アメリカ小児薬事情 投稿者:ゆすけin NY 投稿日:2007年10月20日(土)09時26分12秒
http://www.inform.com/Robitussin
http://www.babytv.com/Community/blogs/totalrecall/archive/2007/10/11/infant-cold-medicines-recalled.aspx
ご参考に添付します。ちなみに禁止ではなく
自主撤退です。効かないというFDAの発表と、
これまでの死亡者数(1969年からの調べ)がきっかけのようです。
しらみはとりあえず今は移っていません。
季節の変わり目で、咳風邪が流行っていて
少し苦しそう&喉が痛いと本人が言っています。
週末ゆっくりして、ビタミンCとって安静にし
シャワーでスチームを浴びせるくらいしか思いつきませんが
そうするつもりです。他にも何かあったら教えてください。
子供の風邪薬について 投稿者:ミッキー 投稿日:2007年10月21日(日)16時22分59秒
私もアメリカ在住の一時の母です。下記の記事を読んで驚きました。
http://www.latimes.com/features/health/la-fi-drugs12oct12,1,1600615.story?coll=la-headlines-health&ctrack=1&cset=true
是非、この件につき先生のご意見をお聞かせいただけたら嬉しいです。
アメリカにおける子供の風邪薬について 投稿者:松平小児科管理人 投稿日:2007年10月21日(日)22時37分45秒
>ミッキーさん
英語の記事へのご質問をされる際には、他の方々のためにも日本語の内容もつけていただけると助かります。今回は、重要な部分だけ翻訳してみました。宜しくお願いします。
ロサンゼルスタイムス 10月12日
乳幼児への風邪薬について安全性が懸念される
CVS、Walgreens、Rite-Aidや他の薬屋では、安全性懸念のために製造元が製品の取り下げを依頼したのを受け、木曜日に2歳以下の小児への市販感冒薬の販売を中止した。
これらの製品は用法通りに使用していれば何も問題はなかったと製造元は述べた。しかし製造元は薬の服用過多に関連した乳幼児の死亡例を懸念した医師などからの圧力により、自主的に差し止めを決めた。
発売を中止した薬には、Dimetapp、Little Colds、PediaCare、Robitussin、Triaminic、Tylenol から発売されている乳幼児用の咳カゼ薬が含まれる。
発売中止は、一週間前にアメリカの食品医薬品局(FDA)の委員会が小児における感冒薬の安全性と効果について見直しをしたことを受けて決定された。最近のFDAからの報告では、 1969年から2006年の間に小児、特に2歳以下の小児において消炎剤に関連した54件の死亡例と抗ヒスタミン剤に関連した69件の死亡例があった。これは一年ほど前にバルチモアで薬の服用過多に関連した4歳以下の子供が4人死亡したことを受けて公衆衛生員や小児科医から起こった懸念が出たため、薬の安全性について調べられたものである。
FDAは自主的に薬の撤去を決めた薬の製造元の気が変わらないようにし、他の製造元が同じような薬を販売しないようにする必要がある。FDAはきちんとした公式見解を出すべきだ。バルチモアの小児科医は語る。
FDAとしては、薬の撤去を求めたことはないが、乳幼児の健康を守るためにそのことは推奨されるとしている。
FDAは大人の研究に基づいた過去の小児への薬の承認や、薬の用量が年齢ではなく体重によって決められるべきかどうかを検討している。
FDAの小児治療課の人間は、問題は親の用法誤解と用法に従わないことにあるとした。しかしまた、用量は過去10年で変わってきているので安全性と効果について今一度調べることも必要だとも述べている。
製品撤去を決めた会社の一つAssnでは、薬は危険なものではなく、リコールと撤去を区別するように心がけるとしている。
しかし、これらの薬の小児に対する安全性と有効性に対するエビデンスはないという意見もある。
2001年にはPediatrics誌で、市販感冒薬は年長児や成人の症状を和らげる効果はあるものの、乳幼児におけるにおける研究では同様の見解は得られていないと報告している。
米国疾病管理予防センター(CDC)の今年の報告では、アメリカの救急外来では1500人の小児が2004年から2005年の間に薬の副作用により治療を受け、そのうち乳児3名が死亡している。
FDAはこの報告について、副作用は薬の過多投与によるものだったとしている。FDAはまた、医師の指導なしでは2歳以下の乳幼児にこういった薬を用いないように指導していた。
FDAでは2歳以下の小児への市販感冒薬の使用(TylenolとMotrin以外)については医師の指示を受けるようにという警告書を出すように勧められていた。現在では乳幼児への感冒薬使用前には医師の指示を仰ぐことが勧められている。
