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松平小児科ブログ

医療相談のブログです。松平小児科掲示板と連動しています。掲示板にご質問される方はこのブログ内でまず検索してみてください。

アメリカで小児の風邪薬販売中止

2007-12-22 23:54:28 | くすり
アメリカ小児薬事情 投稿者:ゆすけin NY 投稿日:2007年10月20日(土)09時26分12秒
http://www.inform.com/Robitussin
http://www.babytv.com/Community/blogs/totalrecall/archive/2007/10/11/infant-cold-medicines-recalled.aspx
ご参考に添付します。ちなみに禁止ではなく
自主撤退です。効かないというFDAの発表と、
これまでの死亡者数(1969年からの調べ)がきっかけのようです。

しらみはとりあえず今は移っていません。
季節の変わり目で、咳風邪が流行っていて
少し苦しそう&喉が痛いと本人が言っています。
週末ゆっくりして、ビタミンCとって安静にし
シャワーでスチームを浴びせるくらいしか思いつきませんが
そうするつもりです。他にも何かあったら教えてください。

子供の風邪薬について 投稿者:ミッキー 投稿日:2007年10月21日(日)16時22分59秒
私もアメリカ在住の一時の母です。下記の記事を読んで驚きました。
http://www.latimes.com/features/health/la-fi-drugs12oct12,1,1600615.story?coll=la-headlines-health&ctrack=1&cset=true
是非、この件につき先生のご意見をお聞かせいただけたら嬉しいです。

アメリカにおける子供の風邪薬について 投稿者:松平小児科管理人 投稿日:2007年10月21日(日)22時37分45秒
>ミッキーさん
英語の記事へのご質問をされる際には、他の方々のためにも日本語の内容もつけていただけると助かります。今回は、重要な部分だけ翻訳してみました。宜しくお願いします。

ロサンゼルスタイムス 10月12日

乳幼児への風邪薬について安全性が懸念される

CVS、Walgreens、Rite-Aidや他の薬屋では、安全性懸念のために製造元が製品の取り下げを依頼したのを受け、木曜日に2歳以下の小児への市販感冒薬の販売を中止した。
これらの製品は用法通りに使用していれば何も問題はなかったと製造元は述べた。しかし製造元は薬の服用過多に関連した乳幼児の死亡例を懸念した医師などからの圧力により、自主的に差し止めを決めた。
発売を中止した薬には、Dimetapp、Little Colds、PediaCare、Robitussin、Triaminic、Tylenol から発売されている乳幼児用の咳カゼ薬が含まれる。
発売中止は、一週間前にアメリカの食品医薬品局(FDA)の委員会が小児における感冒薬の安全性と効果について見直しをしたことを受けて決定された。最近のFDAからの報告では、 1969年から2006年の間に小児、特に2歳以下の小児において消炎剤に関連した54件の死亡例と抗ヒスタミン剤に関連した69件の死亡例があった。これは一年ほど前にバルチモアで薬の服用過多に関連した4歳以下の子供が4人死亡したことを受けて公衆衛生員や小児科医から起こった懸念が出たため、薬の安全性について調べられたものである。
FDAは自主的に薬の撤去を決めた薬の製造元の気が変わらないようにし、他の製造元が同じような薬を販売しないようにする必要がある。FDAはきちんとした公式見解を出すべきだ。バルチモアの小児科医は語る。
FDAとしては、薬の撤去を求めたことはないが、乳幼児の健康を守るためにそのことは推奨されるとしている。
FDAは大人の研究に基づいた過去の小児への薬の承認や、薬の用量が年齢ではなく体重によって決められるべきかどうかを検討している。
FDAの小児治療課の人間は、問題は親の用法誤解と用法に従わないことにあるとした。しかしまた、用量は過去10年で変わってきているので安全性と効果について今一度調べることも必要だとも述べている。
製品撤去を決めた会社の一つAssnでは、薬は危険なものではなく、リコールと撤去を区別するように心がけるとしている。
しかし、これらの薬の小児に対する安全性と有効性に対するエビデンスはないという意見もある。
2001年にはPediatrics誌で、市販感冒薬は年長児や成人の症状を和らげる効果はあるものの、乳幼児におけるにおける研究では同様の見解は得られていないと報告している。
米国疾病管理予防センター(CDC)の今年の報告では、アメリカの救急外来では1500人の小児が2004年から2005年の間に薬の副作用により治療を受け、そのうち乳児3名が死亡している。
FDAはこの報告について、副作用は薬の過多投与によるものだったとしている。FDAはまた、医師の指導なしでは2歳以下の乳幼児にこういった薬を用いないように指導していた。
FDAでは2歳以下の小児への市販感冒薬の使用(TylenolとMotrin以外)については医師の指示を受けるようにという警告書を出すように勧められていた。現在では乳幼児への感冒薬使用前には医師の指示を仰ぐことが勧められている。



