
このブログをご覧になり、メールでFMV DESKPOWER TX90L/Dの電源ユニット修理のご依頼がありました。電源ユニット自体は以前も修理したことのあるAcBELのAPI4PC50とのことでした。
時々電源が入らない現象が頻繁に起こるようになったそうです。
すでに電源ユニットは取り外しているとのことでしたので、送付してもらいました。
この前の3月に修理したAPI4PC50のリビジョンは「B」だったのですが、今回のは「C」となっています。何か修正を行ったのでしょうか?
まず、検証用パソコンに繋いでみます・・・う~ん、普通に起動してしまいます。

この電源ユニットは、液晶一体型用の電源なので、液晶用のコネクタをもっているのですが、検証用パソコンは一体型ではないので、繋ぐところが無く液晶用24Vは未使用です。そのため電源としては、本来よりも負荷が軽い状態なので、検証用パソコンは起動できてしまうようです。
電源ユニットの中を開けてみます・・・やはり頭が膨れて、液漏れを起こしている電解コンデンサーが1個ありました。
今回液漏れを起こしていたのは1000μF/16Vのコンデンサーで、12V系に使用されていたものです。このコンデンサー1個でパソコン本体の電源が入らなくなるのかな?と思いながらも、他の2次側平滑用電解コンデンサーを全て交換しました。
この液漏れした電解コンデンサーだけを交換してもよいのですが、このシリーズの電源は3~4個頭が膨らんでいるものを修理したこともあり、いずれ他の電解コンデンサーも液漏れを起こす可能性があるので、全てを交換した方が電源を長持ちさせるためには有効です。
充分にチェックを行い、検証用パソコンに接続します。もともと修理前も起動していたので、修理後も正常に起動しました。
丸一日、負荷テストを行い問題がありませんでしたので、ご返却です。

<注意>
この記事を参考にされてもかまいませんが、自己責任でお願いします。事故など発生しても当方は責任を負いません。
<追記>
お客様から「電源ユニットを接続したところ、正常に動作しています」とご連絡がありました。(2009.5.21)