cottontailの時事

や、やあ!元気かい!

臓器移植法改正

2009年06月18日 | 
以前、「臓器コーディネーター」について何かの本で読んだ記憶がある。

然るべきタイミングで、遺族の元へ赴き、臓器提供についてのお話や

提供される場合の事務手続きを行う方々の話であった。

今回、0歳からの臓器提供も可能な方案が、衆院通過ということで、

ふと思い出した。



人道的視座に立てば、救える命は救いたい。

しかし、一方で仮に亡くなった命が幼ければ幼いほど、その臓器を

提供するかどうか判断する立場にあるご家族の方々の心の内を考える

だけで悲痛極まりない。

亡くなったことを受け止める苦しみ。

提供する場合は、我が子にメスを入れる事実を受け入れる苦しみ。

断った場合は、他の救える子どもを救わなかった自責の苦しみ。

いずれにしても想像を絶する2重苦がそこにはあると思う。



話は違うが、以前我が家に1本の電話がかかってきて

「ヤクルトを定期購入しませんか」というセールス電話だった。

その女性は、「売上金の一部から恵まれない子ども達のために

寄付をする」というのを全面に押し出し、話を進めた。

私は「購入の意思がない」と断ると、「恵まれない子ども達の

ために寄付をするつもりはないのか?」と語調を強めてきた。

この手の押し売りは大嫌いなので、「とても善意とは思えない。

寄付ならば直接慈善団体に寄付する」と話して断ったのだが、

しばらくの間、この電話の主の毒っぽさにムカムカしてしまった。



この法案が可決され、法改正され、施行された場合、

まかり間違っても、電話の主のような「善意」を振りかざした

臓器コーディネーターが現れないことを願うばかりだ。