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救命処置講習会おさらい(乳児(赤ちゃん)の心肺蘇生)

2015-09-16 08:03:23 | 行政
当日行った乳児の心肺蘇生の手順&重要なところ。
受講者の皆さんは復習のためにお使いください。
※AHA(アメリカ心臓協会)のファミリー&フレンズ準拠。

1 赤ちゃんが全く動かずぐったりしている。

2 周囲の安全を確認する(二次被害の防止)。
・救助者まで犠牲になってはいけない。

3 足を軽く叩きながら大声で尋ねる。
・(ポンポン、ポンポン!)
・「大丈夫?どうしたの?」

4 赤ちゃんに反応がない場合、大声で助けを求める。
・「誰か!誰か来てくださいっ!!!」
・「どうしました??」
・「赤ちゃんの意識がありません。119番してください」
・「AEDを見つけて持ってきてください」
※誰も来てくれなかった場合でも、すぐに呼吸の確認に進む。(成人の場合は「自分で119番通報し、AEDを持ってくる」だった。)

5 呼吸しているか確認する。
・頭部(息をしていない)と胸部(胸が上下していない)を見て呼吸していないか確認。
・全く呼吸をしていないか死戦期呼吸のみの場合、心肺蘇生を開始する。
※当日習った死戦期呼吸は次回以降詳しく説明。

6 強く、速く胸を押す。
(1)衣服を素早く取り除く。
(2)片方の手の2本の指を胸骨の乳頭間線のすぐ下に置く。
(3)1分あたり100回以上のテンポで、約4cmの深さで真下に向かって垂直に押す。
(4)押した分だけ胸を元に戻す(押すだけではポンプの役割にならない)。


7 人工呼吸を行う。
心臓マッサージを30回行ったら、人工呼吸を2回行う。
・赤ちゃんの顎を上げ気道を確保しながら、鼻をつまんで閉じ、口を救助者の口で覆う。
1回につき1秒かけて「ふー、ふー」と息を吹き込む。
・人工呼吸を行うたびに胸の上りを確認する(吹き込みすぎない)。
 ※ちゃんと胸が上がっていない場合、気道を確保しなおす。
・心臓マッサージの中断時間は10秒以内にするよう素早く戻って押し始める。


8 119番通報する&AEDを取得する。
・心臓マッサージ30回:人工呼吸2回を5セット行ったところで、119番通報するとともにAEDを取得する。可能な場合、赤ちゃんを連れて119番通報しにいく

9 AEDを準備する。
・AEDが到着したら使用可能か確認する。
 「AED使えますか?」第2救助者が使えるならセッティングをお願いする。
 「使えませんっ!」という切ない答えなら心臓マッサージを交換してもらい、自らセッティングする(そもそも1人しかいない場合も自分でAEDを準備する)。
※AEDの注意事項は前日のブログ「AEDの使い方」参照。

10 傷病者が呼吸再開するか、救急車が到着するまで心臓マッサージと人工呼吸を続ける。
・AEDがショックが必要か2分間ごとに解析する(患者から離れてください)ので、その度に第2救助者と心臓マッサージを交換してもらう(疲れるとパフォーマンスが落ちるため)。

【赤ちゃんの場合なぜ人工呼吸が必要なの?】
前回ブログ「小児(子ども)の心肺蘇生」を参照

【心臓マッサージで約4cmも押しちゃって大丈夫なの?】
前回ブログ「小児(子ども)の心肺蘇生」参照

子どもの場合と同様、心臓マッサージと人工呼吸を併せて行うと、生存率を向上させられる。心臓マッサージのやり方も成人とは全く違ったり慣れが重要であるため、定期的なプラクティスを怠らないようにしたい。


※講習後に配った携帯用フェイスシールド。

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