
今年は前回の記事でも触れた様に、仏教の話題や時事ネタだけでなく、プライベートネタもどしどし投稿していこうかと考えています。
定期的に会う機会が減ってしまった法友・友人たちと、ネットを介した近況報告や情報交換も兼ねた交流の場として機能させていきたいですからね。
當山(叢林@Net)では、それぞれのテーマに沿った各寮(ブログ)を運営しておりますが、今年は現在の仕事で生業としている「法式」をテーマにしたログの運営に力を注いでいきたいと思っております。
さし当たっては、法式全般を取り扱う各寮「知殿寮@Net」の更新でしょうか。
「知殿寮@Net」開設の経緯は、安居を控えた後輩を持つ法友からの要望で立ち上げたものです。
同じ各寮の「直壇寮@Net」、「首座寮@Net」もそこから暖簾分けしました

そこで早速、先日その「知殿寮@Net」の記事を更新しました。
その際に、記事作成に当たって久しぶりに宗門刊行の『昭和修訂 曹洞宗行持規範』(以下、『行持軌範』)と向き合ってみました。
今さらながら何ですが、『行持軌範』って注意して読んでみると非常にためになる情報満載なんですね。
正直、私の法式に関する知識は、安居中の拙い経験や送行後の隨喜によって培われた部分が大なのですが、その時に疑問に感じた事の答えなどが結構載っていたりするものです。
改めて『行持軌範』の“奥深さ”に感服した次第です。
特に「第三編 基本作法」以降が面白い



法要“とりびあ”ネタも数多く散見できますよ―。
以前、法式に関連する宗門刊行の製本編集事業に携わった経験があるのですが、不特定多数の家風や山風、加えてそれぞれの法系に伝わる口伝(切紙含)の違い等に非常に悩まされた経験がありました。
「こちらを立てればあちらが立たず」的な部分に悩まされ、その部分の調整に多くの時間と労力を費やしたものです

ましてや、宗門の法式全般を取り扱う『行持軌範』の事ですから、編集・改訂作業に費やしてきた時間と労力は並大抵のものではなかったものと推察します。
「切紙」等に象徴される多数の口伝の存在や、それらと各種清規との検証作業等、中には統一見解を見出す事が不可能な儀軌や進退等も多数あった事と思われます。
改めて『行持軌範』を読み返してみますと、その刊行に携わった先達らの苦労と配慮の跡が随所に散見でき、全く以て感心させられることしきりです。
今後、法式関係を取り扱う各寮ブログ、既述もした「知殿寮@Net」・「直壇寮@Net」・「首座寮@Net」などにおいても、この『行持軌範』を紐解く機会が多くなる事と思います。
市販されている解説書はもとより、初心に立ち返りたくなったらやはり『行持軌範』と向き合っていきたいと考えております

結局、今日もプライベートネタからは離れてしまいました