Re 子供の風邪薬について 投稿者:ミッキー 投稿日:2007年10月23日(火)07時46分48秒
松平先生、お忙しい中 アドバイスとコメントをありがとうございました。
保険の関係なのかもしれませんが、以前 子供が高い熱を出してしまったので、病院に行こうと思いかかりつけの小児科の先生に電話をすると、38.5度以下だったからなのかもしれませんが、「解熱剤を飲ませて熱が下がらなければ4日目にこちら着てください」と言われてしまい、言葉を失ってしまいました。熱の原因が何なのかをお医者様に診ていただきたかったのに・・・。結局熱は2日ほどで下がりましたが、何に対する熱だったのか?という疑問と不安は残ってしまいました。また、予防接種は何種類もの注射を1度に打つのですが、熱がでるかもしれないということで、注射の前にタイラノール(解熱剤)を飲ませてから打つこともあるんです。
日本だと、乳幼児は診察料も色々免除があったり、とても優遇されていて 日本のお母さんはとても恵まれていて安心だと思います。さすが日本だと思います。
保険の関係なのかもしれませんが、アメリカ医療は最先端なのかもしれませんが、ちょっと首をかしげるところがしばしばあります。
愚痴ってしまいました。
お忙しい中、翻訳とアドバイスをどうもありがとうございました。

子どもの発熱 投稿者:松平小児科院長 投稿日:2007年10月23日(火)21時56分55秒
子どもの発熱
 ミッキーさん、アメリカの小児医療の現状をお伝えくださり、とても興味深く
 読ませていただきました。
 アメリカと日本の小児医療の違いは、医療保険制度に大きく影響されております。
 日本の医療制度は「出来高払い制」といって、患者さんが沢山来院されるほど
 医療機関の収入が増える仕組みになっております。日本以外の国では、多くは
 「包括性」といって患者さの来院数に関係なく医療費が医療機関に支払われる
 仕組みになっているので、診療所側では沢山の患者さんを歓迎しない傾向にあると
 思います。
 日本の医療制度は良い部分が多いのですが、抗生物質やその他の薬の使い過ぎ
 などは今後気をつけなければならない点と思います。
 わが国では、子どもの救急患者さんが増え、病院の小児科の先生は疲れきって
 おります。これを改善するためには、発熱ですぐに病院の救急外来を受診しない
 ことも大切です。発熱のみでしたら、翌日のかかりつけ医への受診で十分です。
 限られた医療資源を有効に使うことも、患者さん、医療側双方にとってとても
 重要なことです。


小児の定義と薬の安全性

2007-12-22 23:52:06 | くすり
小児 投稿者:かおり 投稿日:2007年10月18日(木)00時29分53秒
小児って通常何歳までですか?

私が今飲んでるクラビットという薬を調べたら、小児には禁忌と記載されていたので・・・

小児 投稿者:松平小児科院長 投稿日:2007年10月19日(金)22時24分31秒
小児
 小児のはっきりした定義はありません。
 一般的には義務教育が終わる15歳をさすことが多いようです。
 小児科医が子どもに使っている薬の約60%は子どもに使用が正式には
 認められておりません。
 その理由は、子どもに薬の治療試験をすることに難しさがあるからです。
 かかりつけの先生と良く相談して飲んでください。


アダラート

2007-10-12 00:00:46 | くすり
(無題) 投稿者:永見 投稿日:2007年 9月26日(水)16時27分55秒
九月七日に出産し、産婦人科から十日からアダラートL錠10を処方されました。注意がなかったので23日まで授乳させて服用していました。
製薬会社に問い合わせたところ、「基本的には授乳中止だが、医師の判断による」「乳児への影響は頻脈がある」とのことです。
先生のところでは、この薬を授乳時に使用させるか、また乳児の頻脈はどのような危険性があるかお教えください。

