水月光庵[sui gakko an]

『高学歴ワーキングプア』著者 水月昭道 による運営
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リストラなう!の影響がここまで・・きちゃいました

2010年06月07日 | 庵主のつぶやき
ご無沙汰しております。
ちょっといろいろありまして・・

実は、7月刊行予定の『ホームレス博士』がまたもや延期になってしまいました。読者のみなさまには大変申し訳なく思います。少しでも状況のご説明をさせていただければと思います。

さる6月2日の夕方、携帯が鳴りました。見ると、担当編集者のM氏でした。受話器を耳にあてると、申し訳なさそうに「来月以降に刊行月を延ばしてもらえないでしょうか」との申し入れが。社内事情というやつでした。

瞬間的にピンとは来ていました。というのも、この出版社は、前日の6月1日に新たなる旅立ちを迎えていたからです。そもそも連絡はメールが主体ですから、電話があること自体が緊急事態発生を物語っています。

さて、会社に一体なにが起こったかといえば、初の大リストラです。その様子は、対象者自らが赤裸々に内部事情を語り、業界内外から大変な注目を浴びているブログ『たぬきちの「リストラなう」日記』に詳しくありますので、そちらをどうぞ。当方の問題としては、その余波が思わぬ形で降りかかってきたことにあります。

延期の理由は以下三点。
①異例の大リストラが行われた。
②結果、刊行ラインの整理・統合が行われることになった。
③加えて、夏に出さないと売れない〝季節もの〟が割り込んできた。

以上のことから、あわれ『ホームレス博士』は押し出されたのでした。アカデミアでもずっと惨めな立場でしたが――。ああ一般社会においてもこうですかい・・。野良って辛いですわね。こんなわけで、大変恐縮ですが9月16日までお待ちいただけましたらと、平に御容赦願います次第です。

ときに、私、来年3月をもって任期満了を迎えます。これで、本当にホントの最後です。。当然、次の勤め先を見つけるべく就活をしなければならないところですが、なかなかそれも出来ず!です。

任期が切れれば、ただちに定期収入がなくなりますから、すぐに家賃代にもことかくことになるでしょう。しかし、こうなったとしても、ポスドクなど、だ~れも助けてくれやしません。生きていくための社会(保障)システムからも漏れ落ちていますから、ノラ博士がほぼ確定でしょう。このあたり、「リストラなう!」の著者(たぬきち)さんとは大きく異なるところです。

たぬきちさんの会社では、早期退職者制度で退職金(約二千万円だそうだ)に上乗せ(五百万円くらい)がされるばかりか、雇用保険もすぐに支給されその額は250万円近くとのことで、凄いなとうなるばかり。とりあえず、住む家がすぐになくなるリスクなどはないみたいですし、再就職支援もあり、使い捨てが当たり前のポスドクとは世界が違いますなあ。

そういえば、先日、シンポジウムでチャーリーさんこと「鈴木謙介」さんとご一緒したんですが、出身高校が同じとわかりお互いびっくり。そのチャーリーさん曰く「大学教員になってみたものの、フリーのほうが収入がよかった」と仰っておりました。さすがです。さて、こっちはこれからどうしようか・・

今は、読者からの「早く新刊読みたい」という声だけが支えです。




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