櫻井郁也ダンスブログ Dance and Art by Sakurai Ikuya/CROSS SECTION

◉新作ダンス公演2024年7/13〜14 ◉コンテンポラリーダンス、舞踏、オイリュトミー

断片11/17(真空の空間で踊る、、、)

2020-11-17 | ダンス新作公演 Next performance

誰もいない劇場にいると、さまざまな想念が駆け巡ります。

扉を閉めて、風や自然光から離れること、、、。

暗箱のような、空っぽの空間に満ちている残響は独特です。

劇場で観たナマの踊りは子どものときから今まで全て覚えている気がします。

ともに観る、という楽しみが踊りの公演にはあります。目の前で踊るのは生身の人で、となりで見つめるのも生身の人で、という、その状態がとても得難い感覚を拡げてくれるのです。

見ているというより、全感覚で感じとっている。いろんな人のいろんな感覚が場内に張り巡らされている中に居るのです。共にある楽しみ、と言えばいいのでしょうか。

磁場に居る、磁場を形成する一人でもある。それから、ダンサーと何かしらを交わしている感じが、やはりあります。ダンサーと目が合うこともあります。立ち会う人の発する全てをダンサーは感じながら踊っています。

そのために劇場は閉じた空間になっています。

樹木や土や水のない、真空の空間で踊る。その意味は現代では巨大だと思います。

劇場で観るナマの踊りは、人間の神経の束とも言えると思います。踊りそのものはもちろん、空間に座った心地や、始まる前の緊張感や、終わったあとの雰囲気まで、すべてが作品体験として心に刻み込まれます。

いま制作している作品は、そういうことも含めて、ダンスそのもの、そしてダンスの場、に対する気持ちが反映したものになる予感があります。

上演は作品の目処と世の状況を測り合って決めます。

今年は地道な作業や実験の時間を久々にとれています。じっくり時間をかけなければ出来ないダンス作品を探っていきたいです。

(Sakurai Ikuya 2020)

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断片11/15(アーレント再読)

2020-11-15 | ダンスノート(からだ、くらし)

 

写真は『全体主義の起源』みすず版一巻の表紙ですが、何かが押し寄せて来るような、抗い切れない力が映り込んでいるようで、僕は、すごく怖く感じます。

この大著を書いたハンナ・アーレントについての展覧会が少し前にベルリンで行われたときき、うらやましく思いました。このパンデミック時に彼女に注目する展示は非常に有意義と思いました。

 

政治においては服従と支持は同じ(エルサレムのアイヒマン)

 

人間が生まれてきたのは死ぬためではなく始めるため(人間の条件)

 

いづれも、この人の言葉。やはり重い、最近つとに思います。

彼女の文章は難解と言う人も多いし、実際その1ページを読むだけでもかなりのエネルギーを必要とするのも確かですが、僕はその底に強い心の存在を感じ、妙に気になり、つい次の頁を開いてしまいます。そして、なんとか読もうとかじりつきながら考え、考えながら、思考するという行為それ自体の重大さを思い知らされます。

僕のダンスにとって非常に重要な力を与えてくれたものの一つが《オイリュトミー》というメソッドで、その修行に”Ich denke die rede” (私は言葉を考える)という句に始まる必携のマントラがあり、僕には毎日の稽古やリハーサル前にこれを練習する習慣が今もあるのですが、アーレントの書物を読んでいると時々このマントラとそれに照応する身体運動が浮かんでくるのです。37~8年ほど稽古してきたのですが、このごろは、その奥深さに感動することがたびたびあり、言葉それ自体について問いを持つことや、身体に思考の力を注ぎ込もうとすることは、自由であるためにとても大切なことに思えてなりません。

アーレントの言う「ヴィータ・アクティバ」というのも社会経験とロゴスそのものに対する思考が重なる体験によって導かれる、抗いの基盤とも言えるのではないかと個人的に思うことがあります。

僕の馬鹿げた妄想かもしれないが、上記の著をはじめアーレントのさまざまな著作に書かれた全体主義への危機のいくつかを、今年のコロナ状態のなかで思い出してしまうことがたびたびあり、それも手伝って再読をしています。

