プロレス玩具箱

プロレス&格闘技、本と映画を愛する、武闘派文系管理人・りらが、プロ格中心にあれこれ放り込む玩具箱です。同好の士、歓迎。

観戦記~全日本代々木大会(三冠戦)

2005-11-20 01:58:05 | プロレス
 全日本プロレス11.19代々木大会『THE UNCHAINED WORLD』を観戦しました。お客の入りは今回も上々。雨も降らなかったし、よかったよかった。
 試合結果は既にネット上のニュースで流れていますが、三冠ヘビー級選手権試合は、王者・小島聡が挑戦者・佐々木健介を下して防衛。今夜はこの三冠戦だけ、観戦の印象と記憶が薄れないうちに書いておこうと思う。残りは明日以降。

 
第8試合 三冠ヘビー級選手権試合 60分1本勝負
  [王者]           [挑戦者]
小島 聡   23分28秒  佐々木健介
(ラリアット→片エビ固め)

 小島がプロレスの世界に入って14年。新日本プロレスの新人だった頃、恐ろしかった先輩の筆頭が佐々木健介だったらしい。月日が流れ、小島は全日本でチャンピオンの座についたとはいえ、対健介のシングル戦績は小島の10戦10敗。小島がここで三冠のタイトルを守りきれるかどうかは、全日にとっても小島にとってもはかりしれない意味を持つんだろうなぁと思いながら観たこの試合。凄くどきどきしましたよ~。
 昨日のブログで「とにかく今回は勝ってほしい」と書いたけど、小島は見事に勝ってくれた。試合内容では正直、健介の印象のほうがまだ強かったように思う。健介は自ら胸を広げて小島を挑発する余裕まで見せたし、場外戦ではノーザンライトボムなどの大技を放ち、やっとリングに戻った小島にラリアットを叩き込んで再び場外に送り出すといった非情な攻めでたたみかけ中盤までにかなり小島にダメージを与えた。リング下でカウントが入りあわやという場面も二度ほどあり、客席からは「小島」コールも起きたけど、同時に「チャンピオンだろ!しっかりしろ!」といった叱咤の声も飛んだ。対する小島の放つラリアットは何度となく迎撃され切り返され、またはラリアットの相打ちになって、健介に決定的なダメージを与えることがなかなかできない。ドラゴンスープレックスやキッチンシンクも食らい、観ていて「あぁぁ…」と声が出るような場面が何度も。小島がラリアットを3発立て続けに叩きこんだのに決められなかった時は、もうホントにダメかもと思ったりもした。
 しかし小島は右腕を信じて何度潰されても、返されても諦めずにラリアットを繰り出した。今日の試合、小島はブレンバスターは放ったものの、とことんラリアットにこだわってたように見えたなぁ。最後にはその右腕と意地でもぎとった勝利でした。
 圧勝ではないし、健介の存在感の大きさが印象づけられた面も否めないようにも思う。でも今回は、今の小島には、負けても悔いのない試合じゃなく、絶対に勝つこと、勝って掴み取るものが大事じゃないかと勝手に思っていたので、この勝利は本当に本当に嬉しい。おめでとうという気持ちより、私自身が嬉しいよ^^ これで健介越えになったかどうかはわからないけど、この先、今まで以上に健介といい闘いを積み重ねていけるようになるんじゃないのかな。
 代々木は光量が足りないので写真の出来はイマイチだし、試合に夢中だったのでそれほど撮ってないですが、雰囲気なりと伝われば幸い。

健介の入場シーン。今日の座席は青コーナー側花道のまさにすぐ隣だったので、
入場する選手の横顔と背中が間近に見えてラッキーv

入場してくる小島。いい顔してます。



試合はまずがっちりとロックアップから。力比べはやや健介優勢。



「打って来い!」と言わんばかりに小島を挑発する健介。






何回こういう場面があったことか…
明日も試合があるのにふたりとも腕は大丈夫だろうか。





健介の雄叫び。


終盤、渾身のラリアットを幾度放っても健介は倒れない。しかし小島も諦めない。
どちらも力を抜かない。先に起き上がらなければ重たい腕の一撃が返ってくる。


最後の…!これが試合を決めた一発。


スタン・ハンセンからベルトを受取る小島。
破顔一笑。心の底から嬉しそうな明るい笑顔でした。


ベルトやトロフィーを受取る小島を対角線において、
コーナーにいる健介。自分の太腿を何度かばしばし叩いていた。


ハンセンがリングを降りた後、小島に歩み寄り手を差し出した健介。
握手の後、がっしりと抱き合い、健介が小島の背を何度かぽんぽんと叩く。
それまでは笑顔だった小島の顔が、また違う表情を浮かべる。


健介と改めて握手。
リングを降りた健介は、花道の奥に消える前に「絶対あのベルトをオレの
腰に巻くからな!」といわんばかりのジェスチャーを。


とても大事そうに抱えてる…w

「14年間プロレスをやってきて、色々なことがありました」と語り始め、
そこで様々な思いがこみ上げたのか言葉がなかなか出てこない。
「佐々木さんと自分には色々なことがありすぎて、色々なことがありすぎて、
ここで全部を語りつくすことはできません」と。


退場の花道で立ち止まる小島。
大勢のファンが花道脇に立って手を差し出したり、声をかけたり。


いい笑顔。本当によかった。おめでとう!


