小児科待合室の絵本

購入した絵本を待合室に置く前に、スタッフみんなで読んで評価してみました(本棚番号:13)。

「子育てハッピーたいむ」シリーズ

2017年07月06日 07時13分13秒 | 大人向け
子育てハッピーたいむ〜ななとひよこの楽しい毎日
太田知子:著
一万年堂出版



「子育てハッピーアドバイス」シリーズのイラストを担当している著者が、自分の子育て経験をマンガにした本で、①②③まであります。
「絵本」というより「絵日記」ですが、大人がサラサラッと読めるイラスト中心の本なので、ここに入れさせてもらいました。

いろんな売り文句が浮かんでくる楽しい本です;

「子育てハッピーアドバイスの実践編」
「汗と涙と笑いに満ちあふれた子育て奮闘記」


漫画家になるくらいだから、人間観察力は秀逸です。
赤ちゃんの「原始反射」の観察が鋭く楽しめました。

それから、著者の「においフェチ」ぶりが面白い。
赤ちゃんが発するいい匂いによだれがでて、我慢できずに赤ちゃんの体をパクパク食べてしまう(舐めてしまう)のです。
でも次女のひよこちゃんはキスされるのが嫌いでなかなか思いが遂げられない・・・。

うちの例を出すと、長男の匂いはふつうでしたが、長女の匂いは甘くてよいニオイでした。
男女差があるのかな?

その最中にいるとひたすら慌ただしい毎日ですが、少し離れると、宝物が凝縮して詰まっていた貴重な時間だったことがわかります。
描かれている「なな」ちゃんと「ひよこ」ちゃんが大きくなってこの本を読んだら、かけがえのないプレゼントになりそう。

難を言えば、人物の描き分けが甘いので、お母さんとななちゃんの区別ができなくなることがありました。
それから揚げ足をとって申し訳ありませんが、「ジベルばら色粃糠疹」はストレスや疲れで出るのではなくウイルスの感染症です。


<気に入った箇所・笑った箇所>

・部屋に段ボール箱を置いておくと子どもが釣れる(いつの間にか中に入っている)。

・電子レンジには時々おもちゃが入っているので要確認。

・姉妹の寝相はシンクロしている(うちは違ったなあ)。

・生後7ヶ月のひよこちゃんが、自分の手に握っているパンの最後のひとかけらを食べられなくて奮闘。

・新生児は自分の手で自分の顔を叩いてしまう。

・生後6ヶ月頃、自分の手で振ったガラガラ(おもちゃ)の音に驚いてビクッとしまくり、これを繰り返す。

・何でも自分でやりたがる2歳のとき、気を利かして先回りして、それがあだとなって癇癪を起こされたことが何度も描かれている。
(例)とちおとめ(大きくて甘くて高いイチゴ)を食べやすいように切って出したら、投げ捨てられた。

・乳幼児のスカートはオムツが見えるくらいがかわいい(でも父はそれを許せない)。

・赤ちゃんが泣き止む魔法のクーハン。

・おっぱいの話。「つぶれたおっぱい」「母乳風呂」

・子どもが二人いると、ときどき一人の存在を忘れてしまう。

・幸せを感じる時〜「お母さんの取り合い」「洗濯物がたくさん」

・二人目を産んだ後、お腹のポッコリが戻らない・・・
それを見た長女が「またあかちゃんできたの?」とうれしそうに聞く。
「ちがうよ」と答えると、
「じゃあ、どうしてこんなことに?」と泣きそうな顔で心配された。

・スーパーで欲しいものを見つけたとき、「これを買ってくれないとななちゃん(自分)に嫌われちゃうよ!」。

・マイケル・ジャクソンをジャイケル・マクソンと覚えてしまってなかなか直らない。
注)私も小学生の時、滝廉太郎を「レキタンタロウ」と間違って覚えてしまい、今でも「レキタン・・・あ、違う」と言ってしまうことがあります。


「ママのスマホになりたい」(のぶみ:作、WAVE出版)

