中古のパソコンということで、なんらかの障害があって動作が遅い場合もありますし、古いパソコンでスペックが極端に低くて遅い場合もあります。
とりあえず、お預かりしました。

Lenovoのideapad 330-15IGMという機種でした。スペックを確認すると
Windows10 64bit 、Celeron N4000 @1.10GHz、メモリ4GB、HDD 500GBといった構成です。
CPUがCeleron N4000ということで、あまり速くないCPUなので、このあたりが起動に時間がかかる原因かもしれません。
電源を入れてみました。・・・確かになかなか起動してきません。デスクトップ画面が表示されるまで、5分くらいかかっています。さらに実際に操作できるようになるまで数分かかります。
CPUが非力であることを考慮してもちょっと遅すぎます。
やっと立ち上がってきたので、タスクマネージャで確認してみると・・・CPUとディスクの使用率がずっと100%のままでした。
ディスクのチェックをしてみると、使用時間は60時間程度で、「正常」状態でした。ディスク自体は問題ないようです。
10分くらい経過しても、CPU、ディスクとも100%の使用率のままです。
タスクマネージャの「プロセス」を確認するとセキュリティソフトの「McAfee」が結構CPUを占有していました。
McAfeeを起動してみると

「期限切れ」のメッセージが表示されました。期限が切れてから一年近く経っています。
おそらく、最初の試用版のMcAfeeが入っていて、そのままの状態だと思います。
期限切れのセキュリティソフトを放置しておくと、いろいろWindowsの動作に悪影響を及ぼすことがあります。
お客様に確認したところ、McAfeeを使うつもりはなく、Windows標準のセキュリティでよいとのことでしたので、McAfeeを削除しました。
McAfeeを削除して再起動してみると、先ほどよりは速く起動するようになりましたが、まだまだ遅いです。
今度は、Windows UpdateがCPU、ディスクを占有していました。
Windows10のバージョンは1809でした。こちらも、ずっとアップデートされていなかったので、アップデート項目が沢山あり、遅くなっていると思われました。
多くのUpdateを実行しましたが、なかなか進みません。そこでお客様に、ハードディスク(HDD)を半導体ディスク(SSD)に換装することをご提案しました。
この機種は、LavieでOEMもあり全く同じ構成で、やはり遅いという指摘があり、SSDに換装して、速くなった事例がありました。
費用などもご了解いただき、HDD(500GB)をSSD(500GB)に換装することにしました。

底面カバーの「黄丸」のネジを外して光学ドライブを取り外します。あとは「赤丸」のネジを外します。
ネジを外して、底面カバーをカラ割します。

以前のLavieと同じく、CPUの冷却FANはなく、放熱板のみで冷却しています。

HDDを取り出して、SSD(500GB)へクローンを作成しました。

元のHDDが7mm厚のタイプでしたので、SSDは7mm→9.5mmのアダプターは使用せず、そのまま取り付けました。
SSDに換装して、起動すると・・・やはり速くなりました。CPUはそのままなので起動後暫くは100%の使用率に貼りついていますが、ディスクの使用率はすぐに下がります。
この状態で、Windows Updateを行い、バージョンも20H2にアップデートしました。
やはり時間はかかりましたが、HDDの時は、アップデートの進捗がものすごくゆっくりで、何日かかるのかなといった不安もありましたが、SSDに換装してから実施したら2時間ほどで、最新バージョンになりました。
CPUがi5,i7でSSDのパソコンと比べると、若干もたつく感があります。これはCeleron N4000ということを考慮すると仕方がありませんが、十分実用になる速さになりました。