スペイン風邪パンデミックから1930年代あたりまでの欧州の出来事がもたらした世界の変化と、僕ら自身の現在を重ねずにはいられない気持ちもあります。

今年の状況のなかで垣間見られた僕らの底はかとない「きまじめさ」が、戦後70数年をかけて訣別したはずの「かつて」を再び招き寄せやしないかと愚想することが、あるいは、底はかとない怯えを感じることが、今年このコロナ禍中での「人間かんけい」とか「空気」のなかで何度となくありました。

現在この世界のなかに漂い充満している空気感が、彼女のいくつかの本のなかに書かれている現象に、やがて重なっていきそうな予感が、ふと、してしまうのは妄想、あるいは考え過ぎでしょうか。コロナパンデミックが通り過ぎてゆくのと入れ替わりに、僕らの脳内が変化し、何か恐ろしい足音が聴こえてきたりしないだろうかと、心配になります。その心配が馬鹿げていることを祈ります。

ただいま経験しているこの長い停滞と困惑の時間が、さまざまなことを考えたり振り返ることを可能にする時間でもあることは、とてもリアルです。

いまこの停滞の一日一日一瞬一瞬に何をいかに「思い考え」してゆくか、、、。その堆積によって、身の回りのことや少し先の未来が、いくぶん変わってくるような気がしてなりません。

 

 

 

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photo 11/14

2020-11-14 | 日々のこと(daily)

 

 

 

 

 

 

 

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stage photo:Sakurai Ikuya dance solo(櫻井郁也ダンス舞台記録)→はみだすことの、、、

2020-11-12 | 公演写真&記録(国内) dance works in JP(photo etc)

ダンスを通じて、知覚できない未知の物質になっていきたい、という欲望がある。

ダンスは、僕にとってイマココつまり現在とこの場をはみ出すこと、だからかもしれない。

過去の記憶へでもいいし未来の予感へでもいい。

ずれ、はみだし、跳躍するのだ。

現在という呪縛が大嫌い。なのに、僕はそこに居る。

びー、ひあ、なう、という穴。

対して、、、

過去も未来もどちらも僕は知らないし、もちろん、そこに僕は居ない。

知覚出来ない場所の、知覚出来ない存在の時間。

まだない場所、まだない存在。不確かさ、という魅力。

背中にひろがっている、膨大な量の、記憶だの予感。

ひじょうにそれらは確かではなく、それゆえ、ひじょうに魅力的なメラニウムなのだ。

未来は開け放たれて未知のままに広がっている。

過去はゆるやかに消滅し、それゆえにほぐれくずれ広がってゆく。

現在はひどく窮屈だ。限定的で断絶的だ。

現在なるものに囚われたくない。

新しい刻一刻を生み出す生命を大切にするには、予感やイメージが必要なのだ。

未来と未知のポゼッション。あるいは、透明な雷に打たれ続けること。

イマという一瞬といかに訣別するか。

来る一瞬をいかに受け止めるか、、、。

激しさ。

(from notes 2020:Sakurai Ikuya)

photo=Sakurai Ikuya dance solo "LAND'S END"

 


舞台写真dance photo

 

 

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stage photo:Sakurai Ikuya dance solo(櫻井郁也ダンス舞台記録)

2020-11-06 | 公演写真&記録(国内) dance works in JP(photo etc)

 

 

息を切り詰めて立つ。

立てずに立ち、立ち崩れるとき、ふと思う。

希望は、今この一瞬の深さから生まれるのではないか、

今この一瞬なるものの受け止め方から、未来というものを紡ぎ出す力が魂に生れくるのではないか、

と、いま、このいまに、ふと、思えてくる。

なぜか。(from notes for "TORA LA LA"2019.Sakurai Ikuya

 

 

上記テキストは昨年春に上演した『トラ・ラ・ラ』という作品の創作ノートの一部なのですが、いま振付を進めている新作に、どこか通じるところがあると感じています。

 

(写真上=櫻井郁也『トラ・ラ・ラ』本番より、下=同作リハーサルより。テキスト=同作振付メモより。いづれも2019)