アダラート 投稿者:松平小児科院長 投稿日:2007年 9月27日(木)21時38分46秒
アダラート
 授乳中のお母さんに薬を処方するのにはそれなりの理由があるはずです。
 処方された医師に十分説明を求めるのが患者本人の義務でもあります。
 患者さんからの説明要請を拒否する医師はかかりつけ医として失格です。
 赤ちゃんの脈拍は成人より多いのが普通です。
 赤ちゃんの顔色が悪かったり、体重増加が思わしくない時には小児科医に
 相談してください。
 まず、処方した医師に薬の必要性と副作用について説明を求めるべきです。

点鼻薬

2007-08-05 00:16:32 | くすり
点鼻液 投稿者:みそら 投稿日:2007年 8月 4日(土)20時51分15秒
大人用のフルナーゼ点鼻液は子供は何歳から使えますか?

点鼻薬 投稿者:松平小児科院長 投稿日:2007年 8月 4日(土)20時57分55秒
点鼻薬
 フルナーゼは少量のホルモン剤が入っている点鼻薬です。
 何歳から使えるかは、個人差がありますが、目安は小学生位からと思います。


プロトピック

2007-08-05 00:16:06 | くすり
プロトピック 投稿者:さより 投稿日:2007年 7月30日(月)21時21分30秒
プロトピック使用部位には紫外線をあてないほうがよいと聞きました。
1日2回で使用と指示をうけていますが、午後から部活ありますし、朝は使わないほうがよいですか?

プロトピック 投稿者:松平小児科院長 投稿日:2007年 8月 4日(土)20時54分47秒
プロトピック
 プロトピック軟膏は紫外線に当たると色素沈着を残すことがあります。
 部活の際のプロトピック軟膏の使い方についてはかかりつけの先生の
 ご指示に従ってください。

ボルタレン座薬

2007-08-05 00:13:28 | くすり
ボルタレン座薬 投稿者:えみ 投稿日:2007年 7月24日(火)21時06分11秒
子供に解熱目的でボルタレン座薬使うには強すぎますか?
また低体温の心配はありますか?

大人が使うのとは違うのですか?

ボルタレン座薬 投稿者:松平小児科院長 投稿日:2007年 7月25日(水)20時22分15秒
ボルタレン座薬
 ボルタレン座薬は子どもに使う薬ではありません。
 その理由は、解熱や鎮痛効果が強すぎて低体温などの副作用を起こしやすいからです。
 子どもの解熱剤や鎮痛剤はアセトアミノフェンが最も安心して使える薬です。


クラリス

2007-08-05 00:12:15 | くすり
クラリス 投稿者:かおり 投稿日:2007年 7月24日(火)21時59分18秒
クラリスを少量にしたものを続けて子供にのませています。
抗生剤ですが、耐性ができる心配はないのですか?

宜しくお願いします。

クラリス 投稿者:松平小児科院長 投稿日:2007年 7月25日(水)20時19分5秒
クラリス
 クラリスは抗生物質ですが耐性を獲得し易いと思います。
 長期間服用している理由があると思いますが、耐性の心配がありますので
 一度、処方された医師と相談してみてはいかがですか。

座薬

2007-08-05 00:08:28 | くすり
座薬 投稿者:けいこ 投稿日:2007年 7月20日(金)18時50分37秒
病院に夜間診療に行ったときに座薬は6ヶ月未満の子供には使用してはいけないと内科の
ドクターに言われました。
理由は何でしょうか?
4ヶ月の子供に使用はだめですか?

座薬 投稿者:松平小児科院長 投稿日:2007年 7月20日(金)21時18分8秒
座薬
 座薬だけでなく、薬は体重によって変わります。
 生後6ヶ月未満であってもそのお子さんの体重に合う薬であれば
 使用可能です。
 6ヶ月未満の子どもに座薬を禁止した医師の言われた理由は
 ①6ヶ月未満の子どもに使える量の座薬が置いてなかった。
 ②6ヶ月未満の子どもは熱を下げる必要がない。
 ③6ヶ月未満の子どもに解熱剤の座薬を使うと、急激に下がりすぎる危険がある。
 ④座薬を使用すると一時的に解熱するが数時間後の再び発熱して一般状態が
  悪くなる。
こんなことが考えられますが、小児科では6ヶ月未満であっても機嫌が悪い時には
使います。ただ、高熱があるからといって制限無く使うことは避けてください。
解熱剤の座薬を自宅に用意しておくと、夜間の発熱は救急外来を受診しなくて
すむこともあります。
疑問に思ったことがありましたら直接係わった医師に質問することも必要です。

