◆◆◆
(続き)
アルフレッド:「(シギリージャの録音を鑑賞後)これは、まさにこの地で時間をかけて熟成されたもの。歴史的に名を残した人々に、マルーロ、ホアキン・マチェーナ?、ティオ・ホセ・デ・ラ・パウラ、パコ・ラ・ルなどがいますが、彼らの残した足跡が自然な形で分析、消化吸収され、蓄積していったものが例えば今聞いたボローラの演技だと思う。さらりと聞いただけではむしろ退屈な音楽にすら聞こえるかもしれないシギリージャには秘密の遺伝子のようなコードが含まれており、それを育った環境やカンテへの愛によって読み取れた人が深く鑑賞することができるものだと思う。」
年代物オロロソの深い琥珀色の味わいや香りは決して最新テクノロジーを総動員しても短時間では作れないものだろう。サンティアゴという樽の中で新旧を少しずつ織り交ぜながら時間をかけて大切に熟成されていったカンテの歴史に思いを馳せる。
毎回、講義の後はアントニオ・イゲーラ氏の伴奏でホアキン・エル・サンボ氏がその日ピックアップされた歌い手のゆかりの歌を模範演技で歌ってくれます。
ボローラの日は、「昔はギター伴奏なくヌディージョ(こぶしでコンパスを刻む方法)で歌っていたわけだが、それはやはり音楽というより語りに近かった。ギターで歌うと別の要素(音楽的援助?)が入るため歌う側としては楽になるが今日はギター伴奏で『聞くための』ブレリアを歌いたいと思う」と前置きし、見事なブレリアを歌唱。
毎回この後に会員のど自慢大会的なコーナーがあり、最終日の最後はホアキン氏の姪というかわいらしいアナ・ルイサさん(息子の音楽院のクラスメートらしいので8歳くらい?)がデビューとのことでブレリアを一曲披露してくれました。高い声が初々しく、レマーテのひねりがどこか昔懐かしい感じでとっても魅力的。最後は立ち上がって一振り踊って締め、満場の拍手。周りの大人たちが大切に地域の誇りとしての次世代を育てようと一生懸命に土壌を耕し、育った芽を大切に見守ろうとしている姿がとても感慨深い。伝統芸能とは一人で守れるものではないのですよね。
3日間盛りだくさんの講義、ありがとうございました!
(続き)
アルフレッド:「(シギリージャの録音を鑑賞後)これは、まさにこの地で時間をかけて熟成されたもの。歴史的に名を残した人々に、マルーロ、ホアキン・マチェーナ?、ティオ・ホセ・デ・ラ・パウラ、パコ・ラ・ルなどがいますが、彼らの残した足跡が自然な形で分析、消化吸収され、蓄積していったものが例えば今聞いたボローラの演技だと思う。さらりと聞いただけではむしろ退屈な音楽にすら聞こえるかもしれないシギリージャには秘密の遺伝子のようなコードが含まれており、それを育った環境やカンテへの愛によって読み取れた人が深く鑑賞することができるものだと思う。」
年代物オロロソの深い琥珀色の味わいや香りは決して最新テクノロジーを総動員しても短時間では作れないものだろう。サンティアゴという樽の中で新旧を少しずつ織り交ぜながら時間をかけて大切に熟成されていったカンテの歴史に思いを馳せる。
毎回、講義の後はアントニオ・イゲーラ氏の伴奏でホアキン・エル・サンボ氏がその日ピックアップされた歌い手のゆかりの歌を模範演技で歌ってくれます。
ボローラの日は、「昔はギター伴奏なくヌディージョ(こぶしでコンパスを刻む方法)で歌っていたわけだが、それはやはり音楽というより語りに近かった。ギターで歌うと別の要素(音楽的援助?)が入るため歌う側としては楽になるが今日はギター伴奏で『聞くための』ブレリアを歌いたいと思う」と前置きし、見事なブレリアを歌唱。
毎回この後に会員のど自慢大会的なコーナーがあり、最終日の最後はホアキン氏の姪というかわいらしいアナ・ルイサさん(息子の音楽院のクラスメートらしいので8歳くらい?)がデビューとのことでブレリアを一曲披露してくれました。高い声が初々しく、レマーテのひねりがどこか昔懐かしい感じでとっても魅力的。最後は立ち上がって一振り踊って締め、満場の拍手。周りの大人たちが大切に地域の誇りとしての次世代を育てようと一生懸命に土壌を耕し、育った芽を大切に見守ろうとしている姿がとても感慨深い。伝統芸能とは一人で守れるものではないのですよね。
3日間盛りだくさんの講義、ありがとうございました!