲であると噂になって、当時の男女関係はかなり大らかだったとはいえ
皇室に嫁がせるとなればそれは致命的なこと。
一方、夕霧の父親である光源氏は、頭中将が夕霧に好意的でないことに機嫌を悪くいたします。
釣り合いの取れた縁組みだと心の中では思っていたようですが、向こうがそういう態度ならこちらにも考えがある。
お祖母ちゃまの手元で育てられていた幼い二人はそれぞれの父親に引き取られて、別れ別れになりました。
さぁ、この悶々とした恋心をどう整理したらいいのでしょうか。
ひと昔前はこの問題はスポーツで発散して解消しましたよね。
千年前の夕霧はこのやりきれない思いを、勉強に打ち込んで発散いたします。
といいますか、光源氏が勉強を押しつけたのです。
夕霧は過酷な受験勉強を父親から押しつけられますが、根が真面目な夕霧のこと、なぜ明けても暮れても
勉強をしなければならないかと不服には思いながらも、せっせと勉学に励んでしまう。
六年後。 学問に熟知し相応の出世を果たした夕霧は、ようやく雲井の雁との恋を成就しました。
成人してすぐに引き離されて六年ですから二十歳少し前といったところでしょうか。
筒井筒(つついつつ)とは幼なじみという意味です。(伊勢物語が出典)
私たちの世代にわかりやすい例では、「タッチ」の達也と南ですね。
ところで頭中将の母君、夕霧の祖母である大宮は桐壺帝の妹、それも同腹の妹宮でした。
ということは、光源氏と頭中将は従兄弟同士。
だから、頭中将は光源氏に強烈なライバル心を燃やしていたのです。
「オレだってあいつとは同等の身分なのだ、負けてたまるか」
夕霧は雲居の雁との結婚によって頭中将家の婿殿となります。
夫婦仲はたいそう良かったそうです。
後に落穂の宮(おちぼのみや)が登場するまでは。。。
真面目で融通が利かない典型的なA型・・・ はっきり言って男としては小粒だろうなぁ。
でも彼が主人公の物語は楽しい。
真面目で融通が利かない<まめ人>が恋をしますから、風流もへったくれもございません。
父親である光源氏は恋の達人ですから、息子のがむしゃら振りに当惑して<周囲に角が立たない恋愛>を
手ほどきをしようとするのですが、聞く耳持たずなのでございました。
夕霧が主人公となる物語は初々しい青年時代と、左大臣になってからの壮年時代の二つです。
今日は青年時代の恋についてお話しをいたしましょう。
~~~~~~
葵の上は光源氏の最初の正室です。 残念ながら夕霧の出産後すぐに亡くなってしまいました。
夕霧は葵の上の母親、物語の中では大宮(おおみや)と呼ばれるお祖母ちゃまに育てられます。
大宮は夕霧の他にもうひとり、女孫を育てていらっしゃいました。
それは後の夕霧の初恋の人であり、筒井筒(つついつつ)の愛を成就した、雲居の雁(くもいのかり)でした。
光源氏の息子と頭中将の娘の縁組みは、はたから見れば申し分のないものだったと思いますが、
双方の親はそれぞれに高望みをしていたため、スムーズにことは運びません。
頭中将は雲井の雁を、東宮(皇太子)の女御として参内させたかったのですね。
それが夕霧と恋仲であると噂になって、当時の男女関係はかなり大らかだったとはいえ
皇室に嫁がせるとなればそれは致命的なこと。
一方、夕霧の父親である光源氏は、頭中将が夕霧に好意的でないことに機嫌を悪くいたします。
釣り合いの取れた縁組みだと心の中では思っていたようですが、向こうがそういう態度ならこちらにも考えがある。
お祖母ちゃまの手元で育てられていた幼い二人はそれぞれの父親に引き取られて、別れ別れになりました。
さぁ、この悶々とした恋心をどう整理したらいいのでしょうか。
ひと昔前はこの問題はスポーツで発散して解消しましたよね。
千年前の夕霧はこのやりきれない思いを、勉強に打ち込んで発散いたします。
といいますか、光源氏が勉強を押しつけたのです。
夕霧は過酷な受験勉強を父親から押しつけられますが、根が真面目な夕霧のこと、なぜ明けても暮れても
勉強をしなければならないかと不服には思いながらも、せっせと勉学に励んでしまう。
六年後。 学問に熟知し相応の出世を果たした夕霧は、ようやく雲井の雁との恋を成就しました。
成人してすぐに引き離されて六年ですから二十歳少し前といったところでしょうか。
筒井筒(つついつつ)とは幼なじみという意味です。(伊勢物語が出典)
私たちの世代にわかりやすい例では、「タッチ」の達也と南ですね。
ところで頭中将の母君、夕霧の祖母である大宮は桐壺帝の妹、それも同腹の妹宮でした。
ということは、光源氏と頭中将は従兄弟同士。
だから、頭中将は光源氏に強烈なライバル心を燃やしていたのです。
「オレだってあいつとは同等の身分なのだ、負けてたまるか」
夕霧は雲居の雁との結婚によって頭中将家の婿殿となります。
夫婦仲はたいそう良かったそうです。
後に落穂の宮(おちぼのみや)が登場するまでは。。。
光源氏もたしかに根に持つところがありますね。
宇治の八の宮が不遇を囲ったのも、須磨明石時代の源氏の恨みから来ているんじゃなかったかしら。
思い出させてくださって、ありがとうございます。
馴染むまでがね~~~ でも嬉しいでしょう?
夕霧が雲居の雁に会いに行った時に直衣の色で随分プライドをズタズタにされて それを根に持ってずーっと精進してたのは源氏のいつまでも根の持ついやらしい所を受け継いでたんだと考えてました
復活っじゃなくて
買い替えです(><)
データーが まるで ありません
と また おじゃましますうう
報告です(^^)
おだてられると木に登ってしまいそうですわん。(笑)
楽しいと言われると嬉しい。
源氏物語は楽しいんですよ、実はね。(^_-)-☆
これからも楽しく書くようにしますね。
夕霧は面白くありませんが、面白い男は危険だから痛し痒しですね。(笑)
夕霧の後半の落穂の宮と恋愛は、源氏物語のクライマックスシーンと繋がっていることもあって、ドラマティックです。
>>他人事の不義密通
ふむふむ。 これが自分事になったら~~ いやぁ、小説の世界になってしまうわけで。
楽しいと思って源氏物語を読んだことないです
デュエットさん これをまとめたら・・と思っちゃいました。
源氏物語にはいろいろな恋のパターンが描かれていますが、それを読む読者が平凡な身の上だからこそ道ならぬ恋の行く末に気をもむのかも!?
他人事の不義密通こそが楽しいんでしょうか(笑)。