櫻井郁也ダンスブログ Dance and Art by Sakurai Ikuya/CROSS SECTION

◉新作ダンス公演2024年7/13〜14 ◉コンテンポラリーダンス、舞踏、オイリュトミー

レッスン報告(5-8フリークラス 踊り入門)

2018-05-10 | レッスン・WSノート
風に立ち、雨を歩き、音楽を旅して、数を遊び、たとえばたとえば、、、と無数の関わりを身体は生み求め揺れ動くのだけれど、なかでも言葉との関わりは非常に複雑で面白いのではと思っていて、その点でも今週5/8のフリークラスでは参加者の方々のダンスが実に興味深い展開となりました。

いつも始めに話す時間をもつのですが、そこで出た言葉がピンと来たならば気持ちの変化やイメージを促すのでしょうか、動きが始まってからも、言葉の交換が続いているような関係感をこの日はとりわけ強く感じました。

そして、ストレッチなどと同様に思考回路の準備運動もやはり大切だなぁと改めて思いました。
もちろん踊りの中でも準備したテキストを読み、これを伴奏としました。

この日のテキストはあえて詩的なものではなく、何かしら考えを誘うようなものを、考えることと身体をなんとかして結びつけようとするようなことを準備していました。

人体における代謝や循環について、社会における代謝や循環あるいは経済と貨幣制度の変化について、人体と社会の相互の影響について、エトセトラ、というような、ちょっと固い語感のものを次々と構成しました。

にも関わらず、動きはどんどん変化を重ねて膨らんでいきました。

言葉を聴くことから生まれる思索の力、言葉を聴くことから始まる脳内のドラマ、それらが運動感覚に結びついて、有機的な呼吸を息吹き始めているようにも感じました。

きこえてくる言葉の一つ一つが面白かったんだよね、と参加者の一人は教えてくださいました。そこから、また会話を展開して、さらに踊ってもらいました。

言葉を食べないと始まらない何かが踊りにはある。何を話すかで心は変わるのだから、動きも踊りも可也かわる。
気持ちが動くから体が動くのは当たり前なのですが、この日の稽古は、言葉と聴覚と思索と運動が、ある種の刺激を働きかけ合うような空間体験でした。

熱と思索と感情と身体運動が対流するような展開となり、進めながら感じるもの多々ありました。

さまざまな思いを、さまざまな言葉を、携え、通過し、受けとめ、身体は広がってゆくのだと思います。

次回がまた楽しみです。

※フリークラスは毎月第2第4火曜日の夜、西荻窪です。つぎは5/22、来週中に当サイトで詳細告知もします。








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