元都知事の石原慎太郎が亡くなった。89歳というから早逝でもない。イメージだけが大きくて、殆どメディアの影響でのし上がったような感じだった。東京五輪誘致失敗や都銀、尖閣買収など目立つことは多かった気がする。中でも、橋下に対して容赦なく「勉強不足」を頭ごなしに指摘するなど、今では誰も言えないことを平気で言っていた。悪ガキを押さえつける唯一の人物だったようだ。
派閥の長として、元幹事長として息子の伸晃が選挙に負けるとは誰が想像しただろう。親父の力が如何に絶大だったのかということである。
盟友の亀井静香との対談を読むと実に面白い。彼は政治家というより政治評論家がはまり役だったのだろうと思う。彼の良かった点はただ一つ、アメリカに物申したことだろう。横田基地の空域を一部取り戻したことは立派な業績だ。残念ながら、靖国詣での保守派と言われる連中は沢山いるが、アメリカに物申せる人物は自民党にはほとんどいない。彼もそんな自民に心残りだったろう。