紀州七代大彦の木の家づくり日記

「ここちよく美しい暮らしのために」
和歌山大阪にて「一軒一軒ていねいに150年」家づくりに取り組み続けています

家づくりに携わる者にとって最高の言葉

2006年06月10日 | 家のつくり手達(職人さん・設計者)の話

当社は代々家づくり業を営んでいます。ですから当然古くからのお客様もいらっしるわけです。

先代(私の祖父)のお客様で、まだお付き合いさせてもらっている方は多いですが、先々代(私の曽祖父)からのお客様となると、かなり少なくなります。

そのお家も2代3代と続いていくうちに、持ち主が変わったり、建築業のご親戚ができたりと段々疎遠になってしまう事があるわけです。

ですから、当社の社長や古くから勤めてくれている大工さん等と車で走っていると、「そうそうこの家、先々代・先代が建てさせてもらったんだよ。」「へぇー、そうなの全然知らなかった」なんて事があります。(和歌山市でいえば、「あおい茶寮」は元々先代の仕事ですし、「六三園」も先々代の手が入っているとの事。)

先週知り合いの方に聞いた話もこれに似たパターン。

以下その時の会話。

「そうそう、この間Kさんっていう90歳位の人の家に遊びに行ったんだけど、お前Kさんって知ってる」と知り合いの方。 「いえ知らないです。」と私

「Kさんの家は、Kさんが子供の頃にお父さんが建てたらしいんだけど、なかなかいい家よ。」 「へぇーそうですか。」

「Kさんも、『この家は‘野上の彦さん‘に建ててもらったんや。しっかりしたええ家やろ。』って自慢してたよ。彦さんって彦五郎さんだろ。」

そうです。‘野上の彦さん‘は、先々代(私の曽祖父)の野上彦五郎です。(この‘彦さん‘、なかなか豪快な人だったらしく、《今はやりの》武勇伝が結構伝わっているおもしろい人です。)

建ててから80年以上経つのに、お客様にこのあいだ建ったように自慢してもらえるなんて、家づくりに携わる者にとって最高に幸せな事です。

ずっと愛着をもって住んでくれているお施主様にも、本当に頭が下がる思いです。(どんなにきっちり建てても、愛情をもって住んでくれないと、こんなに長くはもちません。)

将来こういう事を言ってもらえる様、もっともっと精進しないとです。。

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コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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zamisさん、こんちは~。 (hiro)
2007-07-04 13:43:40
zamisさん、こんちは~。
こんな古い記事にコメント頂き、誠にありがとうございます。
武勇伝ですか~。
なかなかブログでは・・・・・
昔かたぎの大工棟梁。
腕はピカイチですが、遊びもピカイチに近い位の。。
皆様に、かなり人気があった様で、ご年配の方は、ダイヒコのひ孫という事で、かわいがってくれる方もいます(笑)
返信する
ダイヒコさんの武勇伝、聞かせて下さい。(^^) (zamis)
2007-07-04 13:23:10
ダイヒコさんの武勇伝、聞かせて下さい。(^^)
返信する

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