Re 子供の風邪薬について 投稿者:ミッキー 投稿日:2007年10月23日(火)07時46分48秒
松平先生、お忙しい中 アドバイスとコメントをありがとうございました。
保険の関係なのかもしれませんが、以前 子供が高い熱を出してしまったので、病院に行こうと思いかかりつけの小児科の先生に電話をすると、38.5度以下だったからなのかもしれませんが、「解熱剤を飲ませて熱が下がらなければ4日目にこちら着てください」と言われてしまい、言葉を失ってしまいました。熱の原因が何なのかをお医者様に診ていただきたかったのに・・・。結局熱は2日ほどで下がりましたが、何に対する熱だったのか?という疑問と不安は残ってしまいました。また、予防接種は何種類もの注射を1度に打つのですが、熱がでるかもしれないということで、注射の前にタイラノール(解熱剤)を飲ませてから打つこともあるんです。
日本だと、乳幼児は診察料も色々免除があったり、とても優遇されていて 日本のお母さんはとても恵まれていて安心だと思います。さすが日本だと思います。
保険の関係なのかもしれませんが、アメリカ医療は最先端なのかもしれませんが、ちょっと首をかしげるところがしばしばあります。
愚痴ってしまいました。
お忙しい中、翻訳とアドバイスをどうもありがとうございました。
子どもの発熱 投稿者:松平小児科院長 投稿日:2007年10月23日(火)21時56分55秒
子どもの発熱
ミッキーさん、アメリカの小児医療の現状をお伝えくださり、とても興味深く
読ませていただきました。
アメリカと日本の小児医療の違いは、医療保険制度に大きく影響されております。
日本の医療制度は「出来高払い制」といって、患者さんが沢山来院されるほど
医療機関の収入が増える仕組みになっております。日本以外の国では、多くは
「包括性」といって患者さの来院数に関係なく医療費が医療機関に支払われる
仕組みになっているので、診療所側では沢山の患者さんを歓迎しない傾向にあると
思います。
日本の医療制度は良い部分が多いのですが、抗生物質やその他の薬の使い過ぎ
などは今後気をつけなければならない点と思います。
わが国では、子どもの救急患者さんが増え、病院の小児科の先生は疲れきって
おります。これを改善するためには、発熱ですぐに病院の救急外来を受診しない
ことも大切です。発熱のみでしたら、翌日のかかりつけ医への受診で十分です。
限られた医療資源を有効に使うことも、患者さん、医療側双方にとってとても
重要なことです。
http://www.inform.com/Robitussin
http://www.babytv.com/Community/blogs/totalrecall/archive/2007/10/11/infant-cold-medicines-recalled.aspx
ご参考に添付します。ちなみに禁止ではなく
自主撤退です。効かないというFDAの発表と、
これまでの死亡者数(1969年からの調べ)がきっかけのようです。
しらみはとりあえず今は移っていません。
季節の変わり目で、咳風邪が流行っていて
少し苦しそう&喉が痛いと本人が言っています。
週末ゆっくりして、ビタミンCとって安静にし
シャワーでスチームを浴びせるくらいしか思いつきませんが
そうするつもりです。他にも何かあったら教えてください。
子供の風邪薬について 投稿者:ミッキー 投稿日:2007年10月21日(日)16時22分59秒
私もアメリカ在住の一時の母です。下記の記事を読んで驚きました。
http://www.latimes.com/features/health/la-fi-drugs12oct12,1,1600615.story?coll=la-headlines-health&ctrack=1&cset=true
是非、この件につき先生のご意見をお聞かせいただけたら嬉しいです。
アメリカにおける子供の風邪薬について 投稿者:松平小児科管理人 投稿日:2007年10月21日(日)22時37分45秒
>ミッキーさん
英語の記事へのご質問をされる際には、他の方々のためにも日本語の内容もつけていただけると助かります。今回は、重要な部分だけ翻訳してみました。宜しくお願いします。
ロサンゼルスタイムス 10月12日
乳幼児への風邪薬について安全性が懸念される
CVS、Walgreens、Rite-Aidや他の薬屋では、安全性懸念のために製造元が製品の取り下げを依頼したのを受け、木曜日に2歳以下の小児への市販感冒薬の販売を中止した。
これらの製品は用法通りに使用していれば何も問題はなかったと製造元は述べた。しかし製造元は薬の服用過多に関連した乳幼児の死亡例を懸念した医師などからの圧力により、自主的に差し止めを決めた。
発売を中止した薬には、Dimetapp、Little Colds、PediaCare、Robitussin、Triaminic、Tylenol から発売されている乳幼児用の咳カゼ薬が含まれる。
