ネーメ=ヤルヴィの「レニングラード」(お題目の前に怒涛を聴け)

2007年06月17日 00時34分00秒 | 巻八 ショスタコーヴィチが私に語ること
この7番は今まで聴く機会が無かった。

ひそかにヤルヴィ好きだったりする。
今じゃめっきり店頭で見かけなくなったし、
今回もHMVオンラインでの購入だったが、
自分が一番ショスタコのCDを買い漁っていた15年くらい前は
ハイティンクとヤルヴィくらいしか売ってなかったのだ。仙台では。

何より録音がいいし(気のせいかも知れんが)
演奏も変に奇をてらってなくていい。
しかもある意味「録音魔」だから、
いろんなレパートリーを教えてくれる。

---------- 山折 -----------

ところで、奇をてらってない、と書いたが、
この演奏ではなかなかの爆発ぶりを見せてくれる。

ショスタコーヴィチ
「交響曲第7番 レニングラード」
ネーメ=ヤルヴィ指揮
スコティッシュ・ナショナル管弦楽団

第一楽章のあの有名な「ボレロ風」。
どんどん加速していく。
ドイツ軍の凶暴さとか、
ましてやレニングラード包囲戦の悲惨さとか英雄性とか、
そんなものはどこかに吹っ飛んでしまった。

物凄い推進力。
一点に向かって追いまくられていく。

ひえー。
なんなんだ。これは。
ショスタコが言いたかったことは
こういうことなのか?(笑)
「四の五の言わずにこの音楽を聴け!」と。
「スローガンめいたお題目なんか糞喰らえだ!」と。

自分の思い違いで無ければ、
15分10秒あたりで小太鼓が「落ちて」いる。
あまりの残虐な加速の嵐に、
そこまで怒涛の勢いでリズムを刻んできた彼も
ついに数秒間の脱落に陥ったということでしょうか。
でも、脱落したまんまじゃなくちゃんと復活してるのは凄い!
 勘違いだったらごめんなさいね。

---------- キリトリ -----------

ロジェヴェンのレニングラードはこちら

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