crossroadからのお便り

柏崎久雄が、いろいろな人との出会いや出来事を「交差点からのお便り」(クロスロードノート)として報告させていただきます。

人に優しく

2013年06月04日 | 日記・エッセイ・コラム
 私の親友がログハウスを建て、心理学の博士号も取ったので、もう一人の友と共に祝いに行きました。苦労話を聞きながら、ベランダで彼が用意した焼肉を食べて男三人夜遅くまで語らいました。バーベキューコンロには残りの板で作った風除けがあり、私たちのためにいろいろと用意していてくれた苦心がくみ取れます。翌日は、瀬戸内の海を見晴らせるゴルフコースで和気あいあいと楽しみ、友を持つ喜びを堪能しました。
 家具や備品などは奥さんの趣味だそうで、それを選びに広島から神戸まで行ったそうです。翌朝には、同行の友人が奥さんに昨夜と同じような電話をしていました。愛妻家同士です。妻を大事にせず、女性を尊重しない男性は、生活も考え方も荒れているような気がします。男女の違いは、年月を経ながら理解し、分かち合うものであって、日々の歩みを夫婦で一緒に営まない人が、落ち着いた交友を持てるものかと思います。
 病児保育でもクリニックでもヨーゼフでも、何か気に入らないと直ぐに保健所などに訴える人がいます。経営理念や方針は従業員にも丁寧に指導していますが、至らないことやミスはどうしても起こるものです。直接意見を穏やかに言ってくだされば良いのに、喧嘩調子で来ると、その人の今後が心配になります。日本社会は失敗を許さない社会ですが、自分が失敗したら、どう対処するのでしょうか。夫婦や親子でも行き違いや誤解、そして失敗はよくあるものです。子育てや人間関係で、ほめろ、と最近言われますが、私は褒められるのも褒めるのも、あまり好きではありません。褒められてばかりで育った人は、失敗を隠したり誤魔化したりする傾向があるように思います。成功や失敗にこだわらずに、仲良く心を込めて過ごしたほうが楽だと感じます。
5月の低血糖症治療の会では、良くなった患者さんの家族から多くの感謝をいただきました。その晩、夫婦では、もう少しで治るのに怒ったり、諦めたり、或は自分の問題で治療が続けられなくなった患者さんのことを思い出していました。私たちの治療は、うまくいかなかった患者さんへの悲しみが、原点になっています。低血糖症から精神疾患、がん治療、そして発達障害の治療にまで、この小さなクリニックが、日本の最先端のようにもなっています。自分の弱さや未熟さを悟ると人に優しくなるしかないでしょうが、弱さを認めないで孤立すると、家族も友も去っていくこともあります。注意してください。

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