レコードが再びブームと言う事で、昔から高かった中古が今はどれ位になっているのか?と興味が湧き、検索をしてみました。
ジェームス・カーのゴールドワックス盤 「You Got My Mind Messed Up」は、70年代初め頃は2万円で飾られていましたが、今は見当たらないです。再発物が出ているからなのか?持っている人は手放す気がサラサラないのか?サザン・ソウルの人気が落ち、マーケットが無くなったから…とは思いたくないのですが、どうなのでしょう。
もうひとつ有名なビートルズのブッチャー・ジャケット、同じ頃に額に入れて飾られていた値段が20万。たかがジャケ違いにすごい!と思っていたら、先日ネットで見たのはなんと480万円!!EOS R3買って、大三元レンズを揃えて1200㎜の超望遠まで買えてしまうじゃないですか!と、無用な興奮していますが、ビートルズ・コレクター恐るべし。
買える人が羨ましい。でも私は身の丈に合わせ、つつましやかに一枚200円未満の中古レコード漁りで満足、と前回の続きですが。
稲葉喜美子さんのデビュー曲は「願ひごと-公園於」。その曲が入った「愛しき人へ」は彼女のファースト・アルバムです。
彼女は"バラード歌い"のシンガー・ソング・ライターで、しっとりした感情がこもった良い曲が多いのですが、言葉にも拘りがあり、願いを「願ひ」としたのは、「だって"い"の字は尖って痛いじゃないですか」だそうで、好きです、この感性。
レコード会社はそれに乗っかり、大正ロマン風に売り出そうとしたのかな? 市川秀男など当時の人気ミュージシャンを使いながら、その楽器の表記(写真右)が…今となってはちと痛い感じがするのですが。
少し毛色を変えラグタイム風の「まれなのぞみ-希望」は、「あたしも猫ににゃりたいにゃあ…」と始まる歌で、彼女も愛猫家なのですね? 確かに猫にニャアニャアと寄られると、つい「にゃあに?」などと、猫語(?)で応えてしまうのは、愛猫家あるあるですよね。
一度彼女のライブを聞く機会があって、彼女のギター弾き語りにバックはピアノ1台。
歌はもちろん良かったですが、ここでの彼女の歌に寄り添うピアノもとても印象的で、そして彼女の曲間のおしゃべりの間もずっとピアノは流れ、ニュー・エイジ・ミュージックぽい音で彼女を包んでいました。
彼女が「キーやんです」と紹介していたのですが、うっかり名前を聞き漏らし、いま思うと、アレンジャーの喜納政明さんだったのかな?と… 多分ですが。
その後も何枚もアルバムを出したようですが、演歌のコロムビアと言われるくらいこの手の音楽には手薄だった会社と、本人が体調を崩したりとかもあった様で、今はアルバムも多くは廃番となっている様で、残念な事です。
■ 以上、聞きたい365日 第329話でした。