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Vostro 260S 電源入らない

4年半ほど前に・・・Vostro 260S(スリムデスクトップ)の電源が入らない・・・ということで修理させていただいたお客様から、また電源が入らなくなったとご連絡がありました。

4年半前の時、最初は電源ユニットの故障かなと思ったのですが・・・電源ユニット単体で調べると問題ありませんでした。そのうちに、電源が入ることがあり、一旦電源が入ると、大元のコンセントを抜かない限り、電源が入りました。原因がよくわからなくていろいろ調べていたら、この機種は、外気温が冷えていると起動しないことがあることがわかりました。
当時は1月初めで、朝一番はまだ暖房も効いていないので、寒い環境でした。起動しない状態で、マザーボード上の起動回路部分にドライヤーの温風を当てると、すぐに起動できるようになりました。
ただ壊れている部品は見つからなかったので、回路か部品の定数が適切でないため、外気温が低い状態だと、起動できないようでした。そのため、マザーボードを修理することは難しかったので、同型番の新品のマザーボードを入手しました。交換したマザーボードでは、冷えていても起動しない現象は発生せず(対策済?)、問題ありませんでしたので、マザーボードを交換して対応したのが、4年半前でした。

今回また電源が入らなくなったとのことですが・・・今は一番暑い時期なので、前のように外気温が低くて起動しないといったことは考えられません。
とりあえず、お伺いして状況を確認させていただくことにしました。

電源ボタンを押しても全く反応がありません。大元のコンセントを抜き差ししてみましたが、ダメです。

カバーを開けて内部を確認しましたが、マザーボード上の部品にコンデンサーの液漏れなどの異常は見られませんでした。

電源ユニットのコネクターを、予め用意した電源チェッカーにつないでみると・・・全く電圧が出力されません。今度は、本当に電源ユニットの故障のようです。



修理できるようであれば、電源ユニットを修理し、難しければ電源ユニットを交換することで了解いただきお預かりしました。

電源ユニットを調べてみました。電解コンデンサーの故障(液漏れ・頭部膨張)はありませんでした。さらに調べると、1次側のヒューズが断線しています。おそらくスイッチング素子の故障(ショート)だと思われるのですが、ショート故障の場合は、故障個所がショートの影響で複数個所に及んでいることが多い事、仮に故障個所を見つけて直したとしても、なぜショートしたかの真因はわからないので、また再発する可能性があること、それにショート事案は、発火や発煙などの現象を引き起こすことがあること・・・などなどから、この電源ユニットを修理するのではなくて、同型番の電源ユニット(AC250PS-00)を入手して交換することにしました。

パソコン修理屋としてDellのパソコンは・・・分解しやすい(デスクトップ)、パーツの入手が比較的容易である・・・ことからとっても助かります。
今回も同型番の電源ユニットを容易に入手できました。入荷後に早速、電源ユニットを取り付けて起動することを確認しました。
その後しばらくヒートランテストを行いましたが、問題ありませんでした。

ついでにというか、ハードディスクを新品に換装(500GB→1TB)のご依頼も賜りましたので、新品の1TBハードディスクにクローンを作成し、パーティションを拡張してご返却しました。

Windows7からWindows10へアップグレードしてありましたが、電源ユニット・ハードディスクを交換したので、まだまだ使用できますね。
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