ロートル技術屋の日記

似ている旋律(前奏の1フレーズ) 吉田拓郎 裏町のマリア(AGAINバージョン) 当山ひとみ ティアドロップス・ロマンス

昨夜、ネットでいろいろ調べながらバックでYouTubeで聴いていた曲の話です。

吉田拓郎さんの「裏町のマリア」(ローリング30バージョン)を聞いていました。


たまたま続けてAGAINバージョンが流れてきました。


アレンジが変わるとずいぶん印象が変わるものだなと思いました。
特にベースの音がローリング30バージョンでは同じ音の繰り返しが多いのにAGAINバージョンでは音程が変わっていたので両方を聴きなおしました。

2回目のAGAINバージョンの前奏が始まってすぐに「ん?聞いたことがあるメロディだな」と感じました。
記憶をたどって当山ひとみさんの「ティアドロップス・ロマンス(
Teardrops Romance)」の前奏の一部と似ていると気づきました。


15秒から22秒までの旋律がキー(音の高さ)は違いますが「裏町のマリア」AGAINバージョンの出だしと似ています。
音が細かく上がりながら入っていくところも似ています。
今でも長距離移動の際に聞いているお気に入りの1曲で、何度も聞いているので気づくことができました。
当山ひとみさんの方はサビのメロディーです。
拓郎さんの方は前奏、後奏に使われているだけで歌の部分とは関係ありません。
よく聞いてみると少し音程の変化が違っているようにも思います。

当山ひとみさんの「ティアドロップス・ロマンス」は1983年02月21日発売の4枚目のアルバムNext Doorに収録されています。
LPレコードを持っているので歌詞カードを確認したところ、作詞:康珍化、 作曲:米倉良広となっており編曲者はいないようです。 

「裏町のマリア」AGAINバージョンは2014年6月18日発売で作詞:松本隆、作曲:吉田拓郎、編曲:鳥山雄司となっていました。
ローリング30バージョンにはこの旋律は入っていないので編曲者の鳥山雄司さんが入れたものと思います。
吉田拓郎さんは関与していないのでしょう。

ほんの一部が似ているだけなので問題ないのだと思いますが、似た旋律で入り方もいっしょだったのでびっくりしました。
こんなことがあるんですね。

音楽著作権について少し調べてみたところ、一部が同じでも問題にはならないようです。
過去の裁判の判例ではキー(音の高さ)やテンポが同じになるように楽譜を焼き直して70%程度の一致が見られている場合に「盗作」と判断されたようです。
もう一つの要件として「盗作」とされた側が「原作」を知っていたかどうかということが重要になるのだそうです。
原作を知らなければ偶然一致したという事になるわけです。
人間が限られた音の中で作曲するのだから偶然の一致はあり得るわけです。

著作権の保護期間を過ぎている楽曲を使うのは問題ありません。
説明していた記事で引き合いに出していたのは平原綾香さんのジュピターで原曲はホルストの組曲「惑星」の中の「木星」ですが著作権の保護期間(著作者の死後70年まで )を過ぎているので自由に使えるという話でした。

今回の一部の旋律が似ているところも古い曲や著作権放棄した曲、作者不詳の曲に同じ旋律がある可能性も考えられますね。

最近、SNSで新しい楽曲に「パクリ」と騒ぐ人が多いことに苦言を呈している方がいました。


音楽製作者が問題提起するのは当然の権利です。
しかし、関係のない一般人が「パクリ」とか「盗作」と騒ぐのはいただけないですね。
もし、盗作の疑いを感じたら原曲を製作している音楽家の方に連絡し、その方に判断してもらうのが正しい行動でしょう。
SNSでの安易な発信は下手をすると威力業務妨害などになりかねません。

今回の件は歌の部分は全く違っていて前奏のほんの一部が似ていただけですので盗作云々という事ではないと思います。
どちらも好きな歌手の歌だったのでびっくりしたという話です。
こんなことに気づくのは私ぐらいのものでしょう。

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