空矢の悪運 ～ビミョー編～

夕方の買い物から戻ってくると、目をキラキラさせた空矢が待っていた。
「ママ！ママ！見てんっ!!」

何やら、怪しげな一枚の緑色の紙。

「ポケモンのダイアモンドのソフトが当たったっちゃ！」

よくよく見れば、確かに引換券の文字。
すぐに、悪質な勧誘まがいの業者にでも、だまされているんだろうと、相手にせず夕飯の準備に取りかかる。

「スーパー・ア○ウで、ガチャポンしたら、この黒いガチャポンが出てきて、中にコレが入っとったんよ!!」
一瞬、鍋を落としそうになる。それでも、平然をよそおいながら、
「へぇーー。でも、ソフトは当たってもＤＳ持ってないやん」と切り返す。一瞬、言葉に詰まる空矢。
「う、いいもん。お金貯めるき!!」

こうして、またまた「ゲーム機の当たりは有り得ない」という私たち夫婦の固定観念を、ばっさり裏切ってくれた空矢の悪運の強さ。しかし、ニンテンドーＤＳを手にしない限り、君は当たったソフトで一生遊べんのだよ。空矢くん。しかも、毎月のお小遣いをもらっていない状態で、どうやってお金を貯めていくのだね？

今後の彼ら（大地も兄というブライドを捨て去って協力するらしい）の行動が楽しみです。この空矢の悪運からいけば、ひょっとしたら、また何かでゲーム機本体を当てるかも知れません。『子育てハッピーアドバイス』には、ゲームを子どもに買い与えたくない場合のアドバイスは載っていたかなぁ…。