発売中止は、一週間前にアメリカの食品医薬品局(FDA)の委員会が小児における感冒薬の安全性と効果について見直しをしたことを受けて決定された。最近のFDAからの報告では、 1969年から2006年の間に小児、特に2歳以下の小児において消炎剤に関連した54件の死亡例と抗ヒスタミン剤に関連した69件の死亡例があった。これは一年ほど前にバルチモアで薬の服用過多に関連した4歳以下の子供が4人死亡したことを受けて公衆衛生員や小児科医から起こった懸念が出たため、薬の安全性について調べられたものである。
FDAは自主的に薬の撤去を決めた薬の製造元の気が変わらないようにし、他の製造元が同じような薬を販売しないようにする必要がある。FDAはきちんとした公式見解を出すべきだ。バルチモアの小児科医は語る。
FDAとしては、薬の撤去を求めたことはないが、乳幼児の健康を守るためにそのことは推奨されるとしている。
FDAは大人の研究に基づいた過去の小児への薬の承認や、薬の用量が年齢ではなく体重によって決められるべきかどうかを検討している。
FDAの小児治療課の人間は、問題は親の用法誤解と用法に従わないことにあるとした。しかしまた、用量は過去10年で変わってきているので安全性と効果について今一度調べることも必要だとも述べている。
製品撤去を決めた会社の一つAssnでは、薬は危険なものではなく、リコールと撤去を区別するように心がけるとしている。
しかし、これらの薬の小児に対する安全性と有効性に対するエビデンスはないという意見もある。
2001年にはPediatrics誌で、市販感冒薬は年長児や成人の症状を和らげる効果はあるものの、乳幼児におけるにおける研究では同様の見解は得られていないと報告している。
米国疾病管理予防センター(CDC)の今年の報告では、アメリカの救急外来では1500人の小児が2004年から2005年の間に薬の副作用により治療を受け、そのうち乳児3名が死亡している。
FDAはこの報告について、副作用は薬の過多投与によるものだったとしている。FDAはまた、医師の指導なしでは2歳以下の乳幼児にこういった薬を用いないように指導していた。
FDAでは2歳以下の小児への市販感冒薬の使用(TylenolとMotrin以外)については医師の指示を受けるようにという警告書を出すように勧められていた。現在では乳幼児への感冒薬使用前には医師の指示を仰ぐことが勧められている。
Re 子供の風邪薬について 投稿者:ミッキー 投稿日:2007年10月23日(火)07時46分48秒
松平先生、お忙しい中 アドバイスとコメントをありがとうございました。
保険の関係なのかもしれませんが、以前 子供が高い熱を出してしまったので、病院に行こうと思いかかりつけの小児科の先生に電話をすると、38.5度以下だったからなのかもしれませんが、「解熱剤を飲ませて熱が下がらなければ4日目にこちら着てください」と言われてしまい、言葉を失ってしまいました。熱の原因が何なのかをお医者様に診ていただきたかったのに・・・。結局熱は2日ほどで下がりましたが、何に対する熱だったのか?という疑問と不安は残ってしまいました。また、予防接種は何種類もの注射を1度に打つのですが、熱がでるかもしれないということで、注射の前にタイラノール(解熱剤)を飲ませてから打つこともあるんです。
日本だと、乳幼児は診察料も色々免除があったり、とても優遇されていて 日本のお母さんはとても恵まれていて安心だと思います。さすが日本だと思います。
保険の関係なのかもしれませんが、アメリカ医療は最先端なのかもしれませんが、ちょっと首をかしげるところがしばしばあります。
愚痴ってしまいました。
お忙しい中、翻訳とアドバイスをどうもありがとうございました。
子どもの発熱 投稿者:松平小児科院長 投稿日:2007年10月23日(火)21時56分55秒
子どもの発熱
ミッキーさん、アメリカの小児医療の現状をお伝えくださり、とても興味深く
読ませていただきました。
アメリカと日本の小児医療の違いは、医療保険制度に大きく影響されております。
日本の医療制度は「出来高払い制」といって、患者さんが沢山来院されるほど
医療機関の収入が増える仕組みになっております。日本以外の国では、多くは
「包括性」といって患者さの来院数に関係なく医療費が医療機関に支払われる
仕組みになっているので、診療所側では沢山の患者さんを歓迎しない傾向にあると
思います。
日本の医療制度は良い部分が多いのですが、抗生物質やその他の薬の使い過ぎ
などは今後気をつけなければならない点と思います。
わが国では、子どもの救急患者さんが増え、病院の小児科の先生は疲れきって
おります。これを改善するためには、発熱ですぐに病院の救急外来を受診しない
ことも大切です。発熱のみでしたら、翌日のかかりつけ医への受診で十分です。
限られた医療資源を有効に使うことも、患者さん、医療側双方にとってとても
重要なことです。