2017年06月27日 15時38分42秒 | 大人向け
登録番号:12

ママのスマホになりたい
のぶみ:作
発行:WAVE出版、2016年



<内容>
ママ、もっと ボクのこと見て!
世界中が感動した、シンガポールの小学生の作文『スマホになりたい』を元に、
人気絵本作家・のぶみが描く、全国のママに読んで欲しい一冊!
「ママね、かんたろうが おもってるより、ず〜〜っと かんたろうのことが すきなのよ」
ちょっとだけ、スマホを置いて、子どもの顔を みてみよう。
そこには、気づかなかった 笑顔がいっぱい あるはず。
お料理が終わると、スマホ。赤ちゃんをあやした後は、スマホ、テレビを見た後は、スマホ……。ママは、スマホばっかり見てて、全然自分のことを見てくれない、と困っているカンタロウ君がしたこととは……。
人気絵本作家・のぶみが描く、ママがわが子をぎゅっと抱きしめたくなる、ちょっぴり切なくて、あたたかい絵本。


<スタッフの評価>(5点満点)
総合   : 4.7
テーマ  : 4.9
ストーリー: 4.7
文章   : 4.4
絵    : 3.7
読ませたい: 3.1
喜びそう : 2.9
読み聞かせ: 2.4

<スタッフの感想>
・お母さんにぜひ読んでほしい。
・今のお母さんに読んで気づいてもらいたい。
・子どもではなくお母さん向けの絵本?
・子どもよりもママさんが考える本。ママの絵がギャル系だともっとわかりやすい?
・子どもに読み聞かせるのではなく、母・父がぜひ読んで、子どもの気持ちを知ってもらいたい。
・お母さんだけでなくお父さんにも読んでもらいたい本。
・お母さんに読んでもらい、考えるきっかけにしてほしい。
・お母さんが読んだら楽しめると思う。
・自分にも覚えがあり考えさせられました。

「わらっちゃった」(大島妙子:作、小学館)

2017年06月21日 11時51分34秒 | 幼児向け
登録番号:11

わらっちゃった
作・絵: 大島 妙子
出版社: 小学館



<内容>
「おばけ寄席」に行く、不思議で楽しいお話。
「学校の帰りに転んだのも、お母さんに怒られたのも、みんな、けんかしたアケミちゃんのせいだ!」夜になって眠ろうとした「わたし」でしたが、頭がカッカしてなかなか眠れません。真夜中、ふと頭に手をやると…


<スタッフの評価>(5点満点)
総合   : 4.4
テーマ  : 4.3
ストーリー: 4.4
文章   : 4.3
絵    : 4.0
読ませたい: 4.6
喜びそう : 3.7
読み聞かせ: 4.1

<スタッフの感想>
・「ケンカするほど仲がいい」という言葉を表現した内容。ぶつかり合いながら成長していく子どもの姿を描いている。
・ケンカより仲良く笑っている方がいい、と子どもたちがわかってくれればいいなと思う。
・あまり教訓めいてないけど、なんとなく心に届く感じがする。
・ケンカをするとお互いいやな気持ちになるし、イヤなことがあると人のせいにしたくなる・・・子どもたちにも知ってほしい。

「ラーメンちゃん」(長谷川義史:作、絵本館)

2017年06月21日 11時27分43秒 | 幼児向け
登録番号:10

ラーメンちゃん
作: 長谷川 義史
出版: 絵本館、2011年
対象:幼児(大人受けもする)



<内容>
ラララ、ラーメンちゃん。
「なんとか なるとー」
「ほうれんそう げんきだそう」
思わずふきだす、おもしろさ。

こどもたちGO!こどもたちGO!
この勢い!まさにパワー全開。

長谷川義史さんが宮城県石巻の子どもたちに届けた手作り絵本『ラーメンちゃん』。
TV「情熱大陸」で紹介され大きな反響を呼びました。


<スタッフの評価>(5点満点)
総合   : 3.3
テーマ  : 3.4
ストーリー: 3.1
文章   : 3.4
絵    : 3.8
読ませたい: 3.3
喜びそう : 3.7
読み聞かせ: 3.4

<スタッフの感想>
・文章のテンポがよく楽しい。
・身近な題材はよいが、ストーリー展開にはちと無理がある。文章はリズミカルで秀逸。
・ちょっと楽しくなるかな、と思うが、内容がダジャレ?
・最近よく見かける、シュールな絵のダジャレ系絵本。男の子が喜びそう。
・自分で読める年齢の子なら喜びそう。

「はせがわくんきらいや」(長谷川集平:作、すばる書店)

2017年06月21日 09時56分37秒 | 学童向け
登録番号:9

はせがわくんきらいや
作・絵: 長谷川 集平
出版:すばる書店、1976年
対象:小学生以上(大人にならないとわからない?)