****************************************************************

 しかし明日の昼からは「最強タッグリーグ戦」が始まるわけで。他の選手も勿論そうだろうけど、小島や健介はしんどかろうなぁ。カズ・ハヤシやディーロ・ブラウンは今日の試合でちょっとダメージが大きそうだったのでそのあたりも心配。
 でも年に一度の最強タッグ、やっぱり楽しみなのでよろしくです。というわけで明日は‘オリンピア’を聴きに後楽園だ! 
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16 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
あーー (かず@2年目)
2005-11-20 02:42:57
ラリアット合戦みたいなぁ。

いいなぁ関東いいなぁ。
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Unknown (みい)
2005-11-20 06:51:34
行って来ました。代々木体育館。

コジとj健介。

堪能しましたが、私としてはもっともっと

観たかったかな。

何でもそうですが、観客はより刺激が多いものを求めますよね。

健介勝ちでもおかしくなかった。

そこにどれだけの説得力を持たせられるか。

だと思いますね。

そうは言っても、試合後健介がコジに歩み寄って握手を求めた場面は感激しました。

とっても楽しかった興行でしたね。
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コジ防衛おめでとう! (ちこ)
2005-11-20 15:43:28
深夜の観戦記お疲れさまです。

写真漫画風のレポって、選手の表情が伝わっていいですね^^

健介好きながら、今回は小島に勝ってほしかったので結果も満足。

小島がラリアットにこだわって健介から勝利って大きいですね。

これからも三冠王者としての積み重ねに期待したいです。



関係ないけどラリアットって、昔の新日本は『ラリアット』、全日本は『ラリアート』と呼んでたんでしたっけ?(逆?)

今回は二人とも新日本出身で、舞台は全日本で…うむむ、分からない^^;
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代々木いいじゃない! (ぶらっと立ち寄ったものです。)
2005-11-20 19:00:17
結局私も代々木に行きました(笑)ま、私はりらさんと違ってスタンドBのN-14の4番とかなり後ろでしたが(笑)

いやぁ、代々木2体育館は初めてでしたが、どの席からでもリングが良く見えてプロ・格興行にはもってこいですよ。k-1の裏興行なのに、19時頃にはほとんど席は埋まって、試合前の菊タローの挨拶や、RODの紹介パフォーマンスですっかりあったまって興行全体が第一試合からメインまでずっとノリノリ、楽しかったぁ。興行全体では小島や健介が評価されるんでしょうけど、TARUをはじめとするVMのヒールっぷりがさらに興行全体を盛り上げたのだと思います。ボノ登場の演出がよかったし、何と言っても全日のファンは選手やフロントと一緒に楽しもうとしてるのがいいですね。スタンハンセンも見れたし(ウィィーも健在。この日一番盛り上がったかも)行って良かったですよ(笑)

小島の最後の挨拶に思わずもらい泣きしてしまいました。でも、今年の対戦相手の中に天山の名前が無かったのはちょっと悲しかった(笑)でも、これで小島のMVPにケチをつける奴はいないでしょう(笑)健介はどの団体でも安心してメインを任せられるそんな存在のレスラーなんですね。絶対にいい試合にしてしまうのですから(笑)

心配なのは太一のウラカンで失神?してたカズと、机にもろに頭をぶつけてたディーロですが、今日はどうでしたか?大丈夫そうでしたか?

