平勢 隆郎「史記の「正統」」

2008年01月05日 14時24分00秒 | 巻十六 読書感想
年越し読書。
著者の「勢」は、表記上は生丸に下に力。

生丸
力 。


史記の「正統」 (講談社学術文庫 1853)
平勢 隆郎
講談社

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この方の著作は、以前にも読んだことがあった。
講談社現代新書「中国古代の予言書」。

中国古代の予言書 (講談社現代新書)
平〓 隆郎
講談社

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恥ずかしながら、あまりの難解さに途中で挫折した。
普通、新書で挫折はしない罠。

どうやら、「史記」で描かれている年代には
かなりの量の矛盾があるらしい。
ある一つの出来事について、
一方では○○年なのに、
片方では××年という例は数多いと。

その大きな理由の一つは、
「史記」が描いておる古代において、
使用されている暦は国によって違う、と。
まあ、これだけではないんだが。
かなり難しい話であると感じたのは、
酒飲みながら読んでいたせいだけではないだろう。

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この著者、
他の研究者からの反論を
嫌味なほど丁寧かつしつこく取り上げている。
丁寧な分だけ嫌味っぽかったり。
このくらいでないと、「学者」はやってけないのかもね。

自分もその昔、
この業界に残る進路がなかったわけではないけれど、
まあ絶対モノにはならなかっただろうなあ。
発想力がまずないし。

それはともかく、
中国古代史は面白い。
もし将来、仮に自分が罪を犯して牢に繋がれたら、
「春秋左氏伝」や「孟子」なんかを貪り読んでやろうと
今から心に決めている。
白文じゃなく、岩波文庫のほうね。

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