<内容>
長谷川くん泣かんときいな。わろうてみいな。もっと太りいな。長谷川くんだいじょうぶか。長谷川くん…。乳児の頃ヒ素ミルクを飲んだ著者が、幼少のときのことを思い出しながら描いた絵本。昭和51年すばる書房初版の復刊。


<スタッフの評価>(5点満点)
総合   : 3.6
テーマ  : 4.6
ストーリー: 4.6
文章   : 3.1
絵    : 2.6
読ませたい: 4.0
喜びそう : 2.7
読み聞かせ: 2.7

 ・・・「テーマ」「ストーリー」は4.6と高得点、一方「絵」は2.6と低い、個性的な絵本です。

<スタッフの感想>
・「森永ヒ素ミルク事件」の被害者を扱ったストーリー。弱者への複雑なまなざし(同情・共感・差別・・・)の描き方が秀逸。
・小学生にならないとわからない内容。弱者への思いやりを考えてもらうにはよい本。
・絵が恐い。
・文章が読みにくい、絵がかわいくない。
・絵本だけど小学校高学年〜大人向きだと思う。この本の背景まで理解していないと難しい。
・絵と文字が恐い・・・子どもは読む気にならないと思う。
・最後まで読んでみるとよいホンダと感じるが、子どもには取っ付きにくいかも。

「もこもこもこ」(谷川 俊太郎:文、元永 定正:絵、文研出版)

2017年06月21日 09時37分43秒 | 幼児向け
登録番号:8

もこもこもこ
作: 谷川 俊太郎(たにかわしゅんたろう)
絵: 元永 定正(もとながさだまさ)
出版社: 文研出版、1977年
幼児〜小学生低学年向け(でも実際には乳幼児が好んでいます)



<内容>
「しーん、もこもこ、にょきにょき」とふくれあがったものは、みるまに大きくなってパチンとはじけた。詩人と異色の画家がおりなす不思議でおかしな世界の絵本。


<スタッフの評価>(5点満点)
総合   : 3.9
テーマ  : 3.9
ストーリー: 3.9
文章   : 4.0
絵    : 4.2
読ませたい: 3.9
喜びそう : 4.0
読み聞かせ: 4.2

<スタッフの感想>
・子どもたちが好きでよく読まされました。
・「生まれては消えていく」ことを象徴的に、でもわかりやすく表現している。
・小さい子は単純に喜びそう、小学生にはいろいろ考えてもらえそう。
・乳児なら読み聞かせを喜びそう。
・小さな子がまねしそう。
・少し物足りない。
・言葉が簡単なので、読み聞かせしやすい。

「せかいのひとびと」(ピーター・スピアー:著、評論社)

2017年06月15日 09時19分45秒 | 学童向け
登録番号:7

せかいのひとびと
ピーター・スピアー:著、松川 真弓:訳
評論社、1982年



<内容>
私たちのこの地球には、いったいどんな人たちが暮らしているんだろう? 体の大きさ、肌の色、顔の形、住んでる家、好きな遊び、話す言葉…。世界にはさまざまな民族、風習、言語、文化などがあることを、やさしく説明。それぞれがちがっていることの素晴らしさを伝える大型絵本。


<スタッフの評価>(5点満点)
総合   : 3.2
テーマ  : 3.8
ストーリー: 3.2
文章   : 3.2
絵    : 3.4
読ませたい: 3.6
喜びそう : 2.6
読み聞かせ: 2.6

<スタッフの感想>
・いろんな人がいるんだよと教えられるが、子ども自身で読んだり、読み聞かせは難しそう。
・内容が壮大すぎる。絵が小さくてたくさんありすぎる。好みが分かれそう。
・中学生くらいにならないと、意図するところまでは理解できないと思います。
・小学生の子どもに自分で読んでもらいたい。
・今は外国人のクラスメートがいる時代なので、理解を深められそう。
・内容が難しい。

「まいごになったぞう」(寺村 輝夫:文、 村上 勉:絵、偕成社)

2017年06月14日 10時57分31秒 | 乳幼児向け
登録番号:6

まいごになったぞう
作: 寺村 輝夫、絵: 村上 勉、 偕成社 1975年



<内容>(「BOOK」データベースより)
ぞうのあかちゃんが、まいごになりました。キリンや、カバや、ワニや、ライオン、みんながしんぱいしてくれますが、あかちゃんぞうは、ただ「あばばうぶー。」ちゃんと、おかあさんにあえるでしょうか。少しのおそれも、うたがいもない、純粋な赤ちゃんの「信」の心と幼い者の信にこたえる大人の「愛」の心とが最初から最後までゆったり流れている、こころよい絵本です。


<スタッフの評価>(5点満点)
総合   : 3.1
テーマ  : 3.3
ストーリー: 3.6
文章   : 3.0
絵    : 3.7
読ませたい: 3.3
喜びそう : 3.1
読み聞かせ: 3.4

<スタッフの感想>
・子どもが好きそうな展開。
・心温まるお話。
・2〜3歳児は喜びそう。
・ゾウ以外にもキリンやカバなどいろいろな動物が出てくるので、小さい子は喜びそう。
・迷子になった赤ちゃんゾウを、いろんな動物がみんなかわいがってくれるという設定が、大人目線からすると非現実的かなあ。
・そのまま読むのではなく、「あなただったらどうする?」と問いかけながら勧めるとおもしろい展開になりそう。

「おつきみうさぎ」(中川ひろたか:文、村上康成:絵、童心社)

2017年06月14日 10時25分01秒 | 幼児向け
登録番号:5

おつきみうさぎ」 (ピーマン村の絵本たち)
作: 中川 ひろたか
絵: 村上 康成
出版社: 童心社 、2001年



<内容>(「MARC」データベースより)
今日はお月見。ひろみ先生とこどもたちは、ススキ野原でふしぎなウサギを見つけます。ウサギをつれて帰った夜、お月様がでると…。「ピーマン村の絵本たち」シリーズの十五夜ファンタジー。


<スタッフの評価>(5点満点)
総合   : 3.3
テーマ  : 3.3
ストーリー: 3.2
文章   : 3.0
絵    : 3.8
読ませたい: 3.4
喜びそう : 3.4
読み聞かせ: 3.6

<スタッフの感想>
・日本の季節の行事を題材にしていておもしろい。
・月のウサギが地球に遊びに来たという設定。今の子どもにはピンとこないかな。
・日本の文化・習慣がわかっていいのでは。夜空を見上げ月へのロマンを持ってほしい。

「よーいどん!」(中川ひろたか:文、村上康成:絵、童心社)

2017年06月14日 10時12分24秒 | 幼児向け
登録番号:4

よーいどん!」 (ピーマン村の絵本たち)
童心社、1998年



<内容>(「MARC」データベースより)
いちについて、よーい「うどん!」。かけっこかけっこ、こけっここけっこ。跳び箱とんで、泳いで、自転車こいで、こんどは縄とび。うわっ、空をとんだぁ。フレーフレー赤ぐみ、フレーフレー白ぐみ。今日は楽しいうんどうかい。


<スタッフの評価>(5点満点)
総合   : 3.4
テーマ  : 3.4
ストーリー: 3.3
文章   : 3.6
絵    : 3.7
読ませたい: 3.3
喜びそう : 3.3
読み聞かせ: 3.4

<スタッフの感想>
・テンポよく楽しい。小学生が喜びそう。
・運動会ネタ。だじゃれや意外な展開で想像が膨らみそう。
・これを読むとアイディアがわき、じぶんたちでいろいろな運動会が作れそう。