 



舞台写真dance photo

 

 

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photo 11/04

2020-11-04 | 日々のこと(daily)

 

 

 

 

 

 

 

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dance photo:Sakurai Ikuya (rehearsal for next performance)

2020-11-01 | ダンス新作公演 Next performance

 

photo=rehearsal for next performance

新作リハ。

移動する自由が管理され、

触れあう自由が管理されて、

という、この世界的かつ個人的な状況から、新作の発想が始まりました。

どんな紆余曲折を経て、いかなる地点に着地するのか。

さて。

 

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断片10/31(ちから、あらわれ、うまれ、、、)

2020-10-31 | ダンス新作公演 Next performance

ダンスを踊ったり教えたりという毎日のなかで、「からだ」という言葉をよく使う。

からだ、カラダ、体、躰、體、身体、、、。

それぞれ含みが変わるから、けっこう悩みながら使い分ける。この言葉の使いようによって、話の底が透けて見える気もする。人が見える言葉ともいえるかしら。おもしろい言葉だと思う。

からだ、という言葉を言うとき、この音の並びに不思議を感じることがある。

「か」という音は力づよく何かを発するように感じる。対して「ら」というのは何かひっくりかえるような、あるいは、何かが意表をついて現れるような音のように感じてならない。そして「だ」というのは、何かが砕けて別のものが生まれて来るような、あるいは空にあったものが着地するような感触があるように思う。

「からだ」という言葉には、ちから、とか、あらわれ、とか、うまれ、という現象に連なるいろんなものが渦をなしているような、そんなふうに僕は「からだ」という言葉のことを幻想することがあるのだ。

他者の体を受け止めて、他者に体を受け止められて、体は変化してゆく。

親を看取り、子どもが生まれ、育てながらその体重に耐え難くなり、また新たな子どもが生まれ、、、。たとえばそのような、体の受け止めの連続が生活を次第に変化させ、感情を深くしてゆく。

自分の体を感じることと、触れ合う人の体や死にゆく人の体や生まれ来る人の体の重さを感じる、ということが、どこか重なってならない。

からだというのは、実は単独のものではなくて、さまざまなものと連なっているものなのではないかと思う。

踊りが体を元気にし、生活の底に力を与えるのは、それが音や空間や時間や魂というものと身体を結びつけ、日常のあれこれや社会の立場によって断ち切られて単独になってしまいがちな現代の体に「連なり」を呼び戻そうとするからかもしれないと思う。

 

 

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dance photo:Sakurai Ikuya (rehearsal for next work )

2020-10-25 | ダンス新作公演 Next performance

 

 

 

新作のリハーサルを少しづつ進めています。コロナ状況と測り合いながらになりますが、上演の機会を探っていきたいです。みなさま、どうぞよろしくお願いします。

 

 

 

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風の教会、光の教会、、、(安藤忠雄さんの)

2020-10-22 | アート・音楽・その他

 

僕には信仰がないけれど、祈りはあります。

闇にさす光に祈ること、さまよう風に誓うこと。そのような、心の内側の行いについて、信徒でなくとも向き合うことができる空間を、安藤忠雄氏の「光の教会」で感じた経験は僕にとっては大きなものでした。

人の住まう街の光が十字架になっている。コンクリート打ちっぱなしの御堂の正面の壁に大きな十字のスリットが空いていて、そこから入ってくる街の光と風と気配が、十字架の役割を担うのです。

そこでは、コンクリートの肌触りや音の反響が、決して冷たくなく、むしろ余計な邪念を洗ってくれるような感じがしたのです。

教会は大阪にあるのですが、東京で行われた氏の展覧会では、実寸の建物が国立新美術館の敷地に建てられ、これがまた感動的でした。

それは展示物として再現されたのだけれど、やはり単にそういうことで収まるわけもなく、それこそ司祭も信徒もいないのに深く祈ることができるトポスが成されていて、そこでまた鮮やかな経験を持つことが出来たのでした。東京の光の教会)

この「光の教会」ともに氏の代表作のひとつとして有名だった『風の教会』が再生されるプロジェクトを伝えたショートフィルムを見ました。※監督をされていた小田香さんはタル・ベーラに学ばれた方だそうで新宿で上映会がありました。

「風の教会」は、六甲オリエンタルホテルの施設として建てられ、同ホテルの閉館とともに使用されなくなり廃墟化していたそうです。

このフィルムに描かれているのは、この廃墟化していた教会に新しい息吹が宿って再オープンしてゆく経過なのですが、僕は、それとは別のことを感じながら見つめていました。

僕は、奈良の古い街で生まれ育ったせいか、廃墟や、壊れかかったものや、古い建築物に言い知れぬ魅力を感じます。

人間がつくった建物でも、それが何かしらの事情で使われなくなったりして、人の手から離れると、思いがけない風化が進み始めることがあります。

風化したり、植物が侵入したり、朽ちていったりするとき、なぜかそこに人ではない別の魂が取り憑いたりし始めるようにも感じます。特別な物音が聴こえ始めるようにも感じます。

時間を吸い込んで、壁や柱や床が、本来に与えられた役割と異なる思いがけない個性を獲得してゆくというのか、廃墟ならではの感触や気配を発してじっと在り続けてゆく、そのような場所に、僕はなんだか魅力を感じるのです。

そんな僕にとって、この映画は、静々としているのですが、すごく無数の声に満ちたものに感じられる味わい深いものでもあるのでした。

ただじっと見つめているだけの時間や、じっと聴いている楽しみを、許してくれる映画とも思えました。

景色のような、いいえ、建築のような映画とでも言えばいいのでしょうか、、、。

12分ほどなのですが、たっぷりとした時を感じました。

 

 

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photo 10/18

2020-10-18 | 日々のこと(daily)

 

 

 

 

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stage photo:Sakurai Ikuya dance solo(櫻井郁也ダンス舞台記録)

2020-10-15 | 公演写真&記録(国内) dance works in JP(photo etc)

 

 

10/14の朝は過去作のなかから『ひかり』(写真上)を稽古した。

新作をつくりながら周期的に過去作を稽古してきたが、上演して何年も経つ作品を稽古する面白さは独特だ。

視覚的なもの空間的なものは写真とか映像などで多少は記録可能かもしれないが、熱や皮膚感覚や内面的なものは踊らなければ消えてしまう。だけど忘れないうちに踊ることを繰り返すことで、それらは消えるどころか、より深く複雑になってゆく。日常での10年は長いが作品制作という単位になると、さほどでもない。

過去作のなかでも稽古する回数が多いのがこの『ひかり』(2014年、plan-Bにて上演)、それから『閃光体・POINT/FLUSH』(1999、セッションハウスにて上演)の二つ。

この二つは、心の内の光が火炎に変化して自らの肉体を焼き尽くしてしまう、という、同じ妄想記憶から構想を開始しているのだけれど、振付も音楽も美術も対照的で、鏡像のような関係にある。

また、当初から再演を繰り返すつもりでつくった『Tabla Rasa』(写真下)という作品の場合は、、2005年の初演ののち5回の改訂上演ののち、いまも繰り返しアレンジを続けているが、それはタイトルの含みである白紙還元ということにも重なっている気がする。

身体は変化し続けているから感じることや出来ることが異なっている。現在の身体で過去作を稽古することは非常に細かく記憶を辿りつつも、現在を読み直すことにもなる。そして時間を移動する感じもあり、同時に、そこから新たに膨らんでゆくものや、気がつくこともある。

櫻井郁也ダンス作品リスト

 

 

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dance photo:Sakurai Ikuya (rehearsal for next work 2021:No.2)

2020-10-11 | ダンス新作公演 Next performance

 

肉底の闇から、、、。memo2020:Sakurai Ikuya

 

新作のリハーサルを始めました。ときどき、写真やテキストなど、プロセスのご報告を掲載します。コロナ状況下、まだまだ先が見えない中での創作となりますが、熟考の機会と捉え、じっくりと稽古を積み重ね、上演までたどりつけるよう、頑張ります。ぜひ、ご注目ください。

 

 

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断片10/08(私なるものの発生点はどこにあるのか、、、)

2020-10-08 | 日々のこと(daily)

 

この物質が分解できるとしても、もはやこれ以上分解できないというような最終要素は、あるのでしょうか。この私ではどうか。壁を眺めているこの私を分解したとして、私なるものの最終要素は、どこかにあるのでしょうか。逆さまにするなら、私なるものに、発生点なるものはあるのでしょうか、それとも無いのでしょうか。もしそれが無いならば現在なるものは存在できるのでしょうか。いまここにいる壁を眺めているこの私と壁は、、、。そんなことから、さまざまな問いかけが突如広がっていきます。しかしなぜいまさら、こんな雨のなかでなのかしら。練習の帰路、この壁面の前を通ることが多いのだけど、きょうはそんなことを感じます。壁に霧雨が染み込んでゆくようです。さて。

 

 

 

 

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断片10/05

2020-10-05 | ダンスノート(からだ、くらし)

一気に空気が澄みはじめた。秋になった。きのう10月4日に幕切れとなるはずだった秋公演がなくなり、まる一年、舞台活動を停止したことになる。

秋公演は緩和政策のなか葛藤しつつの中止となったが、早春から今までの間に全くの新作の構想が熱をおびて、数日前に初の通しリハーサルを試みた。

稽古の内容も熱量も特異になってきているのか。開催出来ない舞台の準備と始末を通じて、考えさせられることが膨大に出ている。この身体の緊張感は、かつて経験したことがない。たぶん僕にはいま、根っこから踊りを見直す時が来ているのだと思う。

この夏は日本中で、いや、世界中で、沢山の祭りや踊りが中止になった。僕の住む東京でも毎年あちこちで小さな盆踊りがあったが、今年は見事にゼロだった。レッスンやリハーサルの帰り道に太鼓の音がきこえて、もうひと踊りしたり、ただふらりと立ち寄るだけでも、あるいはそんな場所で普段は会釈するだけの近所の人とたまたま会ってちょっとだけ言葉を交わしたりするのも、じつはとても大きな役割があったことに、いまさら気付く。場があること、サイクルがあること、そこには大切なものがあるにちがいないと思えてしかたがない。

もう長くなったこの状況ゆえか、メリハリのない日常性が季節をこえて街を覆い尽くしてゆく感じには、なんだか危うい予感さえする。これから、気持ちを解放する場や時間が、日増しに大切になるのではと思う。

初夏の緊急事態明けからクラスの開講日を少し増やしたが、クラスのたびに、踊ることそのものの大切さが身に染みるようになった。お祭りの踊りとは気分がちょっと違うかもしれないけれど、そこに行けば思い思いに踊れるような、あるいは踊りの空気感にさわって過ごせるような、時間と場所をコンスタントに用意する、それは一番大切に継続したいと思っている。

踊るには人と人が皮膚感覚で関わるという特徴がある。互いが動きを交わし、向き合うこと。言葉では言い尽くせないことを、出すこと、出そうとすること。踊ること、ダンスすることは、存在することを認め合い受け止め合うことでもあるように思う。

人には、いろんな姿勢があり、いろんな迷いがあり、いろんな佇まいがある。ひとそれぞれ、という言葉があるように、人はそれぞれ色々で、その色々を出し切ってゆくのが踊り。ひととひとが、それぞれの色々を呑み込み合って、共に揺すり合うような時間が、踊りの時間なのではと僕は思っている。

踊りの時間が欠けてゆくと、互いを受け容れる余裕がなくなったり、互いの異なる有様をこばむような社会になっていったりするのではないかと、漠たる想像をしたとき、僕は心底から戦慄する。

世の中に不安がひろがってゆくとき、踊りだけではなく、いちばん失ってはいけないものが人と人の皮膚感覚や熱の関わり交わりだし、それを育む場だけは中断してはならないと思う。それぞれが自分を保つためにも、ひとりひとりが生きた思考をするためにも、流されないためにも、、、。

いま僕らは不安を共有しているのは確かだ。多くが同じことで苦しんでいるのも確かだ。こういう状況にこそ、身体まるごとで何かを、と思う。

 

 

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