ヨマナイドクショ

あらすじが最後まで書かれていれば・・・読んだ気になれるのに

少将滋幹の母

2008-12-14 | 立読・積読・半読
今読んでいる本。

吉屋信子の『源氏物語(上中下)』の3冊を人から借りたのは、かれこれ3か月前くらい?
今日あたりは、外はもうシバレて寒くて、道路はツルツルで歩くのがいやになるような季節ですが、借りたのはそうねぇ、なんか「今年の紅葉はきれいじゃないね」などと言っていた頃だったなぁ。

で、それは上巻の3分の2くらいまで読んでます。まだまだ先は長いです。まぁ年をまたぐこと必至です。

そして昨日、本屋をぶらぶらしてて目に留まったのが谷崎潤一郎著『少将滋幹の母』。その帯に12月13日9:00~NHKで放映 というような文字。そして平安調の格好をした黒木瞳と劇団ひとりの写真。
おぉ明日じゃないか!と思って買いました。

結局オンエアまでに読み終わるはずもなく。ストーリーはドラマのほうで分かってしまいましたが…。読み始めたのでなんとか年内に読みおわれたらと思います。

【ここまでのあらすじ】
 大納言・藤原国経はあと数年で80歳になろうかという当時としては超高齢の人の好いおじいさん。その妻・北の方は20歳を少し越えた美女。この年の差50歳の夫婦には、滋幹(しげもと)という幼い男の子がいる。
 時の左大臣・藤原時平は30歳そこそこながら、天下一の人。あるとき、時平は、国経の美しい若妻の噂を聞き一計を案じる。時平は自分の伯父にあたる国経に次々と贈り物をし、その長寿を褒めて長生きしてくださいなどと優しい言葉をかける。国経はそのような立派な人(甥ではあるが)から労われ、大事にされ嬉しくてならない。
 一方、国経は、若妻に対して自分のような老人に添ってくれるのを喜びながらも、妻の本心を図りかねている。また、妻を十分にかわいがることもできなくなってきたことで、申し訳ない気持ちも持っている。
 時平からの贈り物攻勢が続いた年の暮れ、時平の遣いがやってきて、年が明けたら新年の挨拶に国経邸を訪ねたいという話をもってきた。国経は大喜びで、自邸の手入れをし、時平ら一行をもてなす宴の準備も万端整える。
 大人数でやってきた時平ら一行はひとしきり呑んでさわいで、国経も上機嫌。酩酊した時平がそろそろ帰るかというところ、国経は立派な馬などのお土産を用意し時平に差し出す。しかし、足もともおぼつかないほど酔っている時平は、いろいろなお土産をもらいながらなおも、国経に「出し惜しみするな」と言う。
 国経は驚いて欲しいものならなんでも差し上げると答えると時平は「国経殿しか持っていない、ご自分の命より大切な宝、天地に二つとないものを所望する」と言う。そこで初めて時平が自分の妻を欲しがってこうしてやってきたと悟り、半分くるったかのように、妻のいる御簾の奥に時平を連れて行く。
 座の者たちが息を飲んで見張る中、時平はまんまと国常の若妻を連れ去ったのだった。

と、まぁ、ここまで読みました。
いやぁ、この若妻が連れて行かれるまでの宴席の様子、読んでいてもハラハラドキドキで、連れて行かれた時には座の者達と一緒に「えぇ~!」って感じです。

ドラマでは、端折られていたけれど、この北の方はただただお爺さん夫に優しく仕えている美人ではなくて、どうして私はこういう運命なのかしら…と嘆いている様子もあり、時平の姿を御簾越しに見るにつけ、やっぱり立派なお方は素敵だわという気持ちにもなっています。

お話の後半は、成人した滋幹が、時平と北の方との間に生まれた異父弟の画策で、会えない、連絡もとれない状況の母親をひたすら恋しがるというお話になっていくもようです。さ、人々のねじれた心の有り様が引き起こす物語、滋幹は母親に再び会えるのかどうか…。

この中公文庫版は、小倉遊亀の挿絵を収録しているとあり、私は全然知らなかったんだけれど、小倉遊亀という日本画家も30歳くらい年の離れた男性と結婚し最後まで連れ添った人らしいです。夫が亡くなるまでの間は画家としての活動をしていなかったとも。

1 コメント

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snowさん (夢三)
2008-12-14 20:14:34
コメントありがとうございました。
実は、読書は苦手なんです。
が、snowさんのあらすじを読むのは楽です。
また、お邪魔します。

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