実は全日は二度目で、と言ってもは初めては二十年位前で、近所の体育館に全日の巡業が来た時でした(生の馬場さんを見て、感動したのを覚えてます)。超世代軍x聖鬼軍の抗争の頃ですから今とは全く違ってましたけどね(笑)

うわっ!長くなってしまいました。また、ぶらっと立ち寄ります。
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代々木大会 (りら)
2005-11-20 19:23:29
>かず@2年目さん

「○○合戦」って健介の十八番になりそうですね^^



>みいさん

代々木大会観戦お疲れ様でした。三冠戦、どちらが勝ってもまったくおかしくなかったですね。

説得力という点では小島にまだ少し物足りなさを感じた人もいるかもしれないけど、気持ちで負けなかったから最後には勝てたのかなと。いい試合でした。

興行としても楽しかったと言っていただけてよかったです~。



>ちこさん

速報しようかと思ったけど、来てるかもと思い送りませんでした。

健介はいずれまた三冠に挑戦してくるでしょう。その日まで、小島が三冠のベルトをしっかり守っていてほしいと思います。



今はたいてい「ラリアット」という表記だと思うんだけど、たまに「ラリアート」もみかけるよね。アメリカでは「クローズライン」というらしいですぞ。



>「ぶらっと立ち寄ったもの」さん

まず最初に、カズもディーロも今日は元気に試合してました。

私も昨日のディーロはかなりヤバそうに見えて心配だったんですが、問題なさそうですよ^^



こちらにちょこちょこ立ち寄ってくださる方の中でも、わかっているだけで代々木に行った方が4人は確実にいるようでなんとなく嬉しいw 代々木第二は見やすいですよね!後楽園でなければあそこがいちばん私は好きです。

楽しい興行があの三冠戦で引き締まり、満足度は高かったですね。天山は、小島にとっては川田や武藤とはまた別の意味で大事な存在なので、あえて一緒にしなかったのかも、なんて私は深読みしておりました^^

またぜひ機会があったら全日、観に行ってくださいませ。

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お疲れ様です (YASU)
2005-11-20 19:53:04
観戦記お疲れ様です。



小島勝利はうれしいですね~。絶対的な強さは小島にはないかもしれませんが、たくさんの観客を幸せにできるというすばらしい力を持っていると思います。これで次の挑戦者選びが難しくなったかもしれませんが、楽しみです。



あ、「ぶらっと立ち寄ったもの」さん、天山とは今年試合しましたよ~。IWGPと三冠の統一戦で。2月の話ですが何年も前のような感じがしてしまいますね~。
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ごめんなさい (YASU)
2005-11-20 20:25:10
今、他のところで小島のコメントを読んできました。



そこで「ぶらっと立ち寄ったもの」さんのコメントの意味がわかりました。確かに天山の名前が無いのは寂しい気もしますね。



何気なくさらっとコメントしてしまいましたが、今後はきちんと考えてからします。どうもすみませんでした。
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言葉足らずでした(笑) (またまたぶらっと立ち寄ったものです。)
2005-11-20 21:07:00
小島のしめの挨拶をうっすら涙を浮かべながら聴いてると、「・・・川田さん、武藤さん、ジャマール、バーナード、佐々木さん・・・。」うんうん、そうだよなって、あれ?川田と武藤の間に誰かいなかったけ?おいおい、誰か忘れてるよ、小島ぁ、天山が抜けてるじゃん!てな感じでした(笑)すっかり涙も止まってしまい九州じゃんがらで全部入りを食べて帰りました。

さすが鍛え上げられたプロだよね、まだ昨日から大して時間が経ってないのに今日も試合をしたんだから(笑)ディーロウもカズも無事でよかったですよ(笑)昨日5800人集めて、今日も2100人集めたのだから全日はスゴイですよ。

んで、私も訂正ですが、先程、太一と書きましたが、「ハッスルI」こと石狩太一ではなく、石森太二の間違えでした。関係者の方々には多大なるご迷惑をお掛けしたことを心よりお詫びしたいと思います。特に石森選手ご本人は「オレは石狩と違ってイケメンだぜー」って思われたことと思います。

てなわけで、YASUさん、私は、全然気にしてないので(笑)

では、またぶらっと立ち寄りたいと思います。

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2人ともさすがプロレスラー (あんちゃん)
2005-11-20 22:27:08
ディーロもカズも元気でしたか、良かった~。あのときは本気で「おいおい、まさか」って思いましたもん。やっぱり鍛え方が違うんですね。

小島の防衛よかったです!!何か大きなものをやっと乗り越えて、これでまた一回り大きくなるんではないかと予感させますね。

実際、健介の方が迫力もあったし見てて怖さを感じましたが、今回は勝ったことに意味があるんじゃないでしょうか。



そっか、同じ日にK-1があったのか、すっかり忘れてました。

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うらやましい・・・ (愛子)
2005-11-21 00:30:44
観戦したいよぉ!!



最近コメントご無沙汰でしたが、ブログは読ませていただいてました~。



毎度毎度ステキなレポで。



コジすごく嬉しそうですね^^



他の試合のレポも楽しみにしてます。

3分で終わってしまったブラザーの試合も是非・・・



このところちょっとばかしプロレスから遠ざかってるのでいい感じのコメントできずにすみません
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