ダイアップ坐薬

2007-08-04 23:24:10 | くすり
ダイアップ座薬の副作用について 投稿者:mammy 投稿日:2007年 4月16日(月)15時57分25秒
初めまして。もうすぐで11ヶ月になる息子が突発性発疹になり高熱が出てる時に熱性痙攣を起こしました。2回目のダイアップを14日の11時に投与して様子見てるとこなのですが、その後手がつけられないくらい泣き暴れる行動や、普段見せない表情、拒否反応、ふらつき、明らかにいつもと違う行動が恐くなって、色々病院に行って診察してもらったり脳のCT検査までしてもらった結果異常はなく、もう少し様子を見ようと思ってるのですが、副作用はその子によって強い反応が出る事があるのでしょうか??脳炎などの病気なんじゃないかととても不安でしかたがありません。

ダイアップ坐薬 投稿者:松平小児科院長 投稿日:2007年 4月17日(火)11時07分24秒
ダイアップ坐薬
 ダイアップ坐薬は睡眠薬ですから、ふらつきや異常行動を起こすことは
 十分予想されます。
 今回の痙攣が脳波などに異常がなく、熱性痙攣と診断されましたら、
 再度高熱時の痙攣を起こす頻度は50%と言われております。
 さらに、熱性痙攣を頻回に起こすことは稀で、頻回に起こすお子さんは
 てんかんを考えなくてはなりません。
 このため、今後はダイアップ坐薬を使用することはしないほうが良いと思います。
 脳炎は意識障害や重症な後遺症を残しますので、今回は脳炎ではありません。


タミフル

2007-08-04 23:12:22 | くすり
タミフルの服用について 投稿者:心配症 投稿日:2007年 3月 9日(金)22時01分21秒
松平先生、お世話になっております。ネット上で失礼しますが、タミフルについてご教示願います。
昨日5歳の姪がインフルエンザ(A型)になり、かかりつけのお医者様からタミフルを処方され服用したそうです。先生からは近年の死亡例や副作用等のきちんとした説明をいただいたということで、妹も先生を信頼申し上げて、処方に同意し、服用させ、その後も付き添いで監視したり気をつけているようですが、姪は幻覚でも見たのか、「お布団のおばけが襲ってくる」などと言いながら怖がっていたとのことで心配しています。
そのかかりつけの先生は幻覚については高熱によるもので、タミフルとの因果関係はないものと認識していらしゃるそうですが、松平先生は、5歳の小児にタミフルを処方することについて、どのようなお考えをお持ちでしょうか?やはりタミフルはインフルエンザには非常に効果的な薬で、使用法を守っていれば安全なのでしょうか?また幻覚など精神障害を引き起こす可能性について否定できないと一部のマスメディアでは報じられていますが、この点についての先生のお考えをご教示願います。

タミフル 投稿者:松平小児科院長 投稿日:2007年 3月10日(土)20時55分29秒
タミフル
 私はタミフルは注意を守れば使うべき薬と思っております。
 副作用が全く無いとは思いませんが、メリットの方が大きい薬と思います。
 新聞報道された事件は悲惨な事件ですが、タミフルとの因果関係は不明です。
 タミフルを服用する前から既に異常行動を起こす子どもさんが
 インフルエンザでは約20%位見られます。
 怖い物を見たと親にすがりつく子や、布団と夢中に格闘する子や大きな声で
 泣き出したり、壁に頭をぶつけたり沢山の異常行動のお話を聞いております。
 多くの小児科医は、タミフル服用後の異常行動をインフルエンザによる高熱の
 ための「熱せんもう」と考えております。
 タミフルを服用すると48時間以内に解熱することが多い反面、
 タミフルを服用しないと5日間位高熱が続きます。
 タミフルを服用して解熱するまで、両親の注意があれば大きな問題は
 発生しないと思います。
 タミフルを服用しないと、5日間は両親による厳重注意が必要となります。
 現在、研究が進みいずれはっきりした原因が判ると思いますが、
 タミフルを服用するかしないかはご両親の意見も尊重されます。