CareTaker 's Log

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大連立 液晶

2008-02-27 22:07:44 | 雑記
シャープとソニー 液晶パネルで合弁 ライバル、薄氷の提携(産経新聞) - goo ニュース

 大阪府堺市に建設中の世界最大の液晶テレビ用パネル工場が、シャープとソニーの合弁会社で運営されることになった。巨額の建設費の負担を少しでも軽くしたいシャープと、パネルの安定調達をもくろむソニーの思惑が一致した形だが、完成品の液晶テレビでは、国内外でシェアを奪い合う「最大のライバル」(関係者)。両社の思惑が乖離(かいり)すれば、工場運営に支障が生じる恐れもある。(藤原章裕、塩原永久)


 ■シャープ、外販比率高め負担減


 シャープが、主力事業の液晶テレビ用パネルで、“完全自前主義”を捨てる。堺市に建設中の世界最大の液晶パネル工場の運営会社にソニーの出資をあおぐ。背景には、東芝に続くパネルの外販先を確保し新工場の稼働率を高めるとともに、巨額の投資負担を軽くする狙いがある。


 「平成22年度には外販が自社向けを上回る」


 今年1月8日、都内で催されたシャープの年頭会見。シャープの片山幹雄社長は報道陣にこう語り、基幹部品である液晶パネルの外販ビジネス強化に大きくかじを切る方針を示した。


 昨年末には東芝に大型パネルを供給する契約を結んだが、今回の提携でソニーという大顧客も手に入れることになり、早くも工場の安定稼働にメドをつけた。かつて、韓国、台湾の液晶メーカーの台頭に危機感を強めた経済産業省は、「シャープを軸に“日の丸連合”を作らせたい」との思惑を募らせたが、自社単独にこだわる同社が突っぱねた経緯がある。


 そんなシャープが「軌道修正」を迫られたのは、年率2割とも、3割ともいわれる猛烈な価格下落がある。液晶テレビ事業で利益を生み出すのは、「勝ち組」でも容易でなくなってきたからだ。


 ソニーとの合弁会社設立について市場からは「2、3年ごとに繰り返される数千億円の巨額投資を軽減するためのウルトラC」との好意的な見方もある。ただ、パネルをライバルのソニーに供給すれば、欧米ではブランド力に勝るソニーに液晶テレビのシェアを奪われる危険性もある。


 「ソニー(の液晶テレビ)と同じ土俵で戦う厳しさを感じているが、画像エンジンや周辺部品の高性能化で努力したい」。26日の記者会見で片山社長はこう力を込めた。


 ■ソニー、世界首位へ調達強化


 ソニーがシャープと液晶テレビ用パネルを共同生産するのは、世界的な薄型テレビの需要拡大を取り込むためには、パネルの調達体制を強化することが不可欠との判断からだ。従来の韓国サムスン電子との合弁会社に、シャープを加えた両輪の調達先を持つことで、ソニーは液晶テレビ世界首位も射程に入ってくる。


 ソニーがサムスンとパネル合弁会社「S-LCD」を設立したのは平成16年。その後も同社を軸に調達し、生産増強の設備投資に加わってきた。


 液晶テレビ世界2位のソニーが、シャープを含めた2社に出資する異例の体制をとるのは、年間1000万台とした今年度の出荷目標の達成にめどがつき、来年度以降も積極路線をとるためだ。


 26日会見した中鉢良治社長は、20年度は液晶テレビの世界市場でシェア(市場占有率)15~20%に当たる1500~2000万台を売る目標を示した。販売拡大を支えるパネル調達には、最先端の新工場を作るシャープと手を結ぶのが近道。中鉢社長は「世界首位へ大きなステップになる」と期待を寄せる。


 ソニーの20年3月期の薄型テレビ事業は、価格下落にコスト改善が追いつかず、営業赤字の見込み。2社を「てんびんにかける」立場となることで調達での価格交渉力が増し、低コストで購入しやすくなる利点もある。


 ただソニーは本来、液晶テレビを、「次世代の超薄型テレビ」とする有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)テレビが本格展開するまでの中継ぎと位置づけていた。今回の液晶パネルへの投資は、画面の大型化技術で困難を抱える有機ELの“離陸”がまだ遠いことも示した格好だ。

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ソニーが注力している有機ELが、いくら超薄型で綺麗とは言え、未だ11型で20万円と普及にはまだまだ時間がかかりそうな中、それまでの中継ぎであったはずの液晶の時代が長引いているために液晶のパネルを今まではサムソンとの合弁会社から仕入れていたわけですが、シャープがすでに一昨年から亀山で第8世代の生産をし、更に第10世代の工場を建設しようという中で、一歩出遅れた感は否めなかったわけです。


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サムスン電子、液晶生産新ラインでソニーと協議=関係者(ロイター) - goo ニュース

 [ソウル/東京 27日 ロイター] 韓国サムスン電子<005930.KS>の関係者は27日、同社とソニー<6758.T>が、液晶表示装置(LCD)生産の新ラインを共同で建設することで協議の最終段階にあることを明らかにした。

 同関係者は「われわれは、第8世代第2生産ラインについてソニーと話し合いをほぼ終えている。協議は順調だ」と語った。新工場は、ソウル南部にあるサムスンの既存のLCD生産施設の中に建設される見込み。

 同関係者は、第8世代より大きなガラス基板を使う第10世代ラインによるLCD生産についても、サムスンはソニーと協業する可能性があるとみていると述べた。

 一方、ソニーの広報担当者は27日、ロイターに対し、サムスンと第8世代第2生産ラインで協業する可能性について「ノーコメント」と述べた。

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去年の秋にようやく第8世代の量産が可能ということで、開発のスピードは明らかに出遅れていました。
そういうなかで、シャープの新工場に参加するということは、こちらのほうに乗り換えたのかという感じがします。もちろん仕入先を増やすことによって、より値段交渉がしやすく、かつ安定的に供給を受けやすいということもあるでしょうが。

シャープとしても自分のところだけではなく、客が増えるということはいいことです。ただ、どちらも最終製品を作っている以上、そこでの競合は起きてきます。

日本国内においては亀山のブランドもあってシャープはかなりのシェアを持っていますが、海外でのネームバリューはソニーのほうが大きいです。
となると、海外で勝負する場合には、同じパネルのソニー製品との違いを明確に打ち出していかないと難しいでしょう。

となると、パネル以外の映像処理技術や、実際の使い勝手などがポイントになってくるでしょう。

そういうなかで取り残された感のあるサムソンが今後どうするのかも興味があります。現在のシェアは1位ですが、生産の世代では後れを取っているわけで、それをどう取り返すかが、今後に大きく影響するでしょう。
このまま小型のものに注力していくのか、それともメモリのように国家によるバックアップを受けて大量生産による価格攻勢をしかけるのか。
ただ、テレビはメモリのように大量生産すればいいというものでもないですからねぇ。


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