追悼 アイヌ民族の「戦士」

2006年05月06日 21時50分39秒 | 巻六 世界史
戦士という表現は、ご本人が一番嫌がるかもしれない。
それでも、紛れもなく戦っていた人生ではないか、と勝手ながら思えるのだ。

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萱野茂氏が亡くなったそうです。
アイヌ民族文化の伝承活動で知られ、
アイヌ民族初の国会議員でもありました。

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二風谷の資料館も、萱野さんの開設だったんだね。
北海道行ったとき訪れた。
そのとき買った北方先住民の小さな木彫りは、
今でもたまに俺の首に下がってるよ。

そう言えば、
以前ここのブログで先住民族問題に触れたとき引用した、
朝日新聞のコラムニスト?小池民男氏も、
先日若くして亡くなったそうで。合掌。

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自分たちの固有の言葉が滅んでいく、
そのリアルな過程にある民族は、地球上に少なくない。
とくに口伝に頼る言語は、
話者の消滅がすなわち言語記録の衰亡に繋がってしまう。

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「北方領土」問題一つとっても、
俺はそうたやすく署名活動なんかに賛同はできない。
そもそも領土って何だよ、ということだ。

近代政府の合法的手続きによって編入された多くの土地だって、
編入される側の論理がそのとき最大限に尊重されたとは到底思えない。
北海道だけの話じゃなくてね。南北米大陸含め。

そういう文脈の中でいわゆる「北方領土」を考えると、
そう単純にロシアに対して島を返せ!と叫べば良い問題ではない気がするのだ。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (とっつあん)
2006-05-08 22:58:28
こんばんは。いつもお世話になっております。

コメントとトラックバックありがとうございます。

まさにおっしゃるように萱野さんは

民族の権利を勝ち取るために戦った「戦士」だと思います。

残念ながら政府はこうした問題にどう向き合うのかを

先送りにし続けてきているように思います。

果たして日本政府はどういった答えを出すのでしょうか。

亡くなられた萱野さんはあの世でずっと見続けられると思います。
返信する
ありがとうございます (朱 厚照)
2006-05-09 22:31:20
そうですねー。

日本政府の姿勢が問われると同時に、

たぶん我々「日本民族」ひとりひとりの意識も問題なんだと思います。
返信する

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