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堂頭内寮@Net

―「叢林@Net」堂頭和尚の雑記帳 ―
行雲流水の如くの日常を書き綴るぷらいべーとな内寮日誌♪

踏まれた者にしか足の痛みは分からない...。

2006-11-02 12:55:19 | 社会問題
ブログを続けるコツは1日も欠かさずに書き続けること―。

以前、上の様なアドバイスを受けた記憶があります。

だからという訳ではないですが、昼休みを利用してちょっと気になる記事があったので取り上げてみたいと思います。

ケリー議員、失言で選挙応援から撤退=米(時事通信) - goo ニュース

>米民主党のケリー上院議員(写真)は1日、MSNBCテレビで「勉強しないとイラクで苦労することになる」との同氏の発言による騒動が続くのを避けるため、中間選挙の応援活動から身を引く意向を明らかにした。



ケリー議員と言えば、2004年のアメリカ合衆国大統領選挙にて、民主党の大統領候補にも推された上院議員であります。

現大統領のブッシュ氏をあと一歩というところまで追い詰めながら、僅差で選挙戦に破れてしまいました。
その割には、ちょっと軽率な発言だったのかもしれませんね

>同議員は、中間選挙キャンペーンの騒動の元になりたくないのでワシントンへ戻ると述べた。しかし同議員は、発言そのものに対する謝罪はしないとの立場を堅持した。同議員は、同発言は冗談のつもりだったがやり損なったと語り、やり損なったことに関しては謝るが、発言は誤解されていると述べた。

ここで言う「同発言は冗談のつもりだったがやり損なった」、「やり損なったことに関しては謝るが、発言は誤解されている」とはどういう意味でしょうか?

言葉尻を捉える訳ではありませんが、この発言を見る限り、氏は問題の本質を見誤っている様な気がしてなりません。

踏まれた者にしか足の痛みは分からない―。

この記事を見て、ふと上の言葉を想い出しました。

その言葉は、以前宗門内で人権学習が開かれた際に、講師の方から聞かされた言葉です。

要は、足を踏んでしまった人は踏まれた側の足の痛みが分からない様に、差別する側は差別された人の心の痛みが分かってないという譬えでもあります。

以前拙ログでも「セクハラ」問題について取り上げた事がありましたが、加害者側がいくら「あのぐらいはセクハラではないと主張したところで、実際の被害者が加害者の行為により受けた精神的苦痛(心の痛み)は計りし得ないという事です。

今の時代、加害者側の独断に基づいた主張は「セクハラ」の現場では通用しませんし、その殆どが「セクハラ」として認定される事となるでしょう。またそれは、女性が男性に対して行った場合でも然りであります。

実は、昨今の「いじめ」問題にも同じ様な構図が見え隠れしているのではないでしょうか。

いじめた側の加害者は「まさか、あのぐらいで自殺してしまうなんて…」と思っている例が少なくないかもしれません。それより指導する側にあった学校や教員でさえ「まさか、あのぐらいで…」と思っている例が無きにしも非ずです。

問題発覚後のあの杜撰な学校の対応は、それらが温床になっているものだと感じます。

今回のケリー議員の発言もそうですが、我々は絶えず「足を踏まれた場合の痛み」というものを意識しておく必要があるものと思います。

『正法眼蔵』・「菩提薩埵四摂法」で説くところの「同時」という教えは、畢竟その事をも指して言うのだと感じます。

つまり、「踏まれた足の痛み」を共有しながら生きる事により、他者(相手)に対する思いやりの気持ち、つまり周囲に対する気遣いや配慮の精神が育まれると思うのです。

確かに一方で、それらを逆手に取った「逆差別」という問題も出てくるのでしょうが、言葉を発する前に相手を思いやる気持ちを持つ事により、「セクハラ」・「いじめ」に象徴される差別問題は少なからず軽減されるものと感じます。

話を元に戻しますが、先ほどのケリー議員の発言...

意図するところは別にあったとしても、イラクに派遣されている兵士がその発言を耳にしたら一体どの様な気持ちになるでしょうか―。また、どの様な気持ちで戦場に立てというのでしょうか―。

彼らにしてみれば、ケリー氏の発言は「勉強しない落ちこぼれ=イラク行き」という論旨に立ち、「じゃぁ、現在イラクで苦労している俺たちは落ちこぼれだからここにいるのか」という想いを惹起させる要因にもなり兼ねません。

これは祖国への誇りを胸に戦場に趣く兵士にとって侮辱以外の何物でもないでしょう。まさに配慮を欠いた発言と断罪せざるを得ません。

中間選挙を控え、対極にある共和党が氏の発言をもとにネガティブキャンペーンを張る事は目に見えています。

>ブッシュ大統領をはじめ、共和党の指導者たちは、ケリー氏の発言を米軍兵士への侮辱だと非難している。ブッシュ大統領は、米軍の兵士は教育が低いととれる同議員の言葉は侮辱的であり、恥ずべきことで、兵士たちに謝罪すべきだと批判した。

本意なのか他意なのかは別として、イラク戦争容認派の現政権にとってケリー氏の発言は追い風でしかありません。

共和党はその発言をもとに「民主党は軍事、安全保障問題に鈍感で不得手である」といった従来通りの主張を繰り返す戦法を取るといいます。

政治家の発言は重きゆえに、やはり踏まれた者の足の痛みを共有する姿勢は失っていけないと感じました。

またそれは、政治家のみならず我々僧侶にとっても同じ事なのかもしれません…。

P.S.
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