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櫻井郁也ダンスブログ Dance and Art by Sakurai Ikuya/CROSS SECTION

◉新作ダンス公演2024年7/13〜14 ◉コンテンポラリーダンス、舞踏、オイリュトミー

時間を呼吸するように

2009-12-31 | ダンスノート(からだ、くらし)
生命は時間とともにある。
もっぱら時間を消費するように生きる人もあれば、
時間を生産しながら生きる人も居る。
一日の長さは24時間と決められているけれど、
誰しも同じ時間が流れているわけではない。

年の瀬、ばたばた過ごしながらも、いろんなことを思い出す。
なんとかして次の始まりを準備する、独特の時間の流れが好き。

ことしもクラスでは、初めての方との出会いがしばしばあった。

「ダンスは初めてですが・・・。
「まずはからだを動かしたくて・・・。
20代から60代あたりまでさまざま。

いままでの習慣を変えようという気持ち。
なにか行動を開始してゆくという気持ち。
そんな気持ちが身体をゆさぶり、踊りの世界がはじまる。

ダンスの練習は、
ほんの少しの動きに大きく感情を注ぎ込んだりする、
わずかな音も聴きのがさぬように耳をすます、
これは過ぎてゆく時間や関係を大事にする稽古をしているのと同じだ。
カラダの動きを味わうことは、
動いている自らも一緒に練習している他人も、
同じく生命活動をしている、ということに気を向けることでもある。
動きながら、心の中も、他人との関係も、どんどん新しく変化させてゆく。
新しい時間を紡ぎだす練習でもある。

何か新たなことをスタートする姿は魅力的だ。
長く積み重ねつつ、いつも新たに関わろうとする姿も魅力的だ。
努力の渦中にある人が美しく見えるのは、
その人が「自らを変えようとしている」からではないかしら。
踊りは自身に対しても他人に対しても肯定的になってゆく努力、
それは時間をゆたかに駆け抜けてゆく努力だと思う。

過ぎてゆく時間と入れ替わりに、
一人一人が、つねに「新しい風」になるんだと思う。
僕自身もそうでありたい。
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