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闇金ウシジマくん

2007-05-07 | ノンセクションの×××

※暗い気持ちになる漫画の紹介です。そういうのはノーサンキューという人はとばしてください。

以前から気になっていた漫画『闇金ウシジマくん』読んできました。
おれの周りには漫画に詳しい人が多いので、あまり詳しくないおれが漫画レビュー書くのもどうかと思ったんだけどあまりにも印象が強烈だったので。

漫画を読んでこんなに気分が悪くなったのはほんと久しぶりです。
読み進めていくうちにどんどん凹まされていくんだけど、でも読む手が止まんないのな。
例えば『殺し屋1』は殺害や拷問のシーンが凄惨でビジュアル的に気分悪くなったりしたけど、ウシジマくんはもっと精神的にくるかんじかな。
ぶっちゃけ、カイジの鉄骨渡りとか読んだだけでもかなりどよーんとした気持ちになったりしたけど、カイジの場合は設定がやや現実離れしてるし、主人公として弱い面もあるがちゃんと義の心を持っている。ストーリーも一応【勧善懲悪】方向?に向いていて、読後にスッキリとした爽快感もある。
『ナニワ金融道』はがホンワカしてるし、街の看板とか登場人物の名前とかでちょっと脱力しちゃってあまりシリアスな気持ちにならないし、主人公の灰原もキッチリ回収はするが基本的にマジメで悪人ではない。ゼニトラブル指南書という印象。
しかし、ウシジマくんは冷徹・非情、善とか悪とか関係なくてただカネ。負債者を「奴隷くん」と呼び容赦なく破滅に追い込む。とことん底辺まで落とされるからね。
あと例えば、もうこの登場人物はこの物語的には”上がり”で開放されて幸せになるんだろうなぁと思っていてもまたおもいっきり落ちたりとか。もう徹底的に救いが無い。読んでるこちらまで絶望してくる。夢と現実の狭間で葛藤とかじゃなくて、徹底的に夢なんて無い。
まあそういうのはカイジやナニワでもあることだけど、ウシジマくんの方はなんというか話がすごくリアルで、今にも自分や自分の周りの人が落ちるんじゃないかって気にさせられる。
今おれ普通に暮らせてて(借金なくて)幸せなんだなというのが読後の感想。
ギャンブル⇔借金の泥沼だけは絶対にハマっちゃいかんなぁと気を引き締めました。(おれギャンブル一切やらないけど)
気分が悪くなる漫画をわざわざ紹介するのはどうかって思うけど、こういう社会を知らずに過ごすよりは知ってたほうがよいとおれは思った。
「知らないほうが幸せ」という思考の人は読まないほうがいい漫画です。
内容は知ってほしいけど、嫌な気分にさせちゃうのは申し訳ないという、ね。