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XPパソコン起動しない→オーバーホール

現在マイクロソフトのサポートがあるOSは、Windows10とWindows11の2種類ですが、まだまだ企業様ではWindowsXPも現役で頑張っています。

今回パソコン(XP)が、ビープ音が鳴って起動しないことがある。起動しても突然フリーズすることがあるので調べて欲しい・・・とご依頼がありました。

パソコンはVostro200で元々VistaをXPへダウングレードした機種です。Vistaとしてもかなり古い機種になります。
電源を入れると・・・普通にXPが起動してきました。ビープ音が必ず鳴るわけではないそうです。
ビープ音が鳴って起動しないのは、メモリーのトラブルの可能性があります。
さらに、光学ドライブ(DVD)のトレイが開かなくて、たまに開いてCDを入れても認識しないそうです。
さらにカバーを開けて内部を確認してみたところ、CPUとメモリーの電源回路の電解コンデンサーが2個頭部膨張していました。
電源回路に使われている平滑コンデンサーが故障していると、電源にノイズがのり突然リセットがかかりフリーズすることがあります。

電解コンデンサーの交換が必要なため、パソコンをお預かりすることにしました。
その際に、光学ドライブを交換することにしました。

まず、ビープ音の件ですが・・・Memtestを走らせましたが正常でした。先ほどの電解コンデンサーの件もあり負荷によって出やすくなったりするのかもしれません。MemtestはHDDを取り外した状態で行いましたので、ビープ音が発生しないのかもしれませんね。
とりあえず、メモリーを取り外して接点とメモリーソケットの清掃を行い、取り付け直しました。

つぎにマザーボードの頭部膨張した電解コンデンサーの交換です。




マザーボードを取り外したついでに、C-MOSバッテリーの電圧を計ってみました。

すると・・・2.92Vです。もともとは定格3Vのボタン電池を使用しているのですが、実際に新品の際は3.2~3.3V出力されていますので、多少消耗しているみたいです。DellのデスクトップPCで経験したことが何回かあるのですが、C-MOSバッテリーの電圧が3Vを下回ると、起動しないことが時々起きるようです。
なので、こちらも新品の電池に交換しました。

マザーボードを戻し、入荷した光学ドライブに交換しました。S-ATA接続の汎用サイズのドライブでしたので、問題なくトレイも開閉し、パソコンからも認識できました。


最後にハードディスク(HDD)の状態を確認しました。こちらは320GBのS-ATAディスクでした。

すると・・・セクターエラーが発生しており「注意」状態です。さらに使用時間も8万時間を超えていました。
ディスクに読めないセクターが発生すると、突然のフリーズの原因になります。
こちらは想定してなかったので、お客様と相談し、同容量の新品HDDに換装することにしました。


ディスクに入荷後にクローンコピーを行い、チェックディスクを実行しました。
あと、Cドライブの空きが9GBしかないのに、Dドライブは240GBの空きがあり、このままだとCドライブの空きが足りなくなる可能性が大きいので、Dドライブの容量を50GBほど削り、Cドライブに割り振りました。これで空き容量の心配も小さくなりました。

(検証用パソコンで表示していますので、実際はE→Cドライブ、F→Dドライブになります)

上記作業を行い、一般動作や起動→シャットダウンなどをいろいろ行いましたが、パソコンが起動しない、突然フリーズする現象は発生しませんでしたので、ご返却させていただきました。

XPのパソコンは、一般的に使用時間が長くなっているので、消耗部品・・・ディスク、C-MOS電池、ファン、電解コンデンサー(XPのころの電解コンデンサーは、液漏れ・頭部膨張するもの有)などの交換を行うことで、まだまだ使用できるパソコンになります。
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