元細胞生物研究者の日記

某病院に勤務する医師です。以前は細胞やマウスを相手に仕事をしていましたが、現在は医療に携わっています。

椰子の実

2005-07-08 | Weblog
島崎藤村の「椰子の実」を音楽の授業で習ったのは、多分、中学生の頃だと思う。
音楽の先生は、この歌の意味するところをいろいろ教えてくれたのだと思う。
でも、全く授業は聞いていなかった。
中学生の頃は記憶力がいいから、歌の意味は全然理解しないまま歌詞は覚えていた。

昨日、某所より日本の名曲CDを購入。
「椰子の実」を聴きました。
著作権は消失していると思うので歌詞を引用します。

1 名も知らぬ 遠き島より
  流れ寄る 椰子の実一つ
  故郷の岸を 離れて
  汝はそも 波に幾月
2 旧の木は 生いや茂れる
  枝はなお 影をやなせる
  われもまた 渚を枕
  孤身の 浮寝の旅ぞ
3 実をとりて 胸にあつれば
  新なり 流離の憂い
  海の日の 沈むを見れば
  激り落つ 異郷の涙

  思いやる 八重の汐々
  いずれの日にか 国に帰らん

今の拙者そのままだ。
目標や展望があるわけでもなく、外国に住み、ねずみさんと細胞の世話をして過ごしている。
「浮寝の旅ぞ」って、このこと?
さらに、「実をとりて 胸にあつれば 新なり 流離の憂い」とありますが、
「(失敗したウエスタンの)フィルムをとりて 胸にあつれば 新なり 流離の憂い」とすると、
今日の拙者の気持ちそのものです